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第2章 夏
【Side リアム】バッカス王都に現る
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「突然バッカス殿が王都に現れたら騒ぎになりますので、先触れを出しますからぁぁぁーー!」
僕は慌てて王都へと引き返した。
遠くにはバルラバン山脈をも軽々と吞み込むように膨れ上がる巨大な夏雲があった。
空は真っ青で、雲は目が覚めるような白さ。
その境界はまるで絵筆で描かれた一枚の風景画のようで、思わず見とれてしまう。
「…まるで、天から神が降りてくるようだな」
ネイブルナルの夏は壮大で苛烈だ。
この後のことを思い、僕はしばし現実を手放していた。
--------
朝。王都、南門の石畳通り。
バッカス殿を説得してどうにか王都門詰め所に一時留め置き、素早く各所へ対応するよう衛兵に伝令を頼む。
衛兵たちもバッカス殿の圧倒的な気配が“超越者”のそれであると知るや否や、上を下への大騒ぎ。
「俺、あの人、なんか見たことある!」
「バッカ!!聞こえたらどうする!あの方はカナンガラのバッカス様だよ!!!」
「え!?伝説の“豪怒の鍛冶神”!?」
「鍛冶ギルドの至宝だろ!? なんであんなラフな格好で王都に!?」
リアムは天を仰いだ。
脳内では
「職人街の職人達が次々に押し寄せ、冒険者ギルドの者達が一目見ようと殺到し、騎士団の若手が“敵襲か!?”と本気で構え出す」未来が再生される。
――このままじゃ、
王都の朝が“伝説の鍛冶師による買い出し騒乱劇”になる!!
--------
その頃、ブラッドベリ伯爵家では―
衛兵が持って来たというリアムからのメモを読み、伯爵は紅茶を噴き出していた。
「ゴボッボホッ…」咽ながらも何とか指示書を書ききり、執事へと渡す。
“至急:スチーレへ鍛冶神出迎えの準備を”と。
--------
その頃、鍛冶ギルドでは―
ギルド長が机を叩いて立ち上がった。
「本当に!? 本当に“バッカス様”が来たんですか!?」
「はっ!南門詰め所にて、留め置き中との情報が!」
「よし!本日の鍛造スケジュールは全破棄だ!! お前らァッ!!この日をどれだけ待ったと思ってる!我々は今!神話に触れられるんだぞ!!」
「「「うおおおおおお!!!」」」
ギルドは瞬く間に大混乱。
「正装で会いに行く組」「泣きながらメッセージカードを書く組」「勝手に弟子入り志願書を羊皮紙にしたためる組」に分かれ、それぞれが浮き足立って動き出した。
「バッカス様の来訪日を“鍛冶神降臨祭”として記録すべきでは?」
「鉄板にその日の紋章を刻んで飾ろうぜ!あれ、伝説の炉の文様、思い出せる奴いるか!?」
ギルド全体がすでに神を祭る準備に突入していた。
--------
その頃、冒険者ギルドでは―
「え!?超越者バッカスが!?王都にいるの?」
受付嬢の声に、奥で酒を注いでいた冒険者がジョッキを落とす。
「嘘だろ……!?俺の武器、バッカス工房の三軒となりの工房製の三代目のやつだぞ!先祖代々家宝なんだよ!!」
「俺の盾もカナンガラで作ったやつって聞いた!」
「どっちも関係ねぇだろ」
「サインもらえる流れかこれ!?いや…失礼のないようフルプレートアーマーを…ああ!装備が汚れてる!!」
「献上用の素材、それから金。一振り……今からでも間に合うか!?銀鉱石!誰か銀鉱石持って来い!」
冒険者たちは「一目見て拝む派」「本人に認知されたい派」「武器を作って欲しい派」に自然と分かれ、それぞれが謎の熱気で動き出す。
そんな冒険者達を―
「バッカス様は買い物に来ただけだってのに、何を始める気だお前らぁぁぁ!」
一喝して必死で足止めを行う哀れなギルドマスターがいた。
--------
その頃、騎士団では―
若手騎士が、王都南門に掲げられた《緊急対応旗》を見て蒼白になっていた。
「敵襲か!?いや、“要人来訪”旗…!?」
中堅騎士が剣を抜きながら叫ぶ。
「衛兵より緊急伝令。超越者の降臨!“豪怒の鍛冶神バッカス”」
「「「ひええええ!」」」
騎士団本部では、緊急招集がかけられた。
