処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ

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破滅の巨獣

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リディア・ハワードの前には、天を揺るがすほどの巨大な魔獣が立ちふさがっている。ティアマト・ヴォルグ、その体は屍のように枯れた大樹で覆われ、無数の骨が散りばめられている。その一歩一歩が地面を震わせ、大地を腐らせる力を宿していた。

リディアは冷静さを欠くことなく、その巨体に果敢に立ち向かう。「あたしを楽しませてよね!」彼女の声には、どこか軽薄に感じるが、しかしその瞳の奥には固い決意が宿っている。

ティアマトはその巨体を揺らし、リディアに向かって鋭い爪を振り下ろす。大地を切り裂きながら、猛烈な一撃がリディアを直撃しようとする。しかし、リディアはそれを見越していたかのように、身をひねりながら避ける。その動きはまさに本能的で、巨獣の攻撃をすり抜ける。

「遅い!」リディアは再び剣を抜き、瞬時に反撃に出る。彼女の剣が光を放ちながらティアマトの側面に斬りかかる。しかし、その一撃は厚い皮膚に阻まれ、ティアマトは痛みの声を上げることなく、ただ無表情で立ち向かう。

ティアマトはその巨大な腕を振りかぶり、リディアに再び迫る。だがその動きが遅れる一瞬を見逃さず、リディアはさらに素早く飛び込み、その隙を突いて斬撃を加える。彼女の剣は、ティアマトの皮膚に引っかかりながらも、しっかりとその魔獣に傷をつけた。

だが、ティアマトはすぐにその傷を回復させ、再び戦いに戻る。周囲の空気が重く、暗い波動がリディアに向かって押し寄せてきた。それは「腐蝕なる根源」と呼ばれる力。大地を毒し、生命を奪うその力は、リディアの足元を蝕み始める。

「くっ…やっぱり強いわね!」リディアは気合を入れ直す。しかし、彼女の顔には決して諦めの色はない。

ティアマトの腕が大きく振り下ろされ、リディアはそれをかわしながら間合いを詰める。剣が光り、刃が空気を切るたびに、戦いの音が荒野に響き渡る。ティアマトの爪が鋭く、リディアの顔をかすめるが、彼女は何度もその攻撃をかわし、前進する。

「来た!」リディアは再び剣を振りかざし、ティアマトの心臓目掛けて鋭い一撃を放つ。ティアマトはその動きを察知し、素早く身をひねるが、その瞬間、リディアは一歩踏み込んだ。その隙間を狙い、再び鋭い斬撃が魔獣の腹部に突き刺さる。

ティアマトは一瞬その場に膝をついたが、すぐに巨体を起こし、怒りの咆哮を上げる。再生能力を持つその魔獣にとって、リディアの攻撃は一時的なものに過ぎない。それでも、リディアは一歩も引かない。
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