『ブラックボックス』

うどん

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〜最終章〜

171.『裏切りの発覚』

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工場で『BB』の幹部会が行われる3日前。


幹部であるシロサキはリカに呼び出される。


シロ「お呼びですか、リカさん。」


シロサキはハナを連れてリカの部屋にやってきた。

リカ「・・・」


リカは目線をハナに向ける。


シロ「ハナ、部屋の外で待ってろ。」


ハナ「かしこまりました。シロサキ様。」


ハナは部屋から退室した。


シロ「・・・すみません。」


シロサキはリカに謝罪する。


リカ「いや、あの『犬』には聞かれたくない話でな。座れ。」


シロサキは席につく。


リカ「例の件はどうなった?シロサキ。」


シロ「はい。やはりユウゼンが黒でした。アイツが息子にこちらの情報を流していました。」

リカは深々とため息をもらした。


リカ「・・・困ったものだ。アイツはハッカーでありながら腕っぷしが強く優秀だったんだがな…」


シロ「息子との再会で揺らいだんでしょう。……どうしますか?」


リカ「もちろん裏切りは許さない。だが、ただ処分するにはあまりにも惜しい男だ。ユウゼンには大切なものと共に消えてもらう。」


シロ「息子のしおん……でしたっけ?……ふっ、なるほど。ハナには聞かせたくない話ではありますね。」


シロサキは微笑む。


リカ「ユウゼンはどの情報を渡していた?」


シロ「最新のモノですと、幹部会のことですね。恐らくそれを知った便利屋たちはその日に襲撃してくるでしょう。返り討ちにしてやりますよ。」


リカ「いや、幹部会の日に便利屋の事務所を襲撃しろ。」


リカは便利屋カモミールの事務所を襲撃するよう命じた。


シロ「・・・なるほど。その時のユウゼンの反応が見たい……ということですか。」


リカ「お前も分かってきたな。だが襲撃してもヤツらはここまで来るだろう。」


シロ「私もヤツらの仲間の刑事には因縁があります。…この目の借りは必ず返す……ッ!」


シロサキは失明した左目を手でおおった。


リカ「・・・ヤツらには幾度となく邪魔されてきた。ヤツらのおかげで仲間が何人も捕まり、死んだりした。これ以上の邪魔は許さない。ヤツらを排除する。」


シロ「かしこまりました。」


シロサキは立ち上がり、部屋を退室した。



シロ「行くよ、ハナ。」


ハナ「はい、シロサキ様。」


ハナはシロサキの左側を歩く。


シロ「・・・ハナ、明日からお前に仕事を任せる。」


ハナ「かしこまりました。」


シロサキを後部座席に乗せ、ハナは車を走らせる。


ハナ「シロサキ様、リカ様とどんなお話を?」


シロ「お前が知る必要は無い……と言いたいところだけどね。帰ったら話してやるよ。」


シロサキはそう言うと窓の外をみた。


ハナ「かしこまりました。」


ハナはアクセルを踏み込み、隠れ家に帰宅した。


ハナ「到着しました。シロサキ様。」

ハナはすぐさま運転席を降り、後部座席のドアを開ける。

シロ「ん。ありがと。」


ふらっとシロサキが車から降りる。



2人は部屋へと入っていった。



シロ「ふぅー………」


ドサッとソファに腰を下ろしたシロサキ。


ハナ「お疲れ様です。シロサキ様。」


ハナはすかさずグラスに入った水を差し出した。


それを飲み干したシロサキはハナにある質問をした。


シロ「・・・ハナ、お前に改めて確認することがある。」


ハナ「はい。」


シロ「お前はリンを殺せるか?」


シロサキの質問はシンプルだった。
そして重い質問でもあった。


ハナにとってリンは尊敬する先輩であり、恋愛感情があった人物だ。


だが、今のハナにとっては何も意味のない質問だった。


ハナ「殺します。シロサキ様の為ならば誰でも殺ります。」


即答だった。
ハナのその言葉に迷いは一切無かった。


シロ「・・・わかった。即答しなければお仕置きするところだったよ。」


シロサキは薄ら笑いを浮かべた。


シロ「なぁ…ハナ、お前クスリ絶って何日目だ?」


ハナ「・・・17日と6時間です。」


ハナはゴクリと生唾を飲む。


シロ「随分我慢したね。今日は特別にあげるよ。」

シロサキはクスリを取り出した。


ハナ「ありがとうございます。ですがクスリはもう必要ありません。……私が欲しいのはシロサキ様の愛だけです。」


シロサキは内心驚いていた。


シロサキはクスリを欲しがると思っていた。
だがハナの返答は違った。


『シロサキの愛が欲しい』


ハナはシロサキを求めていた。
その表情には嘘偽りない、心から求めている表情だった。



シロ「・・・ふっ……ふははは……」


思わずシロサキは笑いだした。


シロ「そうか、私の愛が欲しいのか。……いいよ。お前を愛してあげるよ。脱げ。」


ハナ「ッ!!…は、はい!!」


ハナは嬉しそうに服を脱いでいく。


まるで親と一緒にお風呂に入るのを楽しみにしていた子どものように。


ハナはシロサキの前であっという間に全裸になった。


シロ「ふふっ、愛してあげるよ、ハナ。」



ハナはシロサキの愛を受ける。


ハナは心から幸福を感じていた。


シロサキとハナの行為は何時間も続いた。
そして行為が終わった後、シロサキはハナに仕事を与えた。



シロ「ハナ、お前に仕事を任せる。幹部会までに私の言った場所に爆弾を設置してこい。これはお前にしか出来ない事だ。やれるか?ハナ。」



ハナ「お任せ下さい。シロサキ様の命令ならば何でもします。」



シロ「あぁ……愛してるよ、ハナ。いい子だ……」


シロサキの秘部を舐めているハナの頭を撫でるシロサキ。


シロ「楽しみだよ……本当に。」



ニヤリと笑みを浮かべるシロサキ。



視力を失ったシロサキの左目には、宿敵となったリンが見えていた。。。
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