貴方なんて冗談じゃありません! 婚約破棄から始まる入れ替わり物語

立風花

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後章

何がしたいんですか?

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 呼び止める声も耳に入らずに、ただ必死に歓声のする方へと向かって走る。大通りに出ると既に通りに沿って、幾重にも人垣ができていた。

「すみません。通してください」

 掻き分けるように人と人の間に体を入れる。大小の不満の声が聞こえたけど、気にする余裕はなかった。こうしている間にもより大きな歓声が近づいてくる。

「お願いします! 通して下さい」

「馬鹿! 無理だろ」
「ちょ、ちょっと何なの?」

 非難の声を受けながら二歩進むたびに、押し返す圧で一歩下がるを繰り返す。何度も何度も「ごめんなさい」を繰り返して中心程まで辿り着くと、遠くに長い兵の隊列とその先頭に旅装姿で白い馬に跨るレナート王子が見えた。
 
「レナート王子! 待ってください! お願い!」

 叫んだ声が興奮の熱を帯びた大きな歓声に掻き消される。
 このままでは、届かない。唇を噛んで更に前へと思った身体が、誰かに強く押される。

「あっ……」

 よろめいた身体が別の誰かの身体に押されて、また別の誰か身体が私をの体を押し返す。前へと願っても、もうこれ以上は進む事は出来そうになかった。
 届かないであろう声を必死に振り絞って、近づくレナート王子に向かって叫ぶ。

「レナート王子!」

 何故、出立してしまうのか。王になるなら、今は王都を出るべきじゃない。
 私が分かる事なら、本人だって分かっている筈なのに。何故、馬鹿な事ばかりを選ぶのか。

 届くはずのない声の代わりに、隙間のない人波から、すぐそこまでに迫った紫色の瞳を見つめる。一瞬、その眼差しと視線が合った気がして、必死に手を伸ばしてもう一度名前を呼ぶ。

 「レナート王子!!」

 叫んで、また必死に足を踏み出す。

 レナート王子が、隣を歩む騎士に何かを告げて馬の歩みを速める。白い馬が私のいる人混みの前で止まって、レナート王子が観衆に向かって穏やかに微笑む。

「すまない。そのフードの女性を通してくれ、大切な友人なんだ」

 一斉に人々の視線が、目深にフードを被る私に集まって、人垣がレナート王子がまでの道を開く。訝しむような視線の中で、誘うようにできた道を駆ける。
 レナート王子が私に手を伸ばした。

「鐙に足を掛けたら、私の手を取って。引き上げる」

 差し出された見慣れた手をしっかりと掴んで、鐙に片足を乗せて大地を蹴る。強く引かれた手に勢いをゆだねると、ふわりと体が馬上へと引き上げられる。

「危ないから、体を預けて」

 レナート王子と馬首に挟まれて、横向きに馬に腰を落ち着けると、旅装の胸元に肩を寄せるように預ける。器用に手綱を操りながら片手が、レナート王子が私の腰を落ちないように抱くと、見上げた観衆が騒めいた。

「誰?」
「あのフード、女だったよな?」
 
 集まる視線に向かって、レナート王子が優雅に微笑む。

「感謝する。この国の平穏の為に行く騎士に声援を」

 告げると同時に馬の腹を蹴って、私を抱えた腕が手綱を引く。馬が隊列の先頭へ戻ると、レナート王子が厳しい眼差しで私を見た。

「何をしてるんだ、リーリア。まさか、一人でこんな所に来ている訳ではないよね?」

 慌てて、その言葉に首を縦に振る。側に辿り着いたとたん、安堵すると同時に冷静さが戻ってきていた。

 私は一体、何をしているんだろう。無理矢理人混みを掻き分けて、誰かが倒れたら大騒ぎになるところだった。自分の無謀さに背筋に冷たいものが滑り落ちる。

「ごめんなさい……。護衛の騎士が一緒だったんですが、私が無茶をしたせいではぐれました」
「リーリアの護衛は、第一隊のアランと第三隊のライモンドだったね。あと、グレゴーリ公爵令嬢?」

 私が頷くのを確認したレナート王子が後ろを振り返る。後方の騎士に私の護衛を探して、馬で迎えに来るように伝えるのが聞こえた。
 向き直ったレナート王子がから、呆れたような吐息が落ちてフードが僅かに揺れる。

「護衛が付く意味を分かっている? アベッリ公爵が流した噂が払拭された訳ではないし、教会派には第二の聖女を疎む者だっている。ねぇ、きちんと理解している?」
「ごめんなさい」

 折角、側まで辿り着いたのに「ごめんなさい」しか私はまだ言えてない。
 もう一度、レナート王子が長いため息を落とす。

「アランもライモンドも旧国派の騎士だ。アランは思慮深く経験豊富だし、ライモンドは軽いが新鋭の騎士で仲間に対しては情は厚い。二人とも良い騎士だから、頼らないといけないよ」
「相変わらず良くみてますね。名前を言ったら、きちんとその人の事が分かる」

