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第三十五話 冥土の土産

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 タケシは手に風を纏わせて、ブターノの顔面めがけて突っ張りをする。

 バチン!バチンッ!

 ブターノの右足に平手の形をした風が二発当たる。

「うぐっ!痛いんだな!これさっきの奴と同じなんだな!なん──!」

 バチン!バチンッ!

 ブターノのまた右足に当てる。

「これは風突っ張りという魔法技だ。最近覚えたものだ」

 バチンッ!バチンッ!

「うぐっ!」

 タケシが右足にまた二発当てると右膝を地面につけた。

「よし!」

 タケシは後ろを向き、女性に声かける。

「抱えますから、逃げましょう!」

「はい。わか──後ろ!」

「?」

 タケシが後ろを向こうとした瞬間、タケシは身体に衝撃を受ける。

 そのまま、横に転がるように倒れる。

「敵に後ろは見せちゃいけないんだな」

 タケシは倒れながら、ブターノを見る。

「お前、なんでって顔をしてるんだな。なら、冥土の土産に教えてやるんだな」






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