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前編
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あたりも暗くなった。
さて、そろそろ帰るか。
そう思いたち、俺は帰途につく。
人気のない裏通りへと入った。
歩いているのは前からくるサラリーマンだけだ。
縁なしの眼鏡をかけ、高級そうなスーツを着こなしたスタイルのいい男だ。
すれ違う、やけに品の良い香水の香りが鼻腔をくすぐった。
αだろうな、なんて思いながらも男のことなんか記憶からすっぽり抜けようとした瞬間。
「……運命の番だ」
後ろから呟く声が聞こえた。
思わず振り返ると、先ほどすれ違った男がやけに興奮した顔で俺に駆け寄ってきた。
「なんだ、あん…た……?」
言葉を待たずに、俺の両手を握った。
キラキラと瞳を輝かせてこちらの目を見つめる。
「運命の番だ、間違いない」
「……は?」
「運命の番からは濃くてむせかえりそうに甘くて頭がおかしくなりそうな強いフェロモンを感じる。これはそれだ」
「はあ?何言ってんだ、離せ」
「君は感じていないのか?この強いフェロモンを」
「キモいこと言ってんじゃねえ。警察呼ぶぞ」
「自覚が遅い場合もあるのか?いや、しかしこれは間違いなくそうだ」
俺は掴まれた手を強く振り払った。意味がわからねえ、なんなんだこいつ。
「あんた運命の番とか信じてんのか?」
「ああ、運命の番をずっと探していた。やっと見つけた」
「信じんのは勝手だが、生憎俺はβだ。フェロモンの出ようがねえ。あんたの気のせいだ」
「そんなはずはない。医師の診断が間違っているんじゃないのか?」
「あーもううぜえなあ。俺はβ、あんたは見た所α、フェロモンの出ようがねえし、運命の番になりようがねえの。じゃあな」
「待ってくれ、せめて名前を教えてくれ。君と二度と会えないのは困る」
「はあ?」
「俺は運命の番と結ばれるのが小学校の時からの夢なんだ、死ぬまでに必ず叶える。だから何としても君と番になる」
話が通じねえ。
そもそもフェロモンって何を言ってんだ?
むせかえりそうに甘くて頭がおかしくなりそうな強い匂い……。
まさかこいつ。
しょうがねえ、納得させない限りこの不審者諦めそうにねえからな。
「はあ、今から俺の家に行くからついてこい」
「……いいのか!?」
「あんたにわかるように説明してやる」
男はてぽてぽと俺についてくる。
数十分歩いている間、男は俺のことを根掘り葉掘り聞いてきたが、そのほぼ全てに返事をしなかった。
めんどくせえことになったな。真実を知って諦めてくれればいいが。
「君といると、やはり匂いが強くなる。間違いなく、運命のつが
「ここだ」
「……?」
まごうことなき、コインランドリー。
男の鼻がくんくんと匂いを嗅いで動いている。
「強いフェロモンの……匂い?」
「洗剤の匂いだ」
「あっ、薫おかえりなさーい」
母親が店の前で立っている俺に気づいて声をかけた。
唖然としている男は口が開いたままその場に立ち尽くしている。
「あんたがフェロモンと勘違いしてたのはうちの洗剤の匂いだ。わかったら俺につきまとうのはやめろ」
「あら薫。横の方、お友達?どうぞどうぞ!汚い家ですけどお茶ぐらい出しますから!」
「ババア!勝手に何言って…」
「では遠慮なく」
「おいあんた!」
俺の意見も聞かずに、母親と男はとんとん拍子に話を進めてしまった。
口数の少ない俺とは対照的に母親は誰とでもベラベラと喋りマシンガンのように止まらない。
一方男も、上手いこと世間を渡ってきたのか知らないが人当たりの良さそうな様子だった(俺だってあんな風に突然腕を掴まれて「運命の番だ」とか「番になれ」なんて言われなければ普通の好青年だと思っていたはずだ)。
母親はいつだって俺の分まで口を開く。
いつもはそれがありがたくもあった、俺が無駄な口を開く手間が省けるからだ。
しかし今回ばかりは恨んだ。
「粗茶ですが」
洗濯機の横を通り、奥の階段を上がり、リビングに到達した。
母の席の向かいに男が座る。
俺は自室に篭ろうとしたが母親に止められた。
しょうがなく母親の席の横に座る。
ごくごく庶民的な普通の家だ、少し小さくはあるが父親が俺が子供の時に死んでからは母親と俺の二人暮らしだから特に狭さは感じなかった。
緑茶を用意した母親がキッチンから戻ってきて席に座る。
「ありがとうございます」
男は爽やかな笑みを浮かべ礼を述べた。
「いや~、息子がお友達連れてくるのなんて小学生以来なんでびっくりしましたよ~!嬉しくてね、ゆっくりしてってね」
「だから友達じゃねえ、あんたもそう言え」
「ええ、実は謝らないといけないことがありまして」
男は最初に名刺を差し出した。
「蒼井君春」
ここから一番近い繁華街の高層ビルに入っている弁護士事務所で働いている弁護士らしい。
蒼井は事のあらましを母に説明した。
「小学生の時からずっと『運命の番』を探していたからと言って、洗剤の匂いをフェロモンと勘違いするなんて。お恥ずかしい限りです……。息子さんにはご迷惑をおかけしました」
「いや、全然いいんですよ!」
お前が言うな、と母に言いそうになるのをこらえた。
言うとしても俺のセリフだそれは。
「それよりいいですね、『運命の番』なんて。うちは家族全員βですからそういうのとは無縁で、夢があるし、ときめいちゃうわ~」
「はい、でも20年近くそれらしい人とは会えていないわけで……。少々焦ってしまっています」
そう言って苦笑してから一口緑茶を飲んだ。
「まだ30でしょ?今は晩婚化してるし、気長に待てばいつかはいい人見つかるわよ」
「そんなものですかねえ」
「私と旦那はともにβだけど、恋した時は運命の番じゃないかと思ってたわよ。運命の番ならそれはもちろんいいけど、仮にそうでなくても運命の番くらい愛せる人も現れるかもしれないわ」
「確かに、仰られるとおりです」
「貴方の心がその人を『運命の番』だと思えば、きっとその人が『運命の番』なのよ」
「少し気持ちが軽くなりました、ありがとうございます」
蒼井は小さく笑った、本当に見た目だけは人畜無害そうだなこいつ。
さて、そろそろ帰るか。
そう思いたち、俺は帰途につく。
人気のない裏通りへと入った。
歩いているのは前からくるサラリーマンだけだ。
縁なしの眼鏡をかけ、高級そうなスーツを着こなしたスタイルのいい男だ。
すれ違う、やけに品の良い香水の香りが鼻腔をくすぐった。
αだろうな、なんて思いながらも男のことなんか記憶からすっぽり抜けようとした瞬間。
「……運命の番だ」
後ろから呟く声が聞こえた。
思わず振り返ると、先ほどすれ違った男がやけに興奮した顔で俺に駆け寄ってきた。
「なんだ、あん…た……?」
言葉を待たずに、俺の両手を握った。
キラキラと瞳を輝かせてこちらの目を見つめる。
「運命の番だ、間違いない」
「……は?」
「運命の番からは濃くてむせかえりそうに甘くて頭がおかしくなりそうな強いフェロモンを感じる。これはそれだ」
「はあ?何言ってんだ、離せ」
「君は感じていないのか?この強いフェロモンを」
「キモいこと言ってんじゃねえ。警察呼ぶぞ」
「自覚が遅い場合もあるのか?いや、しかしこれは間違いなくそうだ」
俺は掴まれた手を強く振り払った。意味がわからねえ、なんなんだこいつ。
「あんた運命の番とか信じてんのか?」
「ああ、運命の番をずっと探していた。やっと見つけた」
「信じんのは勝手だが、生憎俺はβだ。フェロモンの出ようがねえ。あんたの気のせいだ」
「そんなはずはない。医師の診断が間違っているんじゃないのか?」
「あーもううぜえなあ。俺はβ、あんたは見た所α、フェロモンの出ようがねえし、運命の番になりようがねえの。じゃあな」
「待ってくれ、せめて名前を教えてくれ。君と二度と会えないのは困る」
「はあ?」
「俺は運命の番と結ばれるのが小学校の時からの夢なんだ、死ぬまでに必ず叶える。だから何としても君と番になる」
話が通じねえ。
そもそもフェロモンって何を言ってんだ?