 私の呟きに笑う気配がして、レナート王子が撫でる様に一度だけフード越しに私の髪に触れる。
 見上げた顔はまだ厳しいけど、少しだけ表情から怒りは消えた気がした。

「承認印を押したのは私だからね。知ってて当たり前だよ」

 名前を言うだけならともかく、騎士の性格や特徴まで口に出来る事は容易な事ではではない。ずっと側に居たから、山のように積まれた書類の半分は、他の人はしない小さな努力の為だと私は知っている。

「次からは、もう護衛と離れないように気を付けます」

 素直にそう告げると、安心したようにレナート王子が目を細める。

「約束だよ。グレゴーリ公爵令嬢も、アレッシオの娘なら相応の腕はあるだろう。書類を見た時は驚いたけど、仲良くなれたのかな?」
「はい、ジュリアと私はもう友達です」

 アメジストの瞳が私の事なのに、自分の事のように嬉しそうな弧を描く。やっぱり、レナート王子は私の事を嫌っている訳じゃない。
 
「リーリアは、グレゴーリ公爵令嬢と友になりたいと言っ続けてたよね。一つだけど夢がかなったなら良かった。ところで、彼女に良く睨まれるんだけど、何かした?」

 眉を顰めて首を傾げた顔に、以前と変わらない私達の間にあった柔らかな空気を見つける。途端に、側に居る体温を感じて、時間が巻き戻ったような気がしてきた。
 口元を抑えて小さく舌を出して、レナート王子にあの時の事を教える。

「レナート王子が私にした事を怒ったジュリアが、レナート王子だった私に足払いを掛けたんです」
「まさか、一介の令嬢に私の体で倒されてないよね?」

 倒されました。見事に……。
 流石に言いづらくて言葉に詰まっていたら、何度目か分からない大きなため息をレナート王子がまた落とす。

「まぁ、仕方ないか。それは、それで……。いや、いいや。そういえば、あの入れ替わり……もう起こらないと思う」
「えっ? あの、何故です?」

 突然の言葉に大きな声で叫んでしまって、慌てて口を片手で抑える。観衆の一部と後ろを付き従う騎士に声が届いて、訝しむような眼差しを向けられてしまった。
 小さく笑い声を漏らして、優雅な笑顔でレナート王子が訝しむ民に手をふる。

「『悪夢』か『奇跡』か。何にだって、理由がある。多分、理由はもう消えた筈だから、絶対とは言えないけど終わったと私は考えてる」
「そんな説明、分かりません。きちんと答えて下さい」

 何一つ具体的な事に触れない答えは狡い。
 私だって当事者で知る権利はあると、僅かに頬を膨らませる。

「今の君には説明できない事。でも、大丈夫。きっと君は何時か知る事になるから」

 曖昧に首を傾げて答えると、レナート王子が良く晴れた青空を仰ぎ見る。引き結んだ唇は、これ以上の答えは与えられないと言っているように見えた。

 小さく息を落として、頭を切り替える。『入れ替わり』についても知りたいけれど、言わなくてはいけない事が別にある。

「今は、入れ替わりの件を聞くのは諦めます。それよりも、何故、レナート王子が遠征に行くのですか?」

 レナート王子が柔らかな表情を消して、余所行きの顔でまた観衆に向かって手を振る。一段と大きくなった声援が、吐息が肌を擽るほど側にいる私達の声を掻き消すほど大きくなる。

「リーリア。今更、戻れなんて言わないよね?」

 観衆を見渡せば、皆がレナート王子に期待の眼差しを向けていた。
 兵を率いて声援を受けて道を行く。今更もう引き返すなんて選べない。それを肌で感じさせる観衆の視線と、瞳が合うたびに胸がきりきりと痛む。

「だから、止めた筈です。デュリオ王子が約束してくれたのに、どうしてですか? どうして、分からない選択ばかりするんですか? こんなの、レナート王子らしくない」

 感情を映さない瞳を向けられて、私達の距離が側に居るのにまた遠く離れていくのを感じる。

「しつこく反対された。デュリオは、馬鹿だよ」
「馬鹿なんかじゃないです。デュリオ王子は心配して反対したんです。レナート王子が次期国王なんですよ。王になるなら、今は遠征を選ぶべきじゃない」

 分かっている筈であろう理由を告げて旅装の胸を掴むと、レナート王子が首をゆっくりと振る。

「王になるのならか……。君の婚約者であるデュリオが、王になる事もできる。分かっている、リーリア?」
「デュリオ王子は望みません。レナート王子が王位を望む限り、デュリオ王子は王位を望まないと言いました」