「いいか、これは実戦訓練ではない。あくまで“物腰柔らかく、しかし最敬礼で接する”ための心構え訓練だ!」
「気圧されたらすぐ逃げろ!怒らせるなよ!絶対に!」
「現場に向かうのは、胃が強い者、そして声が震えない者に限る!」
結果、隊長が手ずから編成した“恐れ知らずのバッカス対応特別班”はなぜか女性騎士ばかりになった。
「我々なら行ける!笑顔で耐えきる!今こそ訓練の成果を見せる時!」
「「「「「はいっ」」」」」
騎士団では華やかな掛け声が木霊していた。
--------
「リアム、待ちくたびれたぞい」
「申し訳ありません。各所への連絡に少々手間取りました。しかし、コンロは速やかに購入していただけるかと思います」
伯爵より寄越された馬車から降りると―
「「「「いらっしゃいませ」」」」
高級調理器具店スチーレの職員達が美しく整列し、頭を下げる。
その奥から一人の壮年男性が現れた。背筋を正し、一歩ごとに揺るぎない威厳を漂わせるその姿には、長年組織を率いてきた者だけが持つ気品と風格があった。
「お話は伯爵様より伺っております。わたくし、ここスチーレの支配人を賜っております、カーレン・ドレイスと申します。本日は、わたくしがバッカス様に商品をご案内させていただく栄誉を頂戴いたしました」
「ふうむ。早速で悪いんじゃが、簡易コンロを見せてくれるかの?」
「承知いたしました」
貸し切りの店内には、空気すら遠慮するような静けさが満ちていた。鍛冶の神と讃えられる男の足音ひとつに、一同が自然と頭を垂れ、畏敬と崇拝が入り混じる沈黙が流れていた。
その空気感の中、店の最上級グレードの簡易コンロを手に取り、平然と「ちと大きいな」と不満をこぼす。
青くなる支配人を他所に、気楽な感じでお構いなしにトンテンカンテンと勝手にコンロを魔改造。
そして―
「……終わったぞ」
一仕事終えたそれを前に支配人は息を呑んだ。
軽量、薄型、変動火力、長時間可動、高耐久という馬鹿げた性能の簡易コンロ。
支配人は、慌てて駆け寄り、
「バッカス様!ぜひこの品を商品化させてください!」
と頭を下げた。
「量産できれば、旅人も料理人も救われます!」
バッカスは顎に手を当て、
「図面は描かせてやる。描き終わったらコンロを鍛冶ギルドまで持って来てくれるか?」
と言い残し、店を後にした。
支配人はその背中を見て、震える手を胸に当てるのだった。
――超薄型簡易コンロ“バスク盤”は、後に“遠征の常識が変わった”と語り継がれることとなる。
--------
鍛冶ギルドの前に止まった馬車からバッカスが降り立つと、時間が止まったかのような静寂が訪れた。
次の瞬間、鍛冶ギルド長が神を前にするように膝をつく。
「バッカス様…!」
周囲では、集まって来た冒険者、職員、職人達が一斉に拍手喝采。
歓声と共に祝祭ムードが一気に最高潮となる。
その様子に、バッカスは涼しい顔で、
「おう、今日はちょいと揚げ鍋作るからの。騒ぐなよ」
と軽く言いながらも、皆の熱狂に満足げな笑みを浮かべていた。
--------
鍛冶ギルドの共有鍛冶場にて―
カーン、カーンとハンマーが打ち鳴らされる音が響き渡る中、誰かが小声でつぶやいた言葉が、やけに大きく響いた。
「……ヒ、ヒヒイロカネ…だと!?」
あっという間に揚げ鍋を作り終えたバッカスは、スチーレから運び込まれたコンロを受け取り、さっさと王都を後にする。
「リアム、世話になった!こいつで一杯やるから後で来いよ!!」という言葉を残して―
* * *
王都門でバッカス殿を見送った僕はこの後のことに頭を悩ませながら空を仰いだ。
空には朝見た時と同じ、バルラバン山脈を呑み込むかのような巨大な夏雲が浮かび、それはまるで今しがた通り過ぎたバッカス殿のように大きな存在感を放っていた。
僕は一先ず現実を手放し、王都に背を向けノエルの家へ急ぐことにする。
しかし、その後、ヒヒイロカネ製の揚げ鍋を使って振舞われた“串カツ”によって、僕の脳は本当に全てを忘却の彼方へと吹き飛ばした。
僕は慌てて王都へと引き返した。
遠くにはバルラバン山脈をも軽々と吞み込むように膨れ上がる巨大な夏雲があった。
空は真っ青で、雲は目が覚めるような白さ。
