翔田美琴のエリオットシリーズ

翔田美琴

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シルバーヘアーのメロディー

9話 Rope Burn

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 私宛に来たエアメールを早速確認する私。
 そこには、日本のある企業からのエアメールだった。
 同封されていたのは楽譜とそれらの音楽が収録されたCDと英語の手紙だった。
 それを読む。そのエアメールはあるゲームミュージックのCDを収録するための出演依頼だった。

「へえ。ゲームミュージックのアレンジCDの出演依頼か」

 意外な依頼だった。私はどちらかというとコンサートの出演依頼が多い。
 それが、CDの音源の出演依頼というのは新鮮だ。しかもそれが日本の企業だから、尚更だった。
 とりあえず楽譜を見て、頭でそれのメロディーラインを追ってみる。
 なかなか綺麗なメロディーラインだった。
 同封されていた楽譜はピアノ用にアレンジがされたもので、試しに弾いてみたくなった。
 早速、ピアノに向かう私。ジェニファーもその様子を見ていた。
 近くにはメトロノームを置いて、テンポを合わせてみる。

「何をしているの? パパ? 珍しくメトロノームなんか取り出して?」
「ん? 今から弾くのは、クラシックではないんだ。でもポップスという訳でもない。何せゲームミュージックだからね」
「ゲーム?」
「ああ。とりあえずまずは弾いてみる」

 私は初めて日本のゲームミュージックを弾いた。
 これがなかなかどうして、複雑な旋律だった。でもプロのピアニストとしてはそういう曲は願ってもいない。弾いてみるとそれは綺麗なメロディーラインだった。
 実は今弾いているのは、レースゲームの音楽だった。それをジャズにしてアレンジされたものだろう。
 とりあえず一曲通して弾いてみた。思わずため息をついた。

「日本の音楽も舐められたものではないな。この作曲者はかなりの才能の持ち主だな」

 同封されているCDにも自然と興味が湧いた。
 レースゲームのサウンドトラックだった。
 ちなみに職業柄、私の家にはオーディオルームがある。そこには一応ピアノ防音は施してある。
 でも、まあピアニストの家だから、我が家はどこでもピアノ防音の処理はしてある。
 久しぶりにオーディオの電源を入れる。そして、そのCDをかけてみた。
 ジェニファーも気になるのか、私と一緒にそのオーディオルームに入ってきた。
 早速、試聴してみた。なるほど、要はテクノミュージックか。明らかに機械的な処理のされた、派手なサウンドだった。だが、かえって物珍しい。曲は単純なテクノという訳でもない。エレキギター、ピアノ、シンセサイザーが中心。激しいロックみたいな曲があれば、レトロな感じの曲、ピアノが前面に出ていながらどこかライブのような前衛的なもの、完全なテクノまで、色とりどりの曲が入っていた。
 メロディーラインはしっかりとしている。聴いていて疲れるかと思ったら、むしろ新鮮な気持ちになった。私が依頼された曲は、ピアノが前面に出ている曲だった。

「ふーん。これが日本のゲームミュージックか」
「きれいな曲がたくさんあるね」
「確かに」

 そうして一時間位録音されたそのCDを聴き終えた。
 聴いてみて一言。これは凄い。いや、甘くみていたよ。これ程のクオリティの音楽はそうそうない。
 私は別にクラシック一筋という訳でもなく、有名なアーティストの音楽も聴く。
 そのまま、今度はジャネットジャクソンのCDを取り出す。
 ベルベットロープというCDアルバムだった。
 かなり昔、1997年頃に発売されたCDだ。
 私が好きなアーティストの一人だった。他には大物は聴いている。
 キング・オブ・ポップからクイーン・オブ・ポップ、イギリス出身のバンド、後は懐かしの往年のアーティストまで。
 このアルバムの中で割と好きなのは、「You」という曲や、「I Get Lonely」かな。ジェニファーがいる所で聴けない曲もあるが…。それこそ歌詞を聴いたら自分がそれをしたくなる曲だった。

 「Rope Burn」という曲だ。題名からしてセクシーだな。
 これはもう、昔、アネットが生きていた頃、これを真似て交わった事がある。
 その後、どうなったかというと、言うまでもない。派手に乱れた。それを記録として残したこともここで思いだした。
 そうだ。あのSMみたいなセックスの記録も削除されてしまったのだ。
 そう思うと…胸が締め付けられるほど苦しい。
 もう…彼女とそれも永遠に出来ないんだな。アネット…。

 そう思っていたら、そこに「I Get Lonely」がかかった。
 切なくてダンサブルなナンバーだ。この曲はフィラデルフィア・サウンドとも呼ばれている。
 まるで私の気持ちを代弁している歌だった。
 私が欲しいのは君だけ。その部分がまさに私の気持ちだった。
 あなただけ。あなた一人だけが欲しい。なあ、昔、君は私に言ったね。
 私も同じだよ。君だけだ。君一人が欲しい。でも、君はいない。寂しいな…。

