【完結】「心に決めた人がいる」と旦那様は言った

ゴールデンフィッシュメダル

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2 結婚式

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結婚式は国一番の教会でたくさんの参列者に見守られながら執り行われた。

スーザンのドレスも指輪も当然ハロー商会の一級品である。ハロー家は貴族では無いので式後の晩餐会は開かれない。その代わりに舞踏会を開く。

結婚式でどのような扱いを受けるかと思っていたが、意外なことにサミュエルはスーザンをきちんとエスコートした。

舞踏会のダンスではサミュエルの青い瞳がスーザンを射抜いた。そして、スーザンもサミュエルを熱い瞳で見返した。
まるで本当の恋人同士なのではないかとスーザンが錯覚してしまうほどサミュエルは完璧な新郎を演じた。



だから、もしかすると、と少し期待してしまったのだ。
その日、夫婦の寝室に彼が来るのでは無いかと。



しかし、待てど暮らせどサミュエルはあらわれなかった。

待っている間、スーザンは誓いの言葉の後に指に嵌められた指輪を見つめていた。
銀のリングにブルーダイアのはまったその指輪はとても品が良くスーザンの白魚のような手にとても似合っていた。


しかし、銀も青もスーザンが欲しかった色では無い。
かつてスーザンが好きだった彼はハニカミながらこう言ったのだ。

「今はまだ指輪を渡すことは出来ないけれど、もう渡す指輪は決めているんだ。金のリングに赤いルビーの指輪だよ」

スーザンは答えた。

「まぁ、どうして金にルビーなの?」

すると彼はこう言う。

「愛する人に送るのは運命の赤い糸と繋がる赤い宝石と決まっているんだよ。そして金は一番価値のある台座だからね。ほら、ジャック船長も金の指輪をしているだろう?金は男の浪漫だよ。まだ指輪は無理だけどその代わり今はコレを」

そう言って差し出されたのは金地に赤いガラス玉のついた指抜きだった。

「大切にするわ」

それは彼からもらったはじめてのプレゼントだった。
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