55 / 72
第五十五話 嘘偽りないか?
しおりを挟む
少し時を遡ること数十分前──
「何を仕掛けたんだ!」
「さっきいた森を通ることでゴーレムと土狼がでてくるようにした。まあ、ある意味賭けに近いものだったが・・・・・・仕掛けて正解だった。今になって発動したからな」
「発動したか、分かるのか?」
「ああ、そういう仕組みになってる」
「そのゴーレムと土狼は、お前が死んだら、消えるのか?」
「いや、発動する前ならともかく、発動したら、その後、三時間は俺が死んでも、消えることはない」
「そうか・・・・・・はなから、素直に逃がすつもりはなかったのか・・・・・・」
「ったりめぇだろ?俺らの顔を知られた以上、生きて帰す理由はねえし、てめぇも俺らを騙したろ?」
ギターノがニヤリと笑う。
「・・・・・・そうだな。俺も人のことを言えた義理じゃねぇな」
ヒロキはギターノを睨むように見る。
「・・・・・・お前らは今まで何人を殺してきた?」
「あ?そうだな・・・・・・分からねえ。数えたことねえし、そんなの気にしたことがねえ」
「そうか・・・・・・じゃあ、なぜ人里を襲う?」
「そりゃあ、おもしれぇからよ。人を殺すのも、女を犯すのも、奪うのもよぉ。なあ?」
ギターノが弟達に目配せすると、弟達も笑みを浮かべながら、
「だな」
「ああ」
と言いながら、弟達は頷く。
「・・・・・・それは嘘偽りないか?」
「ねえよ。そんなこと、わざわざ嘘ついて何になる?」
「そうか、そりゃあよかった」
「?」
正直、これだけは使いたくなかったが、しかたねえか・・・・・・と思いながら、指で左腕に文字を書く。
「何を仕掛けたんだ!」
「さっきいた森を通ることでゴーレムと土狼がでてくるようにした。まあ、ある意味賭けに近いものだったが・・・・・・仕掛けて正解だった。今になって発動したからな」
「発動したか、分かるのか?」
「ああ、そういう仕組みになってる」
「そのゴーレムと土狼は、お前が死んだら、消えるのか?」
「いや、発動する前ならともかく、発動したら、その後、三時間は俺が死んでも、消えることはない」
「そうか・・・・・・はなから、素直に逃がすつもりはなかったのか・・・・・・」
「ったりめぇだろ?俺らの顔を知られた以上、生きて帰す理由はねえし、てめぇも俺らを騙したろ?」
ギターノがニヤリと笑う。
「・・・・・・そうだな。俺も人のことを言えた義理じゃねぇな」
ヒロキはギターノを睨むように見る。
「・・・・・・お前らは今まで何人を殺してきた?」
「あ?そうだな・・・・・・分からねえ。数えたことねえし、そんなの気にしたことがねえ」
「そうか・・・・・・じゃあ、なぜ人里を襲う?」
「そりゃあ、おもしれぇからよ。人を殺すのも、女を犯すのも、奪うのもよぉ。なあ?」
ギターノが弟達に目配せすると、弟達も笑みを浮かべながら、
「だな」
「ああ」
と言いながら、弟達は頷く。
「・・・・・・それは嘘偽りないか?」
「ねえよ。そんなこと、わざわざ嘘ついて何になる?」
「そうか、そりゃあよかった」
「?」
正直、これだけは使いたくなかったが、しかたねえか・・・・・・と思いながら、指で左腕に文字を書く。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる