5 / 6
4話 舞踏会
しおりを挟む
「お久しぶりでございますー」
「おお、これはセントレア家のエレナ、久しぶり」
夜、舞踏会がはじまった。
開催主であるルージュおじさんの元にはひっきりなしに貴族の方々が挨拶に来ている。
そういえば今おじさんと話してるセントレア家といえば、国内でも有数の魔石産業の名家だったよな確か。
色々聞いてみたいけど、やめておこう。
ちなみに俺の父はというと、端っこのテーブルで母さんと妹のニーナと仲良く食事をしている。
こういう場では、挨拶回りをするのが仕事だが父さんの周りには誰1人としていないし、父さんも挨拶には行かない。
挨拶に行っても無視されるか、馬鹿にされるかなので、行かないのが賢明だ。
主催のルージュおじさんには、舞踏会前に挨拶は終えているし、あまり問題もない。
俺はというと、魔石の買い手を探すべくあまり歩き回りたくはないのだが、色んなテーブルを見て回っている。
「おい没落貴族、お前こんなとこで何してんだよ」
「なんだお前かよ、久しぶりだなバカクリス」
会場を歩いていると肩を小突きながら、ルージュおじさんの息子でゼネナル家のクリスが話しかけてきた。
クリスとは小さい頃から仲が良く、唯一と言っていいこの世界の友達だ。
「ふっ相変わらずだなエリック、てかなんだよお前こういう舞踏会とか好きじゃないよな確か」
「まぁな、でももう17だしな、さすがにそうも言ってらんなくてな」
「あー、お前もう17なのかよ、そっかウチの妹と同い年のだもんな」
「おう」
「エリー呼んでくるか?」
「いいよめんどくさい」
エリーとはクリスの妹で、ルージュおじさんの娘である。
クリスとは仲が良いけど、エリーは昔から俺に対し当たりがキツい。
やけに絡んでくるし、少しだるい。
なのであまり会いたくないのだ。
「そうか、まぁでも明日会えるもんな、そん時でいいか」
「それよりクリス、ちょっと相談あるんだけどいいかな?」
「ああ、別にいいぞ、ここで大丈夫か?」
「そうだな、個室とかだとありがたいかも」
「わかった、待ってろ奥の客室空いてるか見てくるわ」
クリスはそう言って会場からいなくなった。
買い手の件、相談するならまずはクリスだよな。
クリスには前に手紙で採掘場のことは伝えてあり、力になると返事はもらっている。
ただ、ゼネナル家は魔石をセントレア家から買っているため、そんな簡単にはいかない。
交渉するにもまだ採掘できる量が少ないし、現状でできることは、セントレア家から毎年どれくらい買ってるかを聞くことくらいだよな。
「おい、お前ベルーナんところの奴だよな、なんでお前みたいな奴がここにいるんだよ」
クリスを待っていると、なんか赤毛のでかいやつが絡んだきた。
こいつ、誰だ?
あんまし舞踏会やら貴族のイベントやらに顔出して来なかったから全然わからん。
おそらく有名な家のやつなんだろうけど……。
「わりぃ、お前誰だ?」
「あ?お前、俺の名前をしらねぇのか、俺はバナー・セントレアだ」
「あー、魔石の」
「ああそうだ、魔石産業のセントレアだよ、でもなその覚えられ方は嫌いなんだよ」
そう言ってバナーは、思いっきり殴ってきた。
『バシッ』
「あぶねぇ」
俺は咄嗟に右手で飛んでくるバナーの拳を捕らえた。
魔力総量1万の俺にその辺の打撃は効かない。
むしろ全力で殴ろうものなら殴ったほうが怪我をする。
怪我をさせたくなったから拳をキャッチしたのだ。
「てめぇ、いい度胸してんな、表でろよ」
「あ!エリック!やっぱり来てるじゃない」
「エリーか?」
バナーと揉めていると、背後からエリーが現れた。
パーティだからかなのか、綺麗な青色の髪飾りを付け、水色のドレスを着ている。
まためんどうな奴がきたな。
「来てるなら教えてよ、せっかく今日は私達の大事な日なのだから」
「大事な日?」
「え、お父様から聞いてないの?私達、結婚するんだよ」
え、いや待て、なんだその話し聞いてないぞ。
父さんからもましてや、ルージュおじさんからだって。
てかこういう大事な話は、前もってしてくれよ
「おお、これはセントレア家のエレナ、久しぶり」
夜、舞踏会がはじまった。
開催主であるルージュおじさんの元にはひっきりなしに貴族の方々が挨拶に来ている。
そういえば今おじさんと話してるセントレア家といえば、国内でも有数の魔石産業の名家だったよな確か。
