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第一部 Side 永宮 真紀
2人だけの時間②
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剛志が告げた言葉に、びくりと身を震わせる私。
別に、内緒にしているつもりはなかった。
……いつかは、ちゃんと打ち明けるつもりだった。
でもーー。
(……言えなかった)
すると、そんな私を見つめたまま、剛志が静かにこう告げて来る。
「……俺のわがままかもしれないけどさ。一番に、相談して欲しかった」
彼の言葉がナイフの様に私の胸に突き刺さる。
(私だって、相談したかった)
でも、出来なかったのだ。
ーー怖かった。
剛志に留学のことを話して、嫌われるのが……見捨てられてしまうのが。
(留学するなら俺とは離れてて平気なんだよな、とか……。じゃぁ、俺は彼女作るからとか……。見捨てられてしまったらどうしよう)
とても浅ましいエゴの塊みたいな理由で、私はーー大切な幼馴染に肝心な話が出来ていなかったのである。
(どうしよう……。怒ってるよね。謝ったら許してくれるかな。それとも、もう2度と口を聞いて貰えないかも……)
剛志に嫌われてしまう恐怖から、思わず黙りこくると、下を向いてしまう私。
そんな私の頭にーー剛志がそっと手を乗せて来た。
そうして、ぽんぽんと2度、優しく私の頭を撫でてくれる。
「大丈夫だよ。俺はお前を見捨てたり、嫌ったりしないから」
別に、内緒にしているつもりはなかった。
……いつかは、ちゃんと打ち明けるつもりだった。
でもーー。
(……言えなかった)
すると、そんな私を見つめたまま、剛志が静かにこう告げて来る。
「……俺のわがままかもしれないけどさ。一番に、相談して欲しかった」
彼の言葉がナイフの様に私の胸に突き刺さる。
(私だって、相談したかった)
でも、出来なかったのだ。
ーー怖かった。
剛志に留学のことを話して、嫌われるのが……見捨てられてしまうのが。
(留学するなら俺とは離れてて平気なんだよな、とか……。じゃぁ、俺は彼女作るからとか……。見捨てられてしまったらどうしよう)
とても浅ましいエゴの塊みたいな理由で、私はーー大切な幼馴染に肝心な話が出来ていなかったのである。
(どうしよう……。怒ってるよね。謝ったら許してくれるかな。それとも、もう2度と口を聞いて貰えないかも……)
剛志に嫌われてしまう恐怖から、思わず黙りこくると、下を向いてしまう私。
そんな私の頭にーー剛志がそっと手を乗せて来た。
そうして、ぽんぽんと2度、優しく私の頭を撫でてくれる。
「大丈夫だよ。俺はお前を見捨てたり、嫌ったりしないから」
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