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11 呪術具なんかに興味は無い
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「〈渡さん〉、ここにある古い鉄の棚とか、どうします。 かなりありますから、|邪魔ですよね」
「そうなんですよ。 〈よしおさん〉、業者に引き取ってもらえないか、聞いてみてください」
〈渡さん〉は研究以外の事に、興味が薄いようだ。
俺は逆だな、呪術具なんかに興味はまるで無い。
「分かりました」
俺はネットで探した、近くの金属リサイクル業者へ連絡してみた、結果はかなり高いものになるようだ。
トラックを手配して、棚を荷台に積む作業に人件費がかかるためだろう。
自分で持って行けば、買い取ってくれるけど、トラックのレンタルだけで赤字だ。
0円をうたっている、出張買取業者者には注意が必要だ、世の中ただより高い物はない、って言うのは本当の事だ。
トラックに積み込んだ後で、色々と言われて、とても高い処分料を払わされるはめになる。
「〈渡さん〉、概算で三万円ってことでした」
「割と安いですね。 リサイクルが可能だからですかね。 それじゃ三万を渡しますので、これで支払いをお願いします」
「えっ、現金なんですか」
「えぇ、そうなんですよ。 所長が徹底した現金主義なんです。 毎月決まった額を現金で渡されるのですよ。 困りものですわ。 あっ、領収書はもらっておいてくださいね」
ん-、すごく怪しいな、現金で全ての取引を行っているのか。
銀行とかに金の痕跡を残したく無い、って事か。
脱税のためか、最悪はマネーロンダリングじゃないよな。
やっと見つかった就職先なんだぞ、お願いしますよ。
「私はちょっと用事があるので、後はよろしくお願いしますね。 戸締りだけは忘れないで下さい」
んー、戸締り以外は忘れても良いのだろうか。
そして良く考えろ、この手の中にある三万もの大金を、ネコババする方法をだ。
ちょっと思いついたんだ、この棚は異界へ捨てたら良いんじゃねぇの。
問題は領収書だ。
これは〈さっちん〉に金属リサイクル業者に、なってもらおう。
領収書は百均で買えば良いし、筆記用具は研究所の備品をパクろう、少しくらいならバレないと思う。
俺はいそいそと、鉄の棚を異界へ運び込んだ。
重い棚も金をネコババするためだから、あまり苦にならないぞ。
「と言う事なんだ。 俺の字じゃバレるかもだから、〈さっちん〉が美人女子事務員になってくれよ」
「おぉ、私に美人女子事務員になれって言うの。 〈よっしー〉は理想が高過ぎだよ。 私以外はなれないじゃん」
「本当にそうだよ。 スタイルが良くて、素敵な〈さっちん〉にしかなれないよ」
うーん、果たしてここまで褒める必要があるのだろうか、早く領収書を書いてくれよ。
「きゃっ、まさか〈よっしー〉は、私に事務服を着せて、襲おうとしているんじゃないでしょうね」
〈さっちん〉は両手で自分を抱いて、俺を警戒しているポーズをとっている。
だけど、どこに事務服があるんだよ。
「〈さっちん〉、期待させて悪いんだけど、事務服を買う余裕は無いんだ」
「きぃー、失礼な事を言わないでよ。 期待なんかしていないわよ。 社長秘書プレイをしたい女子高校生が、この世の中にいる訳ないじゃん」
目の前にいるような気がするのは、俺の気のせいなのか。
それにしても、〈さっちん〉は社長秘書プレイって言う言葉を、どこで覚えたのだろう。
万が一トドママが、客と〈桜草〉でやってたのなら、俺は吐く自信があるぞ。
次の日、〈さっちん〉事務員が手書きした領収書を、〈渡さん〉に差し出した、内心はビクビクだ。
領収書の発行者は、〈桜リサイクル〉と言う名称で、代表人は〈桜一郎〉となっている。
ベタ過ぎて、ちょっと心配なんだ。
「ほぉ、もう業者が来てくれたのですね」
「ははっ、ちょうど時間があったんだと思います」