色々聞いてみたいけど、やめておこう。
ちなみに俺の父はというと、端っこのテーブルで母さんと妹のニーナと仲良く食事をしている。
こういう場では、挨拶回りをするのが仕事だが父さんの周りには誰1人としていないし、父さんも挨拶には行かない。
挨拶に行っても無視されるか、馬鹿にされるかなので、行かないのが賢明だ。
主催のルージュおじさんには、舞踏会前に挨拶は終えているし、あまり問題もない。
俺はというと、魔石の買い手を探すべくあまり歩き回りたくはないのだが、色んなテーブルを見て回っている。
「おい没落貴族、お前こんなとこで何してんだよ」
「なんだお前かよ、久しぶりだなバカクリス」
会場を歩いていると肩を小突きながら、ルージュおじさんの息子でゼネナル家のクリスが話しかけてきた。
クリスとは小さい頃から仲が良く、唯一と言っていいこの世界の友達だ。
「ふっ相変わらずだなエリック、てかなんだよお前こういう舞踏会とか好きじゃないよな確か」
「まぁな、でももう17だしな、さすがにそうも言ってらんなくてな」
「あー、お前もう17なのかよ、そっかウチの妹と同い年のだもんな」
「おう」
「エリー呼んでくるか?」
「いいよめんどくさい」
エリーとはクリスの妹で、ルージュおじさんの娘である。
クリスとは仲が良いけど、エリーは昔から俺に対し当たりがキツい。
やけに絡んでくるし、少しだるい。
なのであまり会いたくないのだ。
「そうか、まぁでも明日会えるもんな、そん時でいいか」
「それよりクリス、ちょっと相談あるんだけどいいかな?」
「ああ、別にいいぞ、ここで大丈夫か?」
「そうだな、個室とかだとありがたいかも」
「わかった、待ってろ奥の客室空いてるか見てくるわ」
クリスはそう言って会場からいなくなった。
買い手の件、相談するならまずはクリスだよな。
クリスには前に手紙で採掘場のことは伝えてあり、力になると返事はもらっている。
ただ、ゼネナル家は魔石をセントレア家から買っているため、そんな簡単にはいかない。
交渉するにもまだ採掘できる量が少ないし、現状でできることは、セントレア家から毎年どれくらい買ってるかを聞くことくらいだよな。
「おい、お前ベルーナんところの奴だよな、なんでお前みたいな奴がここにいるんだよ」
クリスを待っていると、なんか赤毛のでかいやつが絡んだきた。
こいつ、誰だ?
あんまし舞踏会やら貴族のイベントやらに顔出して来なかったから全然わからん。
おそらく有名な家のやつなんだろうけど……。
「わりぃ、お前誰だ?」
「あ?お前、俺の名前をしらねぇのか、俺はバナー・セントレアだ」
「あー、魔石の」
「ああそうだ、魔石産業のセントレアだよ、でもなその覚えられ方は嫌いなんだよ」
そう言ってバナーは、思いっきり殴ってきた。
『バシッ』
「あぶねぇ」
俺は咄嗟に右手で飛んでくるバナーの拳を捕らえた。
魔力総量1万の俺にその辺の打撃は効かない。
むしろ全力で殴ろうものなら殴ったほうが怪我をする。
怪我をさせたくなったから拳をキャッチしたのだ。
「てめぇ、いい度胸してんな、表でろよ」
「あ!エリック!やっぱり来てるじゃない」
「エリーか?」
バナーと揉めていると、背後からエリーが現れた。
パーティだからかなのか、綺麗な青色の髪飾りを付け、水色のドレスを着ている。
まためんどうな奴がきたな。
「来てるなら教えてよ、せっかく今日は私達の大事な日なのだから」
「大事な日?」
「え、お父様から聞いてないの?私達、結婚するんだよ」
え、いや待て、なんだその話し聞いてないぞ。
父さんからもましてや、ルージュおじさんからだって。
てかこういう大事な話は、前もってしてくれよ
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。
「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!
野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。
私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。
そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる