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「やっぱり嫌~!!」
私は必死に部屋から逃げ出そうともがいた。
「…シュルク様。お座りになって頂きませんと…仕立てができないのですが?」
「お洋服なんて要らない~!!出して~!!」
私はドアノブに手を伸ばしたがあともうちょっとで届かない。
「んむ~!!」
「…大人しくしてください。」
「ん~…やっぱりシュルク1人じゃ大人しくなんないか。」
「タール様!?」
私が必死に手を伸ばしていたドアと反対のドアが開きタール様が入ってきた。
「タール様!!酷いです!!私の手がドアノブに届かないようになってます!!」
「そうなるように設計したからね。」
「意地悪!!悪魔!!」
「何とでも言えば?シュルクに逃げ場はないんだから。」
タール様は暴れる私を抱き上げた。
「離して~お洋服なんて要らない~!!」
「…仕方ないか。」
カチャカチャと何かを付ける音が聞こえ…手が重たくなった。
「ふにゅ?」
「手錠付けたからね。これで走ったら確実に転ぶよ。」
「ふにゃ!?」
私は…仕立て屋に色々な服を作ってもらった…
全部タール様が指示したけど…
「ぐすん…」
「…もう手錠外したから…ね?」
「ふぇぇ…タール様の意地悪ぅ…