 そう思っていたら、その内、その例の危ない曲がかかったんだ。
 この曲を聴いたジェニファーは、どうやら密かに欲情したらしい。
 この歌みたいに、私に抱かれたいと思ったのだろう。
 あからさまな歌詞に、私達二人は、どこかそっぽを向いていた。
 昔の記憶がよみがえった私も自分の欲望が燃えるのを感じたよ。
 アネットとしたSMみたいなセックスをこの子としてみたい…。
 でも、この子にはそれは早過ぎる。だいたいネクタイで手を縛って束縛プレイで目隠しプレイだなんて、それはもう大人同士がするものだ。中学生にそれをするのは早い。
 しかし、ジェニファーは私にその曲に感じたのか、身体を密着させてきた。

「今の曲凄いね…」
「こ、これはお前には早い」
「でも、パパになら、されてみたい…」

 ジェニファーは今にも唇が触れるほど身体を密着させて、私の瞳を覗き込む。そこには一人の女性として目覚めた彼女がいた。まだ中学生かと思う程、妖艶で男を誘う瞳。
 私はその瞳で見つめられ、胸を高鳴らせる。その内バクバク胸が高鳴って来ていた。
 努めて平静を装ったが、どうにも、私もそれをやってみたい欲求があったのだろう。
 私の唇と娘の唇が触れそうになる。

「この曲みたいにされたいのか?」
「されてみたい」

 ジェニファーの手が私の胸を触る。私の纏う水色のシャツのボタンに手をかける…。
 彼女が私の目の前に座り込んだ。スカート姿のジェニファーの太ももが私の腰に回る。
 私はソファに座ってただ無意識に両方の手を彼女の腰に回した。

「言っておくが、このプレイは、SMというプレイだからな」
「パパが君を縛りあげるプレイだぞ? ネクタイでお前の腕を縛って、身動きできないお前をパパが自由にしてしまうんだ」
「でも、そういうパパも見てみたい…」

 ここまで迫られると、もう理性の鎖は解けかけている。

「お前の部屋で待っていなさい。準備をしてくる」

 ジェニファーは嬉しそうに頷いて自分の部屋に戻った。
 全く、私は何を考えているのだ。中学生相手にSMだなんて…。
 でも、その気になっている私がいた。
 オーディオルームの電源を落とした私は、おもむろに自室に向かう。そして自分のクローゼットにあるネクタイを締めて、娘が待つ部屋に行った。
 一応、ノックはしないとな。三回、ドアを叩いた。

「パパ?」
「ああ。入るぞ?」

 ジェニファーはベッドの上で待っていた。
 まだ明るい部屋の照明を私は消した。
 薄い暗闇が広がる。その暗闇の中…私は銀髪を輝かせていた。
 多分瞳も今は銀色になっているだろう。
 そっと彼女に近づいた。自分でも心臓が高鳴るのが判る…。
 娘のベッドの上に上がる。覆いかぶさる。そして身に付けてきた赤いネクタイを外した。
 そのまま無言で実の娘の両方の手首を縛る。余ったネクタイを娘のベッドの上に固定した。
 ジェニファーが両方の手首を挙げて無防備になっている。

「どうだ? さっきの歌の通りにしてみたぞ? その歌の内容は憶えているか?」
「う、うん…」
「パパの自由にさせてもらうからな」

 ジェニファーに服を纏ったまま覆いかぶさる私は、いきなりスカートの下のパンティーを下ろした。

「え…? パパ…? いきなり…?」
「…何だもう濡らしているな。もしかして…ここを自分で慰めていたのか?」

 そうして、また実の娘のラビアにオーラルセックスを始める私…。

「あん。あはあっ。ああっ…!! パパ!」
「相変わらず…美味しい。回数を重ねるごとに美味しくなっているぞ」
「パパぁ!! そんな激しく…!! はあっ!! ああっ!!」

 ジェニファーの手首が軋むように動く。身体を快楽でくねらせる。
 私にはそれが何よりの色気みたいに感じた。
 ジェニファーの太ももを大きく開かせる。その間に広がるラビアに自分の唇を押し付けた。
 そして、舌をラビアの中に入れ舐める。やはりどこか甘い蜜だった。
 彼女のあどけない蕾がどんどん花になり始める。
 甘い快楽の蜜を滴らせる。今夜はいつにも増して濡れていた。
 彼女はその大きく股を開かれた恰好に恥ずかしさで声を震わせる。

「そ…そんなに大きく…開かないでよ…パパ」
「もう遅い。最高だ。はあっ…はあっ…ジェニファー…!」
「い…いっちゃうよ! パパぁ!!」
「じゃあ…やめようかな…?」

 ここで一回、自分の唇をラビアから離した。淫らな愛の液が私の唇に糸を引いてまとわりついた。
 そのまま、行為を中断する。そして、見下ろした。

「な…何でやめちゃうの…?」

 ジェニファーは恨めしそうな声で、私に催促する。私の舌を。

「お願い…パパの頂戴…! ムズムズして…我慢できない…!」

 娘は大きく股を開かれた恰好で…腰を揺らして…私を求める。
 でも、私はまだ彼女に触れようとしないで黙っていた。

「パパの舌が欲しい…!」

 切なげに喘ぐように私を求める。その度に手首が軋むように動く。
 私はそれを見て楽しんでしまった。
 そう。まるでジェニファーの反応は、アネットのそれと同じだったのだから。
 私は舌を求めるジェニファーを見つめた。赤いネクタイがジェニファーの手首を縛って軋むように動く。それがまた背徳的な快楽だった。
 ジェニファーは…今にも泣きそうだ。途中で行為をやめられたのは初めてだからだろう。

「パパ! お願い…! 最後までイカせて! このままじゃ眠れないよお!」
「ジェニファー? これがSMの極意だよ? いきたいのに、イカせないで我慢させる」
「どれ…今度は君の胸でも見ようか?」

 長袖Tシャツ姿のジェニファーを今度はその長袖Tシャツをめくってみた。
 なんと、ノーブラ。そのまま、少しずつ柔らかな女性らしいふくらみになりつつある。
 乳首は尖って、私がそこに口を含み甘噛みすると…悩ましい喘ぎ声を上げる。

「ああっ!! 凄い…っ! 感じちゃう…!」
「どっちでイキたい? パパの舌か? 指か?」

 柔らかいふくらみを吸い乳首を舌で転がしつつ、訊いてみた。
 その間に娘に己の唾液を刷り込む。

「答えないとずっとこのままだよ?」
「そ…そんな」
「言ってごらん? パパの何が欲しい?」
「パパの唇…。ちょうだい、ここに、頂戴…!」

 ジェニファーは信じられないくらいエロチックに、私に求めた。快楽を。
 熱く濡れた蕾を差し出す。腰を揺らして熱く濡れさせて私という”快楽”を求めた。

「良く言ったね。”ごほうび”だ」

 そして、また再び娘のラビアを鍛え始める。もっと艶やかに…花にするために。
 娘の部屋には淫らな音を立てて、実の娘のラビアを貪る私と余りの快楽で狂乱しそうになっている娘がそこにいた。
 ジェニファーが一気に快楽の絶頂に駆け上がった。

「パパ! パパぁ!! ああっ!! ああーーっ!!」

 ジェニファーのラビアが痙攣していた。切なげに男を求めている。
 なんて背徳的な快楽で神聖な光景なのだろうか…? そして扇情的な味なのだろうか?
 今夜のジェニファーの喘ぎ声は、今までで最高に淫らだった。

「はあっ…はあっ…はあっ…パパ…!」
「どうだった? 初めてのSMは?」

 私はジェニファーの手首を拘束していた赤いネクタイを外しながら感想を聞いてみた。

「今日のパパ…何だか意地悪だったね」
「だって、SMなのだからジェニファーをいじめないとSMにならないじゃないか?」

 さっきより濃くなった闇の部屋の中で私達はいちゃついた。
 ここもピアノ防音で良かったよ。

「どうだった? 人生初のSMは?」
「でも、パパが気持ち良くしてくれたから良かった…」

 実の娘のベッドで私はジェニファーを抱きよせた。
 そして…最後に深い口づけを交わした。舌と舌を絡ませる…愛のキスを…。
 こうして、私はまたジェニファーに、今度はSMまで教え込んでしまったのだった。

 行為を終わらせた後に来るのは、後悔と背徳的な快楽だった。
 後悔の念ももちろんある。でも、内なる私の雄の部分は満足しているようだった。
 私はただその気持ちに身と心を震わせることしかできなかった。
 数日の内、日本のゲームミュージックの出演依頼を承諾した私は、録音スタジオがある日本へと来日することが決まった。それの準備が整うまで、私は久々に休みをとった。
 娘は今は中学校に通っている。公立の学校だ。
 学校に行っている間は私はそのCDの楽譜を見て練習に明け暮れた。
 普通のクラシックとは違い、独特のメロディーラインだったので、結構弾きこなすには時間が必要だった。でも、ピアノと向き合っている時だけは正気の私がそこにいた。
 正気を真似た狂気が支配しつつある…私の心…。
 その理性を保つ為にただ目の前の鍵盤に集中した。
 そうやってようやく理性を保つ…私だった。
 
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