40 / 92
38.
しおりを挟む
その後、食堂で朝食を済ましてそのまま授業を行う教室へと案内してもらう。
寮から教室までは歩いて5分ほど。
教室に入ると、まだ人はまばらな状態だった。
私は時計を見て時間を確認する。
この時間に教室に来れば余裕なのね…1人で来る時はこの時間を目安にしよう。
入学式同様席に名前がふられていて私は自分の名前を見つけるとそこに座る。
教室内を見渡すけど、マルク様はまだ来ていないよう…
「うーん。カロリーナさんは色々大丈夫そうですね。それでは私はこれで…またお昼休みにこちらに来ますね。学食を案内します」
「はい。ありがとうございます」
エリーさんが教室を出ていくと次々に教室に人が入ってくる。
何人かは見知った人物もいる。
ジィーっと教室に入ってくる人を眺めていると、ローラン様とマルク様が入ってきて思わず視線をずらす。
こっちに来ないわよね…
そんな事を思いながらも、私にどんどん近づいてくる気配を感じる。
「カロリーナっっ」
…やっぱ来たか……
私は仕方なしに立ち上がると笑みを作ってマルク様を見る。
「おはようございます。マルク様」
「何故、俺を迎えに来ない」
「………は?」
「お前は俺の婚約者だろう?常に俺に気を使うべきでは無いか?」
また無理難題をおっしゃってますね…
唖然としてしまう私を見てローラン様が深くため息をつく
「マルク…流石にお前の言っている事はメチャクチャだぞ?」
「メチャクチャ?」
「カロリーナさんのいる寮からマルクのいる寮までは距離がある…女性には朝の準備もあるし、授業が始まる前に全ての事を終えてお前の所に行くなんて無理だろう?」
「その分カロリーナが早く起きればいいだけの事じゃ無いか?」
「……」
「……」
ローラン様も私も…この教室内にいるこの会話を聞いていた全ての人がマルク様の発言に固まる。
「ハハっ。噂通りすごい人なんだね」
「なんだと?」
あまりのマルク様の発言に切れてしまった思考回路を最速で修繕させて、声がする方を見たら新入生代表挨拶をした男の子が立っていた。
「そんな事言っていたら、馬鹿丸出しだよ。この学園ではやっていけないから自主退学をおすすめするよ。マルクくん」
「なっ…おまっ…」
「あっ。王族だからとか身分を盾にしないでね。ここは学園内。身分はあって無い様なものだから。悔しかったら…」
その男の子は頭をツンツンと指差す。
「ここで勝てる様にがんばって」
マルク様は顔を真っ赤にして怒りを露わにする。
マルク様の自業自得だけど、流石にこの方マルク様を煽りすぎだわ。
止めに入った方がいいかしら…
「はーい。そこまでー初日から問題を起こさないでー。はい。みんな席に着くっっ」
「言う事聞けない様なら初日から赤点つけるわよー」
険悪な空気を一瞬で崩したのは、茶髪にまる眼鏡をつけた40代位の野暮ったい感じの教員とこの世界では珍しい黒目、黒髪の若い女性教員だった。
寮から教室までは歩いて5分ほど。
教室に入ると、まだ人はまばらな状態だった。
私は時計を見て時間を確認する。
この時間に教室に来れば余裕なのね…1人で来る時はこの時間を目安にしよう。
入学式同様席に名前がふられていて私は自分の名前を見つけるとそこに座る。
教室内を見渡すけど、マルク様はまだ来ていないよう…
「うーん。カロリーナさんは色々大丈夫そうですね。それでは私はこれで…またお昼休みにこちらに来ますね。学食を案内します」
「はい。ありがとうございます」
エリーさんが教室を出ていくと次々に教室に人が入ってくる。
何人かは見知った人物もいる。
ジィーっと教室に入ってくる人を眺めていると、ローラン様とマルク様が入ってきて思わず視線をずらす。
こっちに来ないわよね…
そんな事を思いながらも、私にどんどん近づいてくる気配を感じる。
「カロリーナっっ」
…やっぱ来たか……
私は仕方なしに立ち上がると笑みを作ってマルク様を見る。
「おはようございます。マルク様」
「何故、俺を迎えに来ない」
「………は?」
「お前は俺の婚約者だろう?常に俺に気を使うべきでは無いか?」
また無理難題をおっしゃってますね…
唖然としてしまう私を見てローラン様が深くため息をつく
「マルク…流石にお前の言っている事はメチャクチャだぞ?」
「メチャクチャ?」
「カロリーナさんのいる寮からマルクのいる寮までは距離がある…女性には朝の準備もあるし、授業が始まる前に全ての事を終えてお前の所に行くなんて無理だろう?」
「その分カロリーナが早く起きればいいだけの事じゃ無いか?」
「……」
「……」
ローラン様も私も…この教室内にいるこの会話を聞いていた全ての人がマルク様の発言に固まる。
「ハハっ。噂通りすごい人なんだね」
「なんだと?」
あまりのマルク様の発言に切れてしまった思考回路を最速で修繕させて、声がする方を見たら新入生代表挨拶をした男の子が立っていた。
「そんな事言っていたら、馬鹿丸出しだよ。この学園ではやっていけないから自主退学をおすすめするよ。マルクくん」
「なっ…おまっ…」
「あっ。王族だからとか身分を盾にしないでね。ここは学園内。身分はあって無い様なものだから。悔しかったら…」
その男の子は頭をツンツンと指差す。
「ここで勝てる様にがんばって」
マルク様は顔を真っ赤にして怒りを露わにする。
マルク様の自業自得だけど、流石にこの方マルク様を煽りすぎだわ。
止めに入った方がいいかしら…
「はーい。そこまでー初日から問題を起こさないでー。はい。みんな席に着くっっ」
「言う事聞けない様なら初日から赤点つけるわよー」
険悪な空気を一瞬で崩したのは、茶髪にまる眼鏡をつけた40代位の野暮ったい感じの教員とこの世界では珍しい黒目、黒髪の若い女性教員だった。
44
あなたにおすすめの小説
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、
冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまう
リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、
悪役令嬢として断罪された少女が、
「誰かの物語の脇役」ではなく、
自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、
彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
病弱な幼馴染を守る彼との婚約を解消、十年の恋を捨てて結婚します
佐藤 美奈
恋愛
セフィーナ・グラディウスという貴族の娘が、婚約者であるアルディン・オルステリア伯爵令息との関係に苦悩し、彼の優しさが他の女性に向けられることに心を痛める。
セフィーナは、アルディンが幼馴染のリーシャ・ランスロット男爵令嬢に特別な優しさを注ぐ姿を見て、自らの立場に苦しみながらも、理想的な婚約者を演じ続ける日々を送っていた。
婚約して十年間、心の中で自分を演じ続けてきたが、それももう耐えられなくなっていた。
〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····
藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」
……これは一体、どういう事でしょう?
いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。
ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全6話で完結になります。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
〖完結〗残念ですが、お義姉様はこの侯爵家を継ぐことは出来ません。
藍川みいな
恋愛
五年間婚約していたジョゼフ様に、学園の中庭に呼び出され婚約破棄を告げられた。その隣でなぜか私に怯える義姉のバーバラの姿があった。
バーバラは私にいじめられたと嘘をつき、婚約者を奪った。
五年も婚約していたのに、私ではなく、バーバラの嘘を信じた婚約者。学園の生徒達も彼女の嘘を信じ、親友だと思っていた人にまで裏切られた。
バーバラの目的は、ワイヤット侯爵家を継ぐことのようだ。
だが、彼女には絶対に継ぐことは出来ない。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
感想の返信が出来ず、申し訳ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる