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ウインティア王国編
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~ユーシー・シユウ伯爵令嬢の日記~
友好国ではないウインティア王国への留学は16歳になってから途中編入という形で漸く叶った。
学園の門を潜ると、あの乙女ゲームで見た光景が目の前に広がっていた。
やはりこのウインティア王国は乙女ゲームの舞台だと嬉しさのあまり飛び上がりそうになった。
そんな喜びは束の間だった。
前世でも人見知りが激しく友人と呼べる者がいなかった私には、知り合いもいない他国への留学は最初から無理があったのだ。
留学はしたもののウインティア王国では珍しい黒髪黒目の私は皆から遠目に見られ、私に声をかけてくれる者はいなかった。
一人ぼっちの学園生活・・・寂しいな~帰りたいな~なんて思っていた時に一人だけ声をかけてくれたのが、カトリーナ・シトエン侯爵令嬢だった。
(後のセルティ公爵夫人だ)
『貴女が留学生のシイウ伯爵令嬢ですわね』
同じ学生なのに大人びた妖艶な美女。
これが第一印象だった。
私の名前を知ってくれていたことも、この学園に編入して初めて笑顔で声をかけてくれたことも、とても嬉しくてシトエン様が救世主に見えた。
彼女のことは私も知っていた。
彼女はいつも令嬢達に囲まれ楽そうに学園生活を送っているように見えたから。
人見知りの私がその中に入るのは無理で、友達として私たちが会うのはもっぱら人気の無い温室だった。
この学園に編入してから話す相手のいない私が唯一声を出すのはシトエン様の前でだけ。
そのうち段々と打ち解けていき、カトリーナ、ユーシーとお互いの名前を呼び合うようになった。
慣れない異国での生活にストレスを感じていたのもあったし、人見知りの私に唯一話し掛けてくれたカトリーナを信用していたのもあって秘密を打ち明けてしまった。
『前世の記憶があることを・・・』
そして、この国が前世の乙女ゲームの舞台と類似していることを・・・
また、薬学の知識があって毒を自分で作り出し持ってきたことも・・・教えてしまった。
私の話を信じて事細かに聞いてくれることが嬉しくて色々、本当に色々と話してしまった。
彼女が特に聞きたがったのは『毒』の事だった。
『ユーシーが帰国した時の思い出にわたくしにその毒を譲って貰えないかしら?』
一瞬戸惑ったけれど、使わないことを条件に渡してしまった。
毒の効果も教えて・・・
なんでこの時簡単に渡してしまったのか、私はこの時のことを一生後悔することになるなんて思いもしなかった。
そんな時、編入して初めてウインティア王国のジェスラン王太子を見かけた。
ルフラン殿下に似ているが本人では無い。
やはり私はゲームの時代よりも先に来ていると確信した。
だってこの国の歴史にルフランという名の王子はまだ存在していなかったから・・・
カトリーナから『わたくしは王太子妃になるのよ』と何度か告げられても本当に?と頭の中では信じていなかった。
だってルフラン殿下もゾルティー殿下も彼女の色を受け継いでいないし、顔も彼女に似たところは一つもなかった。
それに、ゲーム終盤で出てきた国王はジェスラン王太子が歳を取ったような方で、隣には王妃がいたが、それは同じ学年の令嬢でカトリーナではなかった。
自信たっぷりなカトリーナに何も言えず、相槌を打つことだけしか出来なかった。
この時にカトリーナが王妃になれないことを教えていれば悲劇は起きなかったかもしれない。
私が編入して2ヶ月を過ぎた頃ジェスラン王太子の婚約者候補に3人の令嬢の名前が挙がった。
もちろんその中にゲームの王妃がいた。
それから1週間もしないうちに事件が起こった。
婚約者候補の2人が毒殺されたのだ。
この国にない毒が原因だと学園内が騒がしくなった時にカトリーナに呼び出された。
『ユーシーが作った毒はよく効いたわ』笑いながら言うカトリーナの発した言葉に耳を疑った。
使わないって、思い出だって、言ったじゃない!
『これで疑いの目は彼女に向くわね。やっぱりわたくしが彼の妃になるのよ』
人を殺しても罪悪感の欠片もないカトリーナが怖くなった。
こんな人を信じた私がバカだった。
後悔してももう遅い。
私の毒が2人の命を奪ってしまった。
『ユーシー貴女は疑われる前に国に帰りなさい』
だから最後に言ってやった。
"貴女は王妃にはなれない"
"ゲームの王妃は彼女よ"
結局私も自分の作った毒で人が死んでしまったことが怖くて、逃げるように学園も辞めて帰国してしまった。
私の毒のせいで国同士の争いに発展したらどうしようと怖くなりカトリーナを訴えることも、誰かに相談することも出来なかった。
なぜ私は彼女に毒を渡してしまったのか。
なぜ彼女が王妃になれないと最初に教えなかったのか。
私の毒が2人の令嬢を死に至らしたことは墓場まで持って行くつもりだ。
亡くなった彼女達を大切に思う家族がいたのに私は卑怯にも逃げたのだ。
コウカ国に帰国してから家族に心配をかけていることは分かっていたが、ウインティア王国で私の作った毒で2人も人が亡くなったことを正直に話すことができず、邸に引き篭り外に出られなくなった。
そんな私を気にかけ何度も足を運び愛を囁いてくれた幼なじみと結婚し、ユーシー・ウェン伯爵夫人となった。
帰国してから4年経っていた。
1年後私に可愛い娘が生まれた。
命よりも大切な娘シンイー。
どうか、どうか神様お願いです。
卑怯な私の罪をお許しください。
娘には幸せになって欲しいのです。
シンイー貴女は間違えないで・・・
友好国ではないウインティア王国への留学は16歳になってから途中編入という形で漸く叶った。
学園の門を潜ると、あの乙女ゲームで見た光景が目の前に広がっていた。
やはりこのウインティア王国は乙女ゲームの舞台だと嬉しさのあまり飛び上がりそうになった。
そんな喜びは束の間だった。
前世でも人見知りが激しく友人と呼べる者がいなかった私には、知り合いもいない他国への留学は最初から無理があったのだ。
留学はしたもののウインティア王国では珍しい黒髪黒目の私は皆から遠目に見られ、私に声をかけてくれる者はいなかった。
一人ぼっちの学園生活・・・寂しいな~帰りたいな~なんて思っていた時に一人だけ声をかけてくれたのが、カトリーナ・シトエン侯爵令嬢だった。
(後のセルティ公爵夫人だ)
『貴女が留学生のシイウ伯爵令嬢ですわね』
同じ学生なのに大人びた妖艶な美女。
これが第一印象だった。
私の名前を知ってくれていたことも、この学園に編入して初めて笑顔で声をかけてくれたことも、とても嬉しくてシトエン様が救世主に見えた。
彼女のことは私も知っていた。
彼女はいつも令嬢達に囲まれ楽そうに学園生活を送っているように見えたから。
人見知りの私がその中に入るのは無理で、友達として私たちが会うのはもっぱら人気の無い温室だった。
この学園に編入してから話す相手のいない私が唯一声を出すのはシトエン様の前でだけ。
そのうち段々と打ち解けていき、カトリーナ、ユーシーとお互いの名前を呼び合うようになった。
慣れない異国での生活にストレスを感じていたのもあったし、人見知りの私に唯一話し掛けてくれたカトリーナを信用していたのもあって秘密を打ち明けてしまった。
『前世の記憶があることを・・・』
そして、この国が前世の乙女ゲームの舞台と類似していることを・・・
また、薬学の知識があって毒を自分で作り出し持ってきたことも・・・教えてしまった。
私の話を信じて事細かに聞いてくれることが嬉しくて色々、本当に色々と話してしまった。
彼女が特に聞きたがったのは『毒』の事だった。
『ユーシーが帰国した時の思い出にわたくしにその毒を譲って貰えないかしら?』
一瞬戸惑ったけれど、使わないことを条件に渡してしまった。
毒の効果も教えて・・・
なんでこの時簡単に渡してしまったのか、私はこの時のことを一生後悔することになるなんて思いもしなかった。
そんな時、編入して初めてウインティア王国のジェスラン王太子を見かけた。
ルフラン殿下に似ているが本人では無い。
やはり私はゲームの時代よりも先に来ていると確信した。
だってこの国の歴史にルフランという名の王子はまだ存在していなかったから・・・
カトリーナから『わたくしは王太子妃になるのよ』と何度か告げられても本当に?と頭の中では信じていなかった。
だってルフラン殿下もゾルティー殿下も彼女の色を受け継いでいないし、顔も彼女に似たところは一つもなかった。
それに、ゲーム終盤で出てきた国王はジェスラン王太子が歳を取ったような方で、隣には王妃がいたが、それは同じ学年の令嬢でカトリーナではなかった。
自信たっぷりなカトリーナに何も言えず、相槌を打つことだけしか出来なかった。
この時にカトリーナが王妃になれないことを教えていれば悲劇は起きなかったかもしれない。
私が編入して2ヶ月を過ぎた頃ジェスラン王太子の婚約者候補に3人の令嬢の名前が挙がった。
もちろんその中にゲームの王妃がいた。
それから1週間もしないうちに事件が起こった。
婚約者候補の2人が毒殺されたのだ。
この国にない毒が原因だと学園内が騒がしくなった時にカトリーナに呼び出された。
『ユーシーが作った毒はよく効いたわ』笑いながら言うカトリーナの発した言葉に耳を疑った。
使わないって、思い出だって、言ったじゃない!
『これで疑いの目は彼女に向くわね。やっぱりわたくしが彼の妃になるのよ』
人を殺しても罪悪感の欠片もないカトリーナが怖くなった。
こんな人を信じた私がバカだった。
後悔してももう遅い。
私の毒が2人の命を奪ってしまった。
『ユーシー貴女は疑われる前に国に帰りなさい』
だから最後に言ってやった。
"貴女は王妃にはなれない"
"ゲームの王妃は彼女よ"
結局私も自分の作った毒で人が死んでしまったことが怖くて、逃げるように学園も辞めて帰国してしまった。
私の毒のせいで国同士の争いに発展したらどうしようと怖くなりカトリーナを訴えることも、誰かに相談することも出来なかった。
なぜ私は彼女に毒を渡してしまったのか。
なぜ彼女が王妃になれないと最初に教えなかったのか。
私の毒が2人の令嬢を死に至らしたことは墓場まで持って行くつもりだ。
亡くなった彼女達を大切に思う家族がいたのに私は卑怯にも逃げたのだ。
コウカ国に帰国してから家族に心配をかけていることは分かっていたが、ウインティア王国で私の作った毒で2人も人が亡くなったことを正直に話すことができず、邸に引き篭り外に出られなくなった。
そんな私を気にかけ何度も足を運び愛を囁いてくれた幼なじみと結婚し、ユーシー・ウェン伯爵夫人となった。
帰国してから4年経っていた。
1年後私に可愛い娘が生まれた。
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