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帰ったら地獄だった件
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リナは家のドアを蹴るように開けて入ると、
そのまま自分の部屋に駆け込み、枕に顔を埋めて絶叫した。
「もう無理!!!! あんなパレスチナのガキと一緒に世界なんか救えるわけないじゃん!!」
すると、枕の下から青い石がぽろりと落ちて、 床に転がりながら光った瞬間——
部屋の壁が水面のように揺れて、 母の声がまるで海底から響いてきた。
「リナ? 今夜はどこに行ってたの? お父さんが心配してたわよ」
母は普通に立ってる。
でも、リナの目には母が逆さに映っている。
頭が床で、足が天井に突き刺さってる。
「ひっ……!」
リナが後ずさると、母はゆっくりと逆さのまま近づいてきて、 優しい笑顔のまま言った。
「ねえ、リナ。 あの子たちと仲良くしなきゃダメよって、神様が言ってる気がするの」
「違う!! 神様なんか知らない!! あいつらみんな敵なんだから!!」
叫んだ瞬間、部屋全体がぐらりと逆さになった。
ベッドが天井に張り付き、リナは床に頭から落ちる。
母は逆さのまま、ため息をついた。
「ほら、また逆さになっちゃった。 怒ると世界がひっくり返るのよ、今は」
同じ頃、レイラの家。
レイラはドアをバタンと閉めて、 クッションを壁に投げつけながら叫んだ。
「絶対許さない!! シオニストのガキと一緒に何かするなんて死んでも嫌!!」
すると、投げたクッションが空中で止まり、 ゆっくりと逆さになって戻ってきた。
部屋の隅にいた祖母が、逆さのままゆったりと座りながら言った。
「レイラ、怒りすぎると世界が沈むよ」
見れば、祖母は完全に逆さ。
椅子が天井にくっついて、足が宙を蹴っている。
「ばばちゃんまで……!?」
祖母は逆さのまま、お茶をすすりながら続けた。
「あの鯉が言ってたでしょ。 お前たちが本気で憎しみ合えば、世界は完全に逆さで固定されるって」
レイラは歯を食いしばった。
「だったら固定されればいい!! あいつと顔を合わせるくらいなら、逆さのまま死んだ方がマシ!!」
その瞬間、部屋全体が水没した。
家具が浮かび、家族の写真が泡になって漂う。
天井が海底になり、床が空になった。
逆さの祖母が、最後に静かに言った。
「ほら、村全体が沈み始めてる。 もうお前たちの怒りが、世界を殺しかけてるよ」
一方、リナの部屋も完全に逆さのまま固定され、 母は逆さで泣きながら言った。
「リナ……お願い。 あの子のことを少しだけでも許してあげて。 でないと、みんな死んじゃう」
二人の少女は、それぞれの部屋で、 逆さの世界に取り残されたまま、 握りしめた石を見つめ、 初めて、恐怖で震えた。
だって、もう逃げられない。
憎しみ続けることも、許すことも、 どっちも選ばなきゃ、世界が本当に終わる。
「もう無理!!!! あんなパレスチナのガキと一緒に世界なんか救えるわけないじゃん!!」
すると、枕の下から青い石がぽろりと落ちて、 床に転がりながら光った瞬間——
部屋の壁が水面のように揺れて、 母の声がまるで海底から響いてきた。
「リナ? 今夜はどこに行ってたの? お父さんが心配してたわよ」
母は普通に立ってる。
でも、リナの目には母が逆さに映っている。
頭が床で、足が天井に突き刺さってる。
「ひっ……!」
リナが後ずさると、母はゆっくりと逆さのまま近づいてきて、 優しい笑顔のまま言った。
「ねえ、リナ。 あの子たちと仲良くしなきゃダメよって、神様が言ってる気がするの」
「違う!! 神様なんか知らない!! あいつらみんな敵なんだから!!」
叫んだ瞬間、部屋全体がぐらりと逆さになった。
ベッドが天井に張り付き、リナは床に頭から落ちる。
母は逆さのまま、ため息をついた。
「ほら、また逆さになっちゃった。 怒ると世界がひっくり返るのよ、今は」
同じ頃、レイラの家。
レイラはドアをバタンと閉めて、 クッションを壁に投げつけながら叫んだ。
「絶対許さない!! シオニストのガキと一緒に何かするなんて死んでも嫌!!」
すると、投げたクッションが空中で止まり、 ゆっくりと逆さになって戻ってきた。
部屋の隅にいた祖母が、逆さのままゆったりと座りながら言った。
「レイラ、怒りすぎると世界が沈むよ」
見れば、祖母は完全に逆さ。
椅子が天井にくっついて、足が宙を蹴っている。
「ばばちゃんまで……!?」
祖母は逆さのまま、お茶をすすりながら続けた。
「あの鯉が言ってたでしょ。 お前たちが本気で憎しみ合えば、世界は完全に逆さで固定されるって」
レイラは歯を食いしばった。
「だったら固定されればいい!! あいつと顔を合わせるくらいなら、逆さのまま死んだ方がマシ!!」
その瞬間、部屋全体が水没した。
家具が浮かび、家族の写真が泡になって漂う。
天井が海底になり、床が空になった。
逆さの祖母が、最後に静かに言った。
「ほら、村全体が沈み始めてる。 もうお前たちの怒りが、世界を殺しかけてるよ」
一方、リナの部屋も完全に逆さのまま固定され、 母は逆さで泣きながら言った。
「リナ……お願い。 あの子のことを少しだけでも許してあげて。 でないと、みんな死んじゃう」
二人の少女は、それぞれの部屋で、 逆さの世界に取り残されたまま、 握りしめた石を見つめ、 初めて、恐怖で震えた。
だって、もう逃げられない。
憎しみ続けることも、許すことも、 どっちも選ばなきゃ、世界が本当に終わる。
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