【完結】インテリヤクザと不良牧師はエロ変態どもに屈しない。

劣情祝詞

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とあるインテリヤクザと不良牧師の交錯

第4話 とある教祖の場合 24

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「どこから出たんだその馬鹿力……。」

あまりの七瀬の気迫に、流石の九条もビビっている。

「辰巳さんっ!」

「おいっ」

拘束が解けた辰巳に、七瀬は抱きつく。最初は引き剥がそうとした辰巳だが、甘んじて受け入れていた。まんざら嫌そうな顔でもない。ぽんぽんと優しく七瀬の頭を撫でた。

満足したのか、七瀬は辰巳の手をとって立たせた。辰巳はふらつく。

「悪い。久しく立って歩いてねえから。」

「大丈夫ですか、俺の肩使ってください。」

九条は微笑ましそうに後ろで見ている。

「辰巳さんっ。」

未来の悲痛な叫びが部屋中に響いた。

「ここにいてください!俺のそばにいて!俺を…一人に……しないで。」

か細く力なく、途切れた声。未来はその場に崩れ落ちた。

「未来。」

辰巳は未来に駆け寄る、駆け寄ろうとした。しかし、七瀬が腕をつかんで引き止めた。

「俺はこの人を守りにきた、大事な人だから。お前はこの人を傷つけた、大事な人なのに。お前に辰巳さんを引き止める資格はない。」

七瀬は辰巳の腕を強く掴んで引っ張って部屋を出た。

うなだれる未来と、その場で様子を見ていた九条。九条が未来に近寄って声をかけた。

「君、教祖さんの息子さんでしょ。」

「……なんで。」

「外で教祖さんとヤクザが話してたから。」

「父はっ、父は無事なんですか!?」

「どうだろうね。でもまあ、悪いことしなけりゃ大丈夫なんじゃない?」
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