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Lesson.5 物語の終わり
107.原作者
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リーリウムとヴィオラは、これまでの経緯をリナにすべて話した。
最早二人の理解が追いつかない状況になっていることと、すでに何百年もこの国を見続けている闇の魔法使いに隠し事をしてもすぐに暴かれるだろうと思ったのだ。
また、事前に国王からの許可をもらい、アレクサンデル王の最期の時に起きた異変についても包み隠さず話した。
もし、ユニカの日記の通りならば、リナは原作者である。
ユニカはもちろん、アレクサンデル王やマリアもリナが作り出したキャラクターということになるのだ。
その三人について、リナ以上に知る人はいない。
しかし、リナの反応はリーリウムやヴィオラが想像していたものと少し違っていた。
「どうして、そんなことが起こったんだろう……。」
そういったまま、リナは考え込んでしまったのだ。
「ユニカ様の日記が正しいのであれば、あなたは原作者であり、ヒロインであり、闇の魔法使いということで合っていますわよね?」
「うん、それは合ってる。
王子をたぶらかして、公爵令嬢を苦しめたっていうのも合ってるよ。
好きでそうなったわけではないけどね……。」
リナはそっと顔を手で覆い、暗い過去を閉じ込めるように息を止める。
あの出来事は、リナのチャームの能力が引き起こした最悪の出来事だった。
「あなたは何故あの時、牢屋から逃げたのですか?
ユニカ様とも分かり合えたのでしょう?」
リーリウムの問いに、はっとリナは顔を上げる。
「そうだよね。逃げたように見えるよね。
私は逃げたのではなくて、元の世界に戻されたんだよ。
自分の意思とは関係なくね。」
リナは、五百年前にユニカたちの前から姿を消した。
それはリナでも分からない、何か強力な力によって引き起こされており、気が付くと、リナは病院のベッドに横たわっていた。
リナは長い間病気を患っており、病床で書き上げた作品がマリアをヒロインとした小説だったのだ。
書き上がった小説をWEB上で発表した数日後に昏睡状態に陥った。
そして、さらに数日の後に死の淵から舞い戻ってきたのである。
リナは、それから大慌てで死ぬ前に書いた小説をWEB上から消去し、新たな小説を書き上げた。
それは、自分がこちらの世界で見た真実のストーリーだ。
悪役令嬢・ユニカが奮闘し、マリアと親友になり、アレクサンデルと結ばれる。
そして、王太子妃、王妃として国を発展させていく……。
しかし、その小説は特に盛り上がりを見せることなく人々の記憶から消えてしまった。
「ユニカは、私の小説を本で読んだと言っていた。
だから、てっきり私の小説は出版されるのだと思っていたんだ。
だけど違った。」
リナはため息をつく。
当時、十七歳だった自分の浅はかさが恨めしかった。
元々の小説を消してしまったことによって、こちらの世界にどのような影響が出るかもわからなかったのだ。
しかし、誰にも相談できずに小娘がどんな決断をできただろうか、とも思う。
「私がこの世界に戻ってきたのは、死ぬ瞬間にそうしたいと願ったから。
向こうでは、孫や子どもに囲まれながら天寿を全うして、こちらに来ることができたんだよ。」
そう言うと、リナはニカッと笑った。
最早二人の理解が追いつかない状況になっていることと、すでに何百年もこの国を見続けている闇の魔法使いに隠し事をしてもすぐに暴かれるだろうと思ったのだ。
また、事前に国王からの許可をもらい、アレクサンデル王の最期の時に起きた異変についても包み隠さず話した。
もし、ユニカの日記の通りならば、リナは原作者である。
ユニカはもちろん、アレクサンデル王やマリアもリナが作り出したキャラクターということになるのだ。
その三人について、リナ以上に知る人はいない。
しかし、リナの反応はリーリウムやヴィオラが想像していたものと少し違っていた。
「どうして、そんなことが起こったんだろう……。」
そういったまま、リナは考え込んでしまったのだ。
「ユニカ様の日記が正しいのであれば、あなたは原作者であり、ヒロインであり、闇の魔法使いということで合っていますわよね?」
「うん、それは合ってる。
王子をたぶらかして、公爵令嬢を苦しめたっていうのも合ってるよ。
好きでそうなったわけではないけどね……。」
リナはそっと顔を手で覆い、暗い過去を閉じ込めるように息を止める。
あの出来事は、リナのチャームの能力が引き起こした最悪の出来事だった。
「あなたは何故あの時、牢屋から逃げたのですか?
ユニカ様とも分かり合えたのでしょう?」
リーリウムの問いに、はっとリナは顔を上げる。
「そうだよね。逃げたように見えるよね。
私は逃げたのではなくて、元の世界に戻されたんだよ。
自分の意思とは関係なくね。」
リナは、五百年前にユニカたちの前から姿を消した。
それはリナでも分からない、何か強力な力によって引き起こされており、気が付くと、リナは病院のベッドに横たわっていた。
リナは長い間病気を患っており、病床で書き上げた作品がマリアをヒロインとした小説だったのだ。
書き上がった小説をWEB上で発表した数日後に昏睡状態に陥った。
そして、さらに数日の後に死の淵から舞い戻ってきたのである。
リナは、それから大慌てで死ぬ前に書いた小説をWEB上から消去し、新たな小説を書き上げた。
それは、自分がこちらの世界で見た真実のストーリーだ。
悪役令嬢・ユニカが奮闘し、マリアと親友になり、アレクサンデルと結ばれる。
そして、王太子妃、王妃として国を発展させていく……。
しかし、その小説は特に盛り上がりを見せることなく人々の記憶から消えてしまった。
「ユニカは、私の小説を本で読んだと言っていた。
だから、てっきり私の小説は出版されるのだと思っていたんだ。
だけど違った。」
リナはため息をつく。
当時、十七歳だった自分の浅はかさが恨めしかった。
元々の小説を消してしまったことによって、こちらの世界にどのような影響が出るかもわからなかったのだ。
しかし、誰にも相談できずに小娘がどんな決断をできただろうか、とも思う。
「私がこの世界に戻ってきたのは、死ぬ瞬間にそうしたいと願ったから。
向こうでは、孫や子どもに囲まれながら天寿を全うして、こちらに来ることができたんだよ。」
そう言うと、リナはニカッと笑った。
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