その境界はまるで絵筆で描かれた一枚の風景画のようで、思わず見とれてしまう。
「…まるで、天から神が降りてくるようだな」
ネイブルナルの夏は壮大で苛烈だ。
この後のことを思い、僕はしばし現実を手放していた。
--------
朝。王都、南門の石畳通り。
バッカス殿を説得してどうにか王都門詰め所に一時留め置き、素早く各所へ対応するよう衛兵に伝令を頼む。
衛兵たちもバッカス殿の圧倒的な気配が“超越者”のそれであると知るや否や、上を下への大騒ぎ。
「俺、あの人、なんか見たことある!」
「バッカ!!聞こえたらどうする!あの方はカナンガラのバッカス様だよ!!!」
「え!?伝説の“豪怒の鍛冶神”!?」
「鍛冶ギルドの至宝だろ!? なんであんなラフな格好で王都に!?」
リアムは天を仰いだ。
脳内では
「職人街の職人達が次々に押し寄せ、冒険者ギルドの者達が一目見ようと殺到し、騎士団の若手が“敵襲か!?”と本気で構え出す」未来が再生される。
――このままじゃ、
王都の朝が“伝説の鍛冶師による買い出し騒乱劇”になる!!
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その頃、ブラッドベリ伯爵家では―
衛兵が持って来たというリアムからのメモを読み、伯爵は紅茶を噴き出していた。
「ゴボッボホッ…」咽ながらも何とか指示書を書ききり、執事へと渡す。
“至急:スチーレへ鍛冶神出迎えの準備を”と。
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その頃、鍛冶ギルドでは―
ギルド長が机を叩いて立ち上がった。
「本当に!? 本当に“バッカス様”が来たんですか!?」
「はっ!南門詰め所にて、留め置き中との情報が!」
「よし!本日の鍛造スケジュールは全破棄だ!! お前らァッ!!この日をどれだけ待ったと思ってる!我々は今!神話に触れられるんだぞ!!」
「「「うおおおおおお!!!」」」
ギルドは瞬く間に大混乱。
「正装で会いに行く組」「泣きながらメッセージカードを書く組」「勝手に弟子入り志願書を羊皮紙にしたためる組」に分かれ、それぞれが浮き足立って動き出した。
「バッカス様の来訪日を“鍛冶神降臨祭”として記録すべきでは?」
「鉄板にその日の紋章を刻んで飾ろうぜ!あれ、伝説の炉の文様、思い出せる奴いるか!?」
ギルド全体がすでに神を祭る準備に突入していた。
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その頃、冒険者ギルドでは―
「え!?超越者バッカスが!?王都にいるの?」
受付嬢の声に、奥で酒を注いでいた冒険者がジョッキを落とす。
「嘘だろ……!?俺の武器、バッカス工房の三軒となりの工房製の三代目のやつだぞ!先祖代々家宝なんだよ!!」
「俺の盾もカナンガラで作ったやつって聞いた!」
「どっちも関係ねぇだろ」
「サインもらえる流れかこれ!?いや…失礼のないようフルプレートアーマーを…ああ!装備が汚れてる!!」
「献上用の素材、それから金。一振り……今からでも間に合うか!?銀鉱石!誰か銀鉱石持って来い!」
冒険者たちは「一目見て拝む派」「本人に認知されたい派」「武器を作って欲しい派」に自然と分かれ、それぞれが謎の熱気で動き出す。
そんな冒険者達を―
「バッカス様は買い物に来ただけだってのに、何を始める気だお前らぁぁぁ!」
一喝して必死で足止めを行う哀れなギルドマスターがいた。
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その頃、騎士団では―
若手騎士が、王都南門に掲げられた《緊急対応旗》を見て蒼白になっていた。
「敵襲か!?いや、“要人来訪”旗…!?」
中堅騎士が剣を抜きながら叫ぶ。
「衛兵より緊急伝令。超越者の降臨!“豪怒の鍛冶神バッカス”」
「「「ひええええ!」」」
騎士団本部では、緊急招集がかけられた。
「いいか、これは実戦訓練ではない。あくまで“物腰柔らかく、しかし最敬礼で接する”ための心構え訓練だ!」
「気圧されたらすぐ逃げろ!怒らせるなよ!絶対に!」
「現場に向かうのは、胃が強い者、そして声が震えない者に限る!」