むせかえりそうに甘くて頭がおかしくなりそうな強い匂い……。
まさかこいつ。
しょうがねえ、納得させない限りこの不審者諦めそうにねえからな。
「はあ、今から俺の家に行くからついてこい」
「……いいのか!?」
「あんたにわかるように説明してやる」
男はてぽてぽと俺についてくる。
数十分歩いている間、男は俺のことを根掘り葉掘り聞いてきたが、そのほぼ全てに返事をしなかった。
めんどくせえことになったな。真実を知って諦めてくれればいいが。
「君といると、やはり匂いが強くなる。間違いなく、運命のつが
「ここだ」
「……?」
まごうことなき、コインランドリー。
男の鼻がくんくんと匂いを嗅いで動いている。
「強いフェロモンの……匂い?」
「洗剤の匂いだ」
「あっ、薫おかえりなさーい」
母親が店の前で立っている俺に気づいて声をかけた。
唖然としている男は口が開いたままその場に立ち尽くしている。
「あんたがフェロモンと勘違いしてたのはうちの洗剤の匂いだ。わかったら俺につきまとうのはやめろ」
「あら薫。横の方、お友達?どうぞどうぞ!汚い家ですけどお茶ぐらい出しますから!」
「ババア!勝手に何言って…」
「では遠慮なく」
「おいあんた!」
俺の意見も聞かずに、母親と男はとんとん拍子に話を進めてしまった。
口数の少ない俺とは対照的に母親は誰とでもベラベラと喋りマシンガンのように止まらない。
一方男も、上手いこと世間を渡ってきたのか知らないが人当たりの良さそうな様子だった(俺だってあんな風に突然腕を掴まれて「運命の番だ」とか「番になれ」なんて言われなければ普通の好青年だと思っていたはずだ)。
母親はいつだって俺の分まで口を開く。
いつもはそれがありがたくもあった、俺が無駄な口を開く手間が省けるからだ。
しかし今回ばかりは恨んだ。
「粗茶ですが」
洗濯機の横を通り、奥の階段を上がり、リビングに到達した。
母の席の向かいに男が座る。
俺は自室に篭ろうとしたが母親に止められた。
しょうがなく母親の席の横に座る。
ごくごく庶民的な普通の家だ、少し小さくはあるが父親が俺が子供の時に死んでからは母親と俺の二人暮らしだから特に狭さは感じなかった。
緑茶を用意した母親がキッチンから戻ってきて席に座る。
「ありがとうございます」
男は爽やかな笑みを浮かべ礼を述べた。
「いや~、息子がお友達連れてくるのなんて小学生以来なんでびっくりしましたよ~!嬉しくてね、ゆっくりしてってね」
「だから友達じゃねえ、あんたもそう言え」
「ええ、実は謝らないといけないことがありまして」
男は最初に名刺を差し出した。
「蒼井君春」
ここから一番近い繁華街の高層ビルに入っている弁護士事務所で働いている弁護士らしい。
蒼井は事のあらましを母に説明した。
「小学生の時からずっと『運命の番』を探していたからと言って、洗剤の匂いをフェロモンと勘違いするなんて。お恥ずかしい限りです……。息子さんにはご迷惑をおかけしました」
「いや、全然いいんですよ!」
お前が言うな、と母に言いそうになるのをこらえた。
言うとしても俺のセリフだそれは。
「それよりいいですね、『運命の番』なんて。うちは家族全員βですからそういうのとは無縁で、夢があるし、ときめいちゃうわ~」
「はい、でも20年近くそれらしい人とは会えていないわけで……。少々焦ってしまっています」
そう言って苦笑してから一口緑茶を飲んだ。
「まだ30でしょ?今は晩婚化してるし、気長に待てばいつかはいい人見つかるわよ」
「そんなものですかねえ」
「私と旦那はともにβだけど、恋した時は運命の番じゃないかと思ってたわよ。運命の番ならそれはもちろんいいけど、仮にそうでなくても運命の番くらい愛せる人も現れるかもしれないわ」
「確かに、仰られるとおりです」
「貴方の心がその人を『運命の番』だと思えば、きっとその人が『運命の番』なのよ」
「少し気持ちが軽くなりました、ありがとうございます」
蒼井は小さく笑った、本当に見た目だけは人畜無害そうだなこいつ。
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