処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ

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審判を穿つ剣

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「《時縫裂断(クロノ・シヴ)》」

ノクスの指先から放たれた銀の魔斬波が、空間ごとレオンを断ち切ろうとする。

だが。

「遅い」

レオンは一歩踏み込み、斬撃を半歩先で見切る。
まるで“未来”を読んだかのような動き。

「っ……回避“された”……?」

ノクスの瞳が初めて揺れる。

次の瞬間、レオンは《時間跳躍》の中心に突っ込んだ。

剣が閃き、ノクスの領域を割り裂く――

───

その刹那

「レオンッ!! あなたは“神の意思”に背いた……!」

ルシフェルが上空で六翼を広げ、詠唱とともに雷鳴を呼ぶ。

「《聖域審断(セラフィック・ジャッジ)》!」

天より降るは、神の裁き。

瞬間、レオンの剣から逆光が爆ぜる。

《神域拒絶結界(アストラル・バリア)》
神聖術の効果を打ち消す、禁呪級の逆魔法。

「……なっ!? 神の加護が……消えた!?」

「神ごと、殺す覚悟でここに立っている」

その目には、信仰も希望もない。あるのは、復讐という名の正義だけ。

「ならば……人も神も超えし破滅を、受けるがいい」

ヴァルゼオスが咆哮を放つ。

その口に黒炎が灯り、空が一瞬にして漆黒へと塗り潰される。

「《黒炎滅界・ネザーフレア》」

あらゆる魔力を“呑み込み”、焼き尽くす禁忌の大技。

レオンは剣を逆手に構えた。

「来い。俺の怒りが、貴様の業火を上回るか……試してやる」

彼の背後、風が唸り、空間が震える。

蒼雷のような一閃――
《魔王斬剣・カルマ・ブリンガー》

黒炎と斬撃が激突した瞬間、世界が“割れた”。

衝撃波が王都全土に広がり、崩れた聖堂が吹き飛ぶ。

が――

煙の中、レオンはまだ立っていた。

「……まだ終わりじゃない。お前たちに、地獄を見せるのはこれからだ」

神の力、竜の怒り、時間の支配。

三つの絶対者を前に、ただ一人、剣を構える男。

だが、その瞳は光を失っていない。
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