結果、隊長が手ずから編成した“恐れ知らずのバッカス対応特別班”はなぜか女性騎士ばかりになった。
「我々なら行ける!笑顔で耐えきる!今こそ訓練の成果を見せる時!」
「「「「「はいっ」」」」」
騎士団では華やかな掛け声が木霊していた。
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「リアム、待ちくたびれたぞい」
「申し訳ありません。各所への連絡に少々手間取りました。しかし、コンロは速やかに購入していただけるかと思います」
伯爵より寄越された馬車から降りると―
「「「「いらっしゃいませ」」」」
高級調理器具店スチーレの職員達が美しく整列し、頭を下げる。
その奥から一人の壮年男性が現れた。背筋を正し、一歩ごとに揺るぎない威厳を漂わせるその姿には、長年組織を率いてきた者だけが持つ気品と風格があった。
「お話は伯爵様より伺っております。わたくし、ここスチーレの支配人を賜っております、カーレン・ドレイスと申します。本日は、わたくしがバッカス様に商品をご案内させていただく栄誉を頂戴いたしました」
「ふうむ。早速で悪いんじゃが、簡易コンロを見せてくれるかの?」
「承知いたしました」
貸し切りの店内には、空気すら遠慮するような静けさが満ちていた。鍛冶の神と讃えられる男の足音ひとつに、一同が自然と頭を垂れ、畏敬と崇拝が入り混じる沈黙が流れていた。
その空気感の中、店の最上級グレードの簡易コンロを手に取り、平然と「ちと大きいな」と不満をこぼす。
青くなる支配人を他所に、気楽な感じでお構いなしにトンテンカンテンと勝手にコンロを魔改造。
そして―
「……終わったぞ」
一仕事終えたそれを前に支配人は息を呑んだ。
軽量、薄型、変動火力、長時間可動、高耐久という馬鹿げた性能の簡易コンロ。
支配人は、慌てて駆け寄り、
「バッカス様!ぜひこの品を商品化させてください!」
と頭を下げた。
「量産できれば、旅人も料理人も救われます!」
バッカスは顎に手を当て、
「図面は描かせてやる。描き終わったらコンロを鍛冶ギルドまで持って来てくれるか?」
と言い残し、店を後にした。
支配人はその背中を見て、震える手を胸に当てるのだった。
――超薄型簡易コンロ“バスク盤”は、後に“遠征の常識が変わった”と語り継がれることとなる。
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鍛冶ギルドの前に止まった馬車からバッカスが降り立つと、時間が止まったかのような静寂が訪れた。
次の瞬間、鍛冶ギルド長が神を前にするように膝をつく。
「バッカス様…!」
周囲では、集まって来た冒険者、職員、職人達が一斉に拍手喝采。
歓声と共に祝祭ムードが一気に最高潮となる。
その様子に、バッカスは涼しい顔で、
「おう、今日はちょいと揚げ鍋作るからの。騒ぐなよ」
と軽く言いながらも、皆の熱狂に満足げな笑みを浮かべていた。
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鍛冶ギルドの共有鍛冶場にて―
カーン、カーンとハンマーが打ち鳴らされる音が響き渡る中、誰かが小声でつぶやいた言葉が、やけに大きく響いた。
「……ヒ、ヒヒイロカネ…だと!?」
あっという間に揚げ鍋を作り終えたバッカスは、スチーレから運び込まれたコンロを受け取り、さっさと王都を後にする。
「リアム、世話になった!こいつで一杯やるから後で来いよ!!」という言葉を残して―
* * *
王都門でバッカス殿を見送った僕はこの後のことに頭を悩ませながら空を仰いだ。
空には朝見た時と同じ、バルラバン山脈を呑み込むかのような巨大な夏雲が浮かび、それはまるで今しがた通り過ぎたバッカス殿のように大きな存在感を放っていた。
僕は一先ず現実を手放し、王都に背を向けノエルの家へ急ぐことにする。
しかし、その後、ヒヒイロカネ製の揚げ鍋を使って振舞われた“串カツ”によって、僕の脳は本当に全てを忘却の彼方へと吹き飛ばした。
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