〈さっちん〉の字は丸こっくて可愛いが、それなりに整っているから、疑われる事は無かった。
〈さっちん〉の頭は悪く無いのかも知れないな。
イチゴミルクを報酬の代りに与えてやろう、俺の濃厚ミルクの方が良いかな、ウヘヘッ。
俺は所蔵庫の呪術具を整理して、一日の勤務を終えた、まだまだ先が長いな。
50センチもあるアフリカの人形は、かなり重いし、とても気持ちが悪い。
なんで、三十体も集めるんだよ、用途は一緒だろう一体で充分だと思う。
無駄な仕事を延々とさせるのは、日本型組織の悪いクセだ。
「ただいま、〈さっちん〉」
「お帰り、〈よっしー〉。 へへっ、お金儲けの話があるんだ」
「はぁ、〈さっちん〉がどうして」
「今日、商店街でお買い物をしてたら、お店を改装する話があってね。 前のお店の物を処分するって言うんだ。 だから夫がリサイクル業をやっているって、売り込んだんだよ」
「へぇー、〈さっちん〉は営業も出来るんだ」
研究所が休みの日の土曜に、俺と〈さっちん〉は、改装する店にやって来た。
研究所は週休二日制で、ブラックでは無い、ホワイト過ぎて怖いくらいだ。
その店は、今度カフェに生まれ変わるらしい、だけど前の店が分からないな。
大量のガラクタが一杯積んである。何の商売をしてたんだろう。
まあ、いっか。
俺は刃物で空間を切り裂き、異界への隙間を開けた。
「〈さっちん〉、このガラクタを運ぶぞ」
「はーい。 頑張って運ぼうね」
俺達は順番に、ガラクタを異界へ運び出したのだが、また違和感に襲われてしまう。
この前運んだ、鉄の棚がないぞ。
まあ、いっか、その前に金だ。
しばらく運んでいると、〈さっちん〉が運ぶのを止めてしまった。
「えへへ、午前中じゃ終わりそうに無いね。 私はお弁当を作ってくるよ。 愛情を込めてくるから、後は任せたわ」
「えっ、〈さっちん〉、待ってくれよ」
〈さっちん〉は、俺にウインクをしてから、何も言わずに家へ帰っていった。
あんたがとってきた仕事だろう、そりゃないよ、まだ大量にあるんだぞ。
はぁー、しょうがないな、夜になったら覚えていろよ。
モミモミの、クニュクニュの、グチャグチャにしてやるからな。
「そうなんですよ。 〈よしおさん〉、業者に引き取ってもらえないか、聞いてみてください」
〈渡さん〉は研究以外の事に、興味が薄いようだ。
俺は逆だな、呪術具なんかに興味はまるで無い。
「分かりました」
俺はネットで探した、近くの金属リサイクル業者へ連絡してみた、結果はかなり高いものになるようだ。
トラックを手配して、棚を荷台に積む作業に人件費がかかるためだろう。
自分で持って行けば、買い取ってくれるけど、トラックのレンタルだけで赤字だ。
0円をうたっている、出張買取業者者には注意が必要だ、世の中ただより高い物はない、って言うのは本当の事だ。
トラックに積み込んだ後で、色々と言われて、とても高い処分料を払わされるはめになる。
「〈渡さん〉、概算で三万円ってことでした」
「割と安いですね。 リサイクルが可能だからですかね。 それじゃ三万を渡しますので、これで支払いをお願いします」
「えっ、現金なんですか」
「えぇ、そうなんですよ。 所長が徹底した現金主義なんです。 毎月決まった額を現金で渡されるのですよ。 困りものですわ。 あっ、領収書はもらっておいてくださいね」
ん-、すごく怪しいな、現金で全ての取引を行っているのか。
銀行とかに金の痕跡を残したく無い、って事か。
脱税のためか、最悪はマネーロンダリングじゃないよな。
やっと見つかった就職先なんだぞ、お願いしますよ。
「私はちょっと用事があるので、後はよろしくお願いしますね。 戸締りだけは忘れないで下さい」
んー、戸締り以外は忘れても良いのだろうか。
そして良く考えろ、この手の中にある三万もの大金を、ネコババする方法をだ。
ちょっと思いついたんだ、この棚は異界へ捨てたら良いんじゃねぇの。
問題は領収書だ。
これは〈さっちん〉に金属リサイクル業者に、なってもらおう。
領収書は百均で買えば良いし、筆記用具は研究所の備品をパクろう、少しくらいならバレないと思う。
俺はいそいそと、鉄の棚を異界へ運び込んだ。
重い棚も金をネコババするためだから、あまり苦にならないぞ。
「と言う事なんだ。 俺の字じゃバレるかもだから、〈さっちん〉が美人女子事務員になってくれよ」
「おぉ、私に美人女子事務員になれって言うの。 〈よっしー〉は理想が高過ぎだよ。 私以外はなれないじゃん」
「本当にそうだよ。 スタイルが良くて、素敵な〈さっちん〉にしかなれないよ」
うーん、果たしてここまで褒める必要があるのだろうか、早く領収書を書いてくれよ。
「きゃっ、まさか〈よっしー〉は、私に事務服を着せて、襲おうとしているんじゃないでしょうね」
〈さっちん〉は両手で自分を抱いて、俺を警戒しているポーズをとっている。
だけど、どこに事務服があるんだよ。
「〈さっちん〉、期待させて悪いんだけど、事務服を買う余裕は無いんだ」
「きぃー、失礼な事を言わないでよ。 期待なんかしていないわよ。 社長秘書プレイをしたい女子高校生が、この世の中にいる訳ないじゃん」
目の前にいるような気がするのは、俺の気のせいなのか。
それにしても、〈さっちん〉は社長秘書プレイって言う言葉を、どこで覚えたのだろう。
万が一トドママが、客と〈桜草〉でやってたのなら、俺は吐く自信があるぞ。
次の日、〈さっちん〉事務員が手書きした領収書を、〈渡さん〉に差し出した、内心はビクビクだ。
領収書の発行者は、〈桜リサイクル〉と言う名称で、代表人は〈桜一郎〉となっている。
ベタ過ぎて、ちょっと心配なんだ。
「ほぉ、もう業者が来てくれたのですね」
「ははっ、ちょうど時間があったんだと思います」
〈さっちん〉の字は丸こっくて可愛いが、それなりに整っているから、疑われる事は無かった。
〈さっちん〉の頭は悪く無いのかも知れないな。
イチゴミルクを報酬の代りに与えてやろう、俺の濃厚ミルクの方が良いかな、ウヘヘッ。
俺は所蔵庫の呪術具を整理して、一日の勤務を終えた、まだまだ先が長いな。
50センチもあるアフリカの人形は、かなり重いし、とても気持ちが悪い。
なんで、三十体も集めるんだよ、用途は一緒だろう一体で充分だと思う。
無駄な仕事を延々とさせるのは、日本型組織の悪いクセだ。
「ただいま、〈さっちん〉」
「お帰り、〈よっしー〉。 へへっ、お金儲けの話があるんだ」
「はぁ、〈さっちん〉がどうして」
「今日、商店街でお買い物をしてたら、お店を改装する話があってね。 前のお店の物を処分するって言うんだ。 だから夫がリサイクル業をやっているって、売り込んだんだよ」
「へぇー、〈さっちん〉は営業も出来るんだ」
研究所が休みの日の土曜に、俺と〈さっちん〉は、改装する店にやって来た。
研究所は週休二日制で、ブラックでは無い、ホワイト過ぎて怖いくらいだ。
その店は、今度カフェに生まれ変わるらしい、だけど前の店が分からないな。
大量のガラクタが一杯積んである。何の商売をしてたんだろう。
まあ、いっか。
俺は刃物で空間を切り裂き、異界への隙間を開けた。
「〈さっちん〉、このガラクタを運ぶぞ」
「はーい。 頑張って運ぼうね」
俺達は順番に、ガラクタを異界へ運び出したのだが、また違和感に襲われてしまう。
この前運んだ、鉄の棚がないぞ。
まあ、いっか、その前に金だ。
しばらく運んでいると、〈さっちん〉が運ぶのを止めてしまった。
「えへへ、午前中じゃ終わりそうに無いね。 私はお弁当を作ってくるよ。 愛情を込めてくるから、後は任せたわ」
「えっ、〈さっちん〉、待ってくれよ」
〈さっちん〉は、俺にウインクをしてから、何も言わずに家へ帰っていった。
あんたがとってきた仕事だろう、そりゃないよ、まだ大量にあるんだぞ。
はぁー、しょうがないな、夜になったら覚えていろよ。
モミモミの、クニュクニュの、グチャグチャにしてやるからな。
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