翔田美琴のエリオットシリーズ

翔田美琴

文字の大きさ
11 / 29
シルバーヘアーのメロディー

4話 Sweet Daddy

しおりを挟む
 私はジェニファー。十一歳の女の子です。
 今日は私のパパのことを話したいと思うの。
 私のパパは、世界でも有名なピアニストです。
 毎日のように大きなコンサートで、たくさんのお客さんの前で、パパはきれいなピアノを弾くの。
 私が小さい頃からずっとピアノを弾いてきたの。
 その時はたいていが黒いタキシード姿で、その姿のパパは凄くきれいなの。
 全身が真っ黒なのに、髪の毛が不思議な銀色をしていて、お洒落な口髭でファンも多いみたい。
 そうして、たくさんのお客さんの前で得意のピアノを弾いているの。
 パパはね、私にだけ不思議なおまじないをしていくの。
 それはね。キス。凄い優しくて甘いキス。そういう時のパパは一日では帰ってこないことが多くて、いつも私を、私のおじいちゃんやおばあちゃんに預けていくの。

「いい子にしているんだよ?」

 パパの口癖だった。
 そうしてコンサートから帰ってくると、まずは私をギュウッと抱きしめてくれるの。
 そして、いつもの家に帰っていくと、私はどんな曲を弾いたのか聞くの。
 パパはその弾いた曲を目の前のピアノに座って実際に弾いてくれるの。
 そしてお休みの日になると、私とパパは一緒の椅子に座って、私の為に練習をしてくれるの。
 私はいつも思うの。パパが世界一、ピアノが上手なパパだって。
 でも、パパはいつもこう言っていた。

「いいや。ママの方がもっとパパより上手だよ」

 私のママは、私がうんと小さい時に、天に昇っていったの。
 でも、それは、死んだんじゃなくて、ただ天国という世界に行って、でももう天国に行ったら戻ってこられなくなるんだってパパが説明してくれた。
 そんな時のパパは寂しそうにきれいな目を濡らしていたの。
 パパの目はとても不思議。
 みんなは黒い目とか青い目なのに、パパはとても不思議な紫色の目だった。
 そして、いつも寂しそうにその目を輝かせていた。
 天国に行っちゃったママに会いたいんだと思う。
 私ね。いつもパパといる時は、パパのベッドで一緒に寝ているの。
 でも、朝、起きるとパパの頬には涙の跡があるの。
 時にはそのまま泣いている時もあった。
 パパはママのこと凄く好きなんだよ。
 だから、天国に行ったママに会いたくて、逢いたくてたまらないんだよね?
 私ね。だから、ママの代わりの人になってあげたい。
 パパがこれ以上、ママに会いたいって泣かないようにしてあげたい。
 だから、ピアノを今、頑張って毎日練習しているの。
 最初はドレミがどの鍵盤だかもわからなかったけど、パパは優しく教えてくれたの。
 そして、練習の度に、私にお題を出して、私がそのお題をクリアしたら、素敵な”ごほうび”をくれた。
 とっても素敵な”ごほうび”だった。
 ”ごほうび”というのはね、キスなの。
 初めてその”ごほうび”をもらった時は、ほんの少し唇と唇を重ねた。
 ドキドキしちゃった。けど、後からもっと欲しいと思ってしまう程、パパの唇は甘かった。
 チョコレート並に甘かった。
 今はもっと凄いの。パパは私の口の中に自分の舌を入れて、私のお口を舐めるの。
 最後は舌を絡めて、名残惜しそうに終わらせるの。
 今の私の年齢ではこれが精一杯なんだって。
 もっと私が大きくなったら、もっと甘いのをあげるねって言っていた。
 キスをしている間は、パパはその瞳を開けたままだった。
 ただ、悲しそうな瞳があったの。
 パパのピアノは誰に習ったのかも聞いたこともあるの。
 パパはママにピアノを教わったって言っていたの。

「パパはね、ママに教えてもらったんだ。ピアノを。その時のママはパパにも優しくて、とても分かりやすく教えてくれたんだ」

 私にピアノを教えるパパも凄くわかりやすく教えてくれるの。
 そして私の指が鍵盤に触れると、パパも一緒に私の手を包み込んでくれるの。
 だから、音楽の授業が凄く楽しいんです。
 時にパパはピアノ以外でもいろんなことを教えてくれた。
 算数とか理科とかにもパパは強かった。
 時には役に立つ言葉も教えてくれたの。

『歌う音譜が分かるとほとんどの歌が歌える。そして他人にしたことは全部自分にも跳ね返ってくるんだよ?自分がした他人への嫌がらせとかが自分に帰ってくる。そういうことはしてはだめだよ』

 パパはまるで自分がそれをやられたみたいな言い方をしていた。
 だから、パパのこと信じているから、そういうことはしないようにしようと思ったの。
 後、パパはこんなこといつも口にしていた。

「パパがいつもしている”ごほうび”は誰にも話をしてはダメだからね。誰にも内緒。ジェニファーとパパとの”秘密”だからね?」

 誰にも話さないよ。パパ。だって、こんな素敵な”ごほうび”、他の子にはあげたくないもん。
 私がパパの子供だから、パパが私のこと好きだから、”ごほうび”にキスをしてくれるんでしょ?
 でもね。パパ。もうキスだけじゃ物足りなくなってきているの。
 私の身体にも触って欲しい。もっと。背中とか腰だけじゃなくて、顔とか、胸とかにも触って欲しい。
 まだ、小学生だからって遠慮してるんでしょ?
 それに、私ももっとパパに触れたい。パパの腰とか、胸とか、口元の髭とか、いろんな所に触れてみたい。だって私とパパはこの世で二人きりの家族なんだよ?
 なら、遠慮なんてしないで、もっと触れ合いたいな…私。
 今度は私がパパにとろけるくらいに甘いのをあげる番だよね…?

 私…授業で習ったの。
 男の人と女の人が夜にすること。
 私はまだ、その準備は出来ていないけど、いつか準備が出来たら…パパになって欲しい。
 初めての人に。
 胸だって少し大きくなって…感じるようになったんだよ…?
 なら、今夜は、胸だけでもいい。
 パパのそのキスを…胸に欲しい。
 そして…あそこにも。
 最近、パパとのキスをすると、あそこが濡れるの。
 ぬるぬるしたお汁が出て来て、試しに触ったら、凄い気持ち良かった。
 パパのキスがそこに来たら、どうなるか感じてみたい。
 ねえ…? パパ…?
 愛してくれる…?
 私を隅から隅まで、愛してくれる…?
 パパにならいいよ?
 私を隅から隅まで愛して…? パパ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

処理中です...