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第4章
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「ぁ、アキラくん…っ」
「お利口に待ってられるんだよね?」
小さい子に言い聞かせるようにアキラくんが笑う。可愛くない、意地悪なアキラくんだ。目を逸らして、アキラくんの膝から降りて隣の椅子に座った。
「じゃあ、行ってくるねぇ」
拗ねた子供みたいな態度をとる私に気づいてないのか気にしてないのか、朗らかな声と共にぎゅうっと抱きしめられる。
アキラくんに触られたところとお腹の奥が、がうずうずする。イケなかったから余計に切ない。寸止めされたのも辛いけど、アキラくんに触れてない。せっかく膝にまで乗って密着できたのに。
ぽっかりと空いた空間に、始業のチャイムが響き渡る。アキラくんについて行って一緒に講義を受ければよかった。
煩悩を振り払うように、授業で渡されたプリントを眺める。
「先住民に学ぶ、現代における私たちに必要なところはなんだと思いますか」。……知るか。今、それどころじゃない。
一瞬で諦めて、ポイ、とプリントを放り投げる。
アキラくんと付き合うことができて、いっぱいえっちなこともできるようになったけど、どんどん欲が出てくるようになった。触って欲しいし、触りたい。
はぁ、と温度の高い溜め息が漏れた。スマホのカメラロールを開いて隠し撮りしたアキラくんの画像を眺める。先週まではこの距離が一番近かったはずなのに。
そういえばアキラくん、配信していたアカウントは本当に消したのかな。まだ残ってたら、見たい。前はどうやって見つけたんだっけ。いくつかのSNSを、それっぽいキーワードを使って手当り次第に検索をかける。
だけど出てくるのは、私から見て、マスクで下半分を隠した中途半端な顔の人たちばかりで、アキラくんみたいに飛び抜けた美貌の配信者はいなかった。
冷静になって、昂っていた熱が奥の方に引っ込んでいく。やっぱり本物がいい。早く帰ってこないかな。
アキラくんの画像を眺めながら、机の上に突っ伏す。
十月下旬にもなると日が短い。うとうとしながら待っているうちにどんどん日が傾き出して、午後四時あたりになると手元が夕日で赤く染まってきた。
ふいに鳴る終業のチャイムで驚く。やっと終わった。アキラくんに会える。廊下がざわざわとうるさくなって、人通りが増えてきた。椅子に座ったまま首だけ伸ばして教室の外を伺う。まだかな。
「あっ」
私が気づいたのと、アキラくんが廊下の端から出てきたのがほぼ同時だった。
立ち上がって教室のドアまで走る。
「ただいまーって、わぁ、待って待って犬みたい」
入ってきた瞬間に飛びついてきた私を受け止めて、アキラくんが笑う。
「おかえりなさい」
「部屋暗いよー。電気つけないの」
首にぶら下がる私をそのままずるずる引きずって、また元いたところまで移動する。机の上に投げられたプリントを見て、アキラくんが尋ねた。
「レポートやってたの?」
「ううん、やろうと思ったんだけど集中できなくて」
「そっか。俺もさっき出されたよ。もう少しで冬休みだからかな」
抱きあったまま、何事もなかったかのように会話を続ける。髪を撫でられながら、昼休みの続きを期待していたら。
「あ、やば」
「?」
「勃っちゃった」
私にくっついたまま、くすくすとアキラくんが笑う。
「えぇ、なんで」
「あれだよ、パブロフの犬的な。コハルちゃんに触ったり匂い嗅いだりするとこうなる」
笑って抱きついたまま、すりすりと頭に頬擦りする。最初は戯れる無邪気な感じだったのに、背中に回る腕がだんだんと下に降りて、私のお尻を撫でたりふにふにと揉んだりしてきた。
「っ、アキラくん……」
「ん?」
「手が、ちょっとやらしいです……」
「えー? そう? でもコハルちゃんも、中途半端にほっとかれて嫌だったでしょ?」
「んっ」
細長い指が、スカート越しにお尻の割れ目をなぞるように動く。図星をつかれたのと、指の動きを意識して、顔がかぁっと熱くなる。片方の手でお尻を揉まれながら、もう一方の手で耳のふちをすりすりと撫でられる。
「お利口に待ってられたの、えらいね」
ぎゅっと目をつぶると、アキラくんの声と息が耳にかかって、背中に電気が走ったように痺れた。
「ん…はぁ…っ」
アキラくんの舌が耳の骨に沿って這いまわって、細く尖らせたさせた先で耳孔をほじくる。
いやらしい音に鼓膜が支配されて、背骨が抜かれたみたいに立っていられなくなる。
「……コハルちゃん、今日、俺の部屋来る?」
「ぅんっ、行きたい…っ」
あ、でも、アキラくんの家ってここから遠いんだっけ。またさらにお預けを喰らうのは嫌だ……。
頭で考えるより先に、手が自然とスボンに伸びる。
「もう少し、触っていい? アキラくんのここ」
手に収まりきらないほど大きくなった膨らみを撫でて訴える。アキラくんが意地悪っぽく目元を下げた。我慢できなくなっていることがバレている。でも取り繕っている余裕もなかった。
すりすりと手を動かしながら、アキラくんを椅子に誘導する。
目の前に跪いてズボンのふちに手をかける私を、アキラくんはなにも言わなかった。引っかかりを外して露わになった怒張に直接触れる。
硬くて熱くて、手で収まりきらないくらい大きくなっているそこを、しごく。透明な雫が先っぽに溜まってきた。男の匂いが立ち込めて、くらくらする。
「お利口に待ってられるんだよね?」
小さい子に言い聞かせるようにアキラくんが笑う。可愛くない、意地悪なアキラくんだ。目を逸らして、アキラくんの膝から降りて隣の椅子に座った。
「じゃあ、行ってくるねぇ」
拗ねた子供みたいな態度をとる私に気づいてないのか気にしてないのか、朗らかな声と共にぎゅうっと抱きしめられる。
アキラくんに触られたところとお腹の奥が、がうずうずする。イケなかったから余計に切ない。寸止めされたのも辛いけど、アキラくんに触れてない。せっかく膝にまで乗って密着できたのに。
ぽっかりと空いた空間に、始業のチャイムが響き渡る。アキラくんについて行って一緒に講義を受ければよかった。
煩悩を振り払うように、授業で渡されたプリントを眺める。
「先住民に学ぶ、現代における私たちに必要なところはなんだと思いますか」。……知るか。今、それどころじゃない。
一瞬で諦めて、ポイ、とプリントを放り投げる。
アキラくんと付き合うことができて、いっぱいえっちなこともできるようになったけど、どんどん欲が出てくるようになった。触って欲しいし、触りたい。
はぁ、と温度の高い溜め息が漏れた。スマホのカメラロールを開いて隠し撮りしたアキラくんの画像を眺める。先週まではこの距離が一番近かったはずなのに。
そういえばアキラくん、配信していたアカウントは本当に消したのかな。まだ残ってたら、見たい。前はどうやって見つけたんだっけ。いくつかのSNSを、それっぽいキーワードを使って手当り次第に検索をかける。
だけど出てくるのは、私から見て、マスクで下半分を隠した中途半端な顔の人たちばかりで、アキラくんみたいに飛び抜けた美貌の配信者はいなかった。
冷静になって、昂っていた熱が奥の方に引っ込んでいく。やっぱり本物がいい。早く帰ってこないかな。
アキラくんの画像を眺めながら、机の上に突っ伏す。
十月下旬にもなると日が短い。うとうとしながら待っているうちにどんどん日が傾き出して、午後四時あたりになると手元が夕日で赤く染まってきた。
ふいに鳴る終業のチャイムで驚く。やっと終わった。アキラくんに会える。廊下がざわざわとうるさくなって、人通りが増えてきた。椅子に座ったまま首だけ伸ばして教室の外を伺う。まだかな。
「あっ」
私が気づいたのと、アキラくんが廊下の端から出てきたのがほぼ同時だった。
立ち上がって教室のドアまで走る。
「ただいまーって、わぁ、待って待って犬みたい」
入ってきた瞬間に飛びついてきた私を受け止めて、アキラくんが笑う。
「おかえりなさい」
「部屋暗いよー。電気つけないの」
首にぶら下がる私をそのままずるずる引きずって、また元いたところまで移動する。机の上に投げられたプリントを見て、アキラくんが尋ねた。
「レポートやってたの?」
「ううん、やろうと思ったんだけど集中できなくて」
「そっか。俺もさっき出されたよ。もう少しで冬休みだからかな」
抱きあったまま、何事もなかったかのように会話を続ける。髪を撫でられながら、昼休みの続きを期待していたら。
「あ、やば」
「?」
「勃っちゃった」
私にくっついたまま、くすくすとアキラくんが笑う。
「えぇ、なんで」
「あれだよ、パブロフの犬的な。コハルちゃんに触ったり匂い嗅いだりするとこうなる」
笑って抱きついたまま、すりすりと頭に頬擦りする。最初は戯れる無邪気な感じだったのに、背中に回る腕がだんだんと下に降りて、私のお尻を撫でたりふにふにと揉んだりしてきた。
「っ、アキラくん……」
「ん?」
「手が、ちょっとやらしいです……」
「えー? そう? でもコハルちゃんも、中途半端にほっとかれて嫌だったでしょ?」
「んっ」
細長い指が、スカート越しにお尻の割れ目をなぞるように動く。図星をつかれたのと、指の動きを意識して、顔がかぁっと熱くなる。片方の手でお尻を揉まれながら、もう一方の手で耳のふちをすりすりと撫でられる。
「お利口に待ってられたの、えらいね」
ぎゅっと目をつぶると、アキラくんの声と息が耳にかかって、背中に電気が走ったように痺れた。
「ん…はぁ…っ」
アキラくんの舌が耳の骨に沿って這いまわって、細く尖らせたさせた先で耳孔をほじくる。
いやらしい音に鼓膜が支配されて、背骨が抜かれたみたいに立っていられなくなる。
「……コハルちゃん、今日、俺の部屋来る?」
「ぅんっ、行きたい…っ」
あ、でも、アキラくんの家ってここから遠いんだっけ。またさらにお預けを喰らうのは嫌だ……。
頭で考えるより先に、手が自然とスボンに伸びる。
「もう少し、触っていい? アキラくんのここ」
手に収まりきらないほど大きくなった膨らみを撫でて訴える。アキラくんが意地悪っぽく目元を下げた。我慢できなくなっていることがバレている。でも取り繕っている余裕もなかった。
すりすりと手を動かしながら、アキラくんを椅子に誘導する。
目の前に跪いてズボンのふちに手をかける私を、アキラくんはなにも言わなかった。引っかかりを外して露わになった怒張に直接触れる。
硬くて熱くて、手で収まりきらないくらい大きくなっているそこを、しごく。透明な雫が先っぽに溜まってきた。男の匂いが立ち込めて、くらくらする。
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