 縋るように服を掴んだ手が震える。レナート王子が言葉を重ねる程、遠く離れていく気がした。
 紫色の冷静な眼差しが揺れて、悲し気な色を浮かべたと思った瞬間、隠すように瞼が閉じられる。
 
「何時だって一番相応しいのに、私とリーリアには譲る事ばかり選ぶ。デュリオは本当に馬鹿だ」

 ゆっくりと瞼を開いたレナート王子が、憂いを帯びた瞳で言葉を失った私を見下ろす。多分、私もレナート王子も、一人の人の事を今思っている。

 政を楽しんでいるのに、好きじゃないと嘘を吐いた横顔。攫うと言った熱のある眼差しと、口づけを待つと言った苦し気な眼差し。人目を引く赤の混じる美しい金の髪に、人を捉えて離さない深碧の瞳。

 デュリオ王子は、望めば手に入れられるし、手に入れられた。
 でも、いつだってレナート王子と私の事を優先して、私にも王位にも手を伸ばす事をしなかった。

 そうさせているのは、誰? 
 私とレナート王子にしかデュリオ王子が譲らないのは、誰よりも私たちが一番知っている。

 熱のある歓声が中にいるのに、周囲が切り離されたように遠く感じる。私達の間だけ、何故だか冷たく静かな気がした。
 一度、薄く綺麗な唇を小さく噛んで、真剣な眼差しでレナート王子が私を見る。

「リーリア。デュリオと君は、もっと互いの事をしっかり見るんだ。デュリオも君も、もう私を見る必要はない」
「嫌です。何故、そんな事を――」

 誰かの高く大きな声が、私達の決別の答えを告げるように耳に届く。

「ソフィア様! レナート王子! ご婚約おめでとうございます!」

 フードを被って姿が見えない私を、誰かがソフィアと間違える。間違えは真実として、あっという間に周囲に広がっていく。

「聖女ソフィア! 次期国王レナート!」
「末永く、二人で国の未来に幸せを!」
「聖女の奇跡で、レナート王子に祝福を」

 レナート王子が俯くと、薄い銀に近い金の髪が肩から落ちて私の耳を擽った。近づけられた唇が囁く。

「私の婚約者であるソフィアの代わりに、君が手を振ってあげて貰えないかな? ここは本当はソフィアの場所だから……」

 私の婚約者はデュリオ王子。レナート王子の婚約者はソフィア。
 私はもうレナート王子を支える必要はない。レナート王子も私にはもう縋らない。

 ゆっくりと片手を上げて歓声に答えると、あちこちからソフィアの名前と共に婚約を祝い声が上がった。レナート王子の隣に立つのはソフィアだと、もう私はその立場にないと民の声が私に告げる。
 フードの中に差し入れらえた手が、私の頬をそっと撫でる。

「ありがとう、リーリア。もう邪魔をしないでくれ。君の護衛が来たら、すぐに引き渡す」

 邪魔……。私には分からない事が、レナート王子には見えているのか。
 何が見えているのかと聞きたいのに、歓声がソフィアの名を叫ぶ度に口を開く力が失われる。

 ソフィアの代わりとして、レナート王子の腕の中から無言で手を振り続ける。
 長くも短くもない重い時間の後、隊列と異なる追いかける馬蹄の響きが後方から聞こえてきた。
 振り返ると、馬で一直線に駆けてくるライモンドの姿があった。
 
「リーリア様! 心配したいたんです。ご無事でよかった!」

 私達に並んだライモンドの言葉に頷いて、ごめんなさいと呟く。

「馬から一度、降りて引き渡しを……」
「大丈夫。もう少し近づいて、肩を貸してもらえたら移れると思います」

 驚いた様に目を見開いたライモンドに、レナート王子が小さく笑って告げる。

「リーリアなら出来るよ」

 言ってレナート王子が鐙を足から外す。馬を寄せたライモンドの肩に手を掛けて、鐙を足場に身を翻す。レナート王子から体が離れると、なんだか不安が押し寄せてきた。

 何故、もっと何かを言わなかったのだろう。

 ライモンドの背中から、レナート王子を見つめる。重なった紫の瞳が、優しいのに何故か心が痛くなる色を浮かべる。

「デュリオの所に、すぐに行ったらいけないよ。いくらデュリオが優秀でも、仕事を引き継いだばかりで今は大変だからね。国王が二日後には王都に戻るから待ってあげて」
「なんで……」

 レナート王子の言葉は、デュリオ王子が代わりを務め上げる事を望む言葉だ。
 デュリオ王子が務め上げれば、それだけレナート王子の次期国王を望まない声が高まる。

「変です。変ですよ? 色々な事がちぐはぐです」

 今回の事だけではない。あの婚約破棄からずっと、レナート王子のらしくない行動は、レナート王子の利になってない。
 
「変ではないよ。任せた以上はきちんとしてもらわないとね。ライモンド、先に行くと良い。この先にの東の大通りとぶつかるところで、観衆は一度途切れる筈だ」

 出発の許可を得るように、ライモンドが私を振り返る。

「ライモンド、待って。もう少し――」
「行くんだ、ライモンド。隊列の邪魔なのは分かるだろう?」
「リーリア様、しっかりと掴まって下さい」

 ライモンドが手綱を操って、馬の体が大きく揺れる。振り落とされないように、慌ててライモンドの腰に回した手に力を込める。自分の手と手が重なると、指先が震えていた。

 私、何をこんなに怯えているの? 不安の欠片を吐き出す声を、駆けだす馬上から上げる。

「レナート王子! いなくならないですよね? 私とデュリオ王子の前から、居なくなったりしませんよね?」
 
 何故、そう思ったのか。口にした瞬間は、自分でも理解できていなかった。
 でも、言ったらそれが全てに当てはまるような気がした。

「行く場所なんて、王子の私には何処にもないよ。やるべき事も果たすべき事も、ここにしかない。」

 穏やかな声が聞こえて、遠くなるレナート王子を振り返る。
 綺麗な紫の宝石に見たいな瞳は、幼い頃と同じ様に悲し気な色を湛えて、見送る顔は笑っているのに泣いている様に見えた。

 そんな訳ない。そんな筈はない。
 レナート王子は王になる事を望んでいた筈だ。その為に、どれ程の努力をしてきたかは私は知っている。

 でも、 私はあのレナート王子らしくない酷い婚約破棄のお陰で、表立った批判無くデュリオ王子の婚約者になった。
 そして、今度は教会派の勢いの衰えたこの絶好の機会に、デュリオ王子が王としての器量を示す場を得た。
 今、何が起きようとしているの? レナート王子は何を目的にしているの?

「リーリア様。ちょっとお腹痛いですよ?」

 腰に回した手に力が入って、ライモンドが情けない悲鳴を上げる。

「ライモンド、教えてください。レナート王子とデュリオ王子、どちらが王に相応しい?」
「そういう事は、騎士の俺が言うべきじゃないですよ?」
「言って、ライモンド。今の評価が知りたいんです」

 器用に片手で手綱を操りながら、ライモンドが癖のある髪を困ったように搔き乱す。

「今なら五分ですね。只、勢いならデュリオ王子にある。一連の事で教会派の勢いは落ち込むばかりですし、レナート王子も最近立て続けに精彩の欠く判断を下して評判が落ちてます」
「精彩の欠く判断?」

 私の知らない王宮でのレナート王子の仕事ぶりをライモンドが教えてくれる。どれもレナート王子がするとは思えない稚拙さの目立つ内容に絶句する。

「アベッリ公爵とストラーダ枢機卿がいなくなった途端、レナート王子はこの体たらくです。結局、あの方は教会派のお飾りの王子様だったんではないでしょうかね? 国王がお戻りになるまでたった二日ですが、我々のデュリオ王子の出番がきました。圧倒的な王の資質を見せて頂きましょう!」

 本当にこのままデュリオ王子が王になったら、レナート王子には何も残らないかもしれない。
 ここにしか居場所が無いと言ったのに、居場所がなくなるような真似をなぜするのか。

 腕に力が籠った瞬間、またライモンドが潰れたような悲鳴を上げる。

「リーリア様。また、腕! お願いだから、移動の邪魔をしないで下さい!」
「邪魔なんかしません!」

 レナート王子の邪魔をするなと言った言葉が重なって強く頭を振る。

「ライモンド。囚われているアベッリ公爵、ストラーダ枢機卿とお会いしたいです。できますか?」
「簡単には無理です! あの二人は重罪の可能性を問われてるんです。少なくとも王がお戻りになって、事態が落ち着くまでは無理! あと、腕! いい加減に緩めて下さい!」

 漸く気づいてライモンドの腰に回した腕を緩める。
 何が始まりで、何処か切っ掛けなのだろう。『贋物』『奇跡』『聖女ソフィア』。
 出来る事から始めるしかない。

「なら、ナディル先生。ナディル先生を呼びましょう。屋敷に帰ったらすぐに手紙を書くので、届けて貰えますか?」

 私の教育係を務めたナディル先生は、レナート王子とデュリオ王子が生まれた時にはもう王都に居た。王宮にもずっと出入りしていた。最近はソフィアの教育を任されていて、遠征に出た今なら空いている筈だ。

「それは構いません。では、アラン殿とジュリア様と合流してから屋敷に戻りますね」
「はい」

 今は邪魔はしない。邪魔ができる程、レナート王子のやるべき事と果たすべき事が何なのか分からない。
 だから、今はこうなった理由を探す。絶対に見つけて見せる。
 
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