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1:吸血鬼になった日
始まりは土下座から
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突然だけど、あなたは"最悪な形での出会い"を経験したことはある?アニメとか、マンガとか小説、あとゲームでもよくあるスケベ展開とか衝突から始まる出会い。まあ、ほとんどの人が経験したことないだろうけど。
私も今までそんな出会い方経験したことなんてなかったんだけど...私と彼は、その"最悪な形での出会い"で出会ってしまった。(いや正確にはその数分前には出会ってたんだけど記憶があいまいだからそれが最初の出会いってことで...)
え?もったいぶらずに早くその出会いが何なのか教えてって?いや、タイトルから見てわかるじゃん。私たちの出会いはね...そう、彼の土下座から始まったんだ...
その日は確か満月だった、と思う。目が覚めると、私は道の真ん中に倒れこんでて最初に視界に入ったのはきれいでものすごく大きな月の姿だった。一瞬、その美しさに目を奪われたけど地面の冷たい、ゴツゴツとした感触ですぐに私は起きる。
「んん...何?確か私、塾から帰る途中で...って、ん?」
そこで私の口は止まった。というのも、目の前の異物を目にしたからだ。そこに居たのは、白銀色の髪をした青年。そこまでは何ら特に問題はなかった。ただ、その青年がとっている姿勢が問題だった。私に向かって頭を下げて丸まったような体勢をとり、すまない...すまない...と何度も呟いている。...ナニコレ怖い!いきなりなに!?土下座!?あのDO☆GE☆ZAですか!?いや、とりあえず何があったのか聞かなくちゃ...
...ゴクリ。私は唾を飲んで勇気をふりしぼり、青年に話しかけた。
「あ...あのっ!何があった...の?」
次の瞬間、青年はバッと顔を上げてこっちを見た。ワッ、イケメン...最初に抱いた印象はそれだった。整った顔、切れ長の蒼い目、アイドルでもこんな顔の人居ないんじゃないかレベルの人でずっと見てられるような...ってイカンイカン。これじゃあ話が進まない。けどもうちょっと、もうちょっとだけ...
黙ってその姿に見とれていると、今度は青年のほうから口を開いた。
「突然のことで混乱しているかと思うが、まずは詫びさせてほしい。本当に、すまない」
そう言いながら彼は再び深い土下座をする。いやあの...なんか説明してもらわないとなんにも分かんないんですけど。まだ戸惑う私をよそに青年はすっくと立ちあがり、私の元へとやってくると私に向かって手を差し出した。
「色々と、説明をする前に自己紹介を。私の名は...ルイ。君の名は?」
なんか映画で聞いたことあるようなセリフ...なんて思いながら私は青年...ルイさんの温かい手を取って立ち上がる。
「えと...私の名前は日向、です」
名前を言った瞬間、心が急にザワッとなった。まるで肉食獣に目をつけられた獲物になった気分のような...き、気のせいだよね...?名前書いたら○○じゃう紙とか持ってないよね!?
私の混乱をよそにルイさんは話を続ける。
「日向...か。では"日向...少し、私と共に来てもらおうか"?」
ルイさんが私の名前を呼んだ瞬間、ドクン!と心臓の音が体中に響いた。同時に、めまいと激しい頭痛が私を襲う。
「...っ!っあ...くっ!な...なに...これ...立ち...眩み?」
そうして目が閉じる寸前に見たルイさんの目は、紅かった。
肌にあたる夜風が冷たい。下を流れる街並みからは暖かそうな光が家々から漏れている。うぅ...毛布毛布...って、は!?え!?下に街並み!?
そこでようやく私は気づいた。自分が滑空していることに。
「はあああああああああっ!?」
私も今までそんな出会い方経験したことなんてなかったんだけど...私と彼は、その"最悪な形での出会い"で出会ってしまった。(いや正確にはその数分前には出会ってたんだけど記憶があいまいだからそれが最初の出会いってことで...)
え?もったいぶらずに早くその出会いが何なのか教えてって?いや、タイトルから見てわかるじゃん。私たちの出会いはね...そう、彼の土下座から始まったんだ...
その日は確か満月だった、と思う。目が覚めると、私は道の真ん中に倒れこんでて最初に視界に入ったのはきれいでものすごく大きな月の姿だった。一瞬、その美しさに目を奪われたけど地面の冷たい、ゴツゴツとした感触ですぐに私は起きる。
「んん...何?確か私、塾から帰る途中で...って、ん?」
そこで私の口は止まった。というのも、目の前の異物を目にしたからだ。そこに居たのは、白銀色の髪をした青年。そこまでは何ら特に問題はなかった。ただ、その青年がとっている姿勢が問題だった。私に向かって頭を下げて丸まったような体勢をとり、すまない...すまない...と何度も呟いている。...ナニコレ怖い!いきなりなに!?土下座!?あのDO☆GE☆ZAですか!?いや、とりあえず何があったのか聞かなくちゃ...
...ゴクリ。私は唾を飲んで勇気をふりしぼり、青年に話しかけた。
「あ...あのっ!何があった...の?」
次の瞬間、青年はバッと顔を上げてこっちを見た。ワッ、イケメン...最初に抱いた印象はそれだった。整った顔、切れ長の蒼い目、アイドルでもこんな顔の人居ないんじゃないかレベルの人でずっと見てられるような...ってイカンイカン。これじゃあ話が進まない。けどもうちょっと、もうちょっとだけ...
黙ってその姿に見とれていると、今度は青年のほうから口を開いた。
「突然のことで混乱しているかと思うが、まずは詫びさせてほしい。本当に、すまない」
そう言いながら彼は再び深い土下座をする。いやあの...なんか説明してもらわないとなんにも分かんないんですけど。まだ戸惑う私をよそに青年はすっくと立ちあがり、私の元へとやってくると私に向かって手を差し出した。
「色々と、説明をする前に自己紹介を。私の名は...ルイ。君の名は?」
なんか映画で聞いたことあるようなセリフ...なんて思いながら私は青年...ルイさんの温かい手を取って立ち上がる。
「えと...私の名前は日向、です」
名前を言った瞬間、心が急にザワッとなった。まるで肉食獣に目をつけられた獲物になった気分のような...き、気のせいだよね...?名前書いたら○○じゃう紙とか持ってないよね!?
私の混乱をよそにルイさんは話を続ける。
「日向...か。では"日向...少し、私と共に来てもらおうか"?」
ルイさんが私の名前を呼んだ瞬間、ドクン!と心臓の音が体中に響いた。同時に、めまいと激しい頭痛が私を襲う。
「...っ!っあ...くっ!な...なに...これ...立ち...眩み?」
そうして目が閉じる寸前に見たルイさんの目は、紅かった。
肌にあたる夜風が冷たい。下を流れる街並みからは暖かそうな光が家々から漏れている。うぅ...毛布毛布...って、は!?え!?下に街並み!?
そこでようやく私は気づいた。自分が滑空していることに。
「はあああああああああっ!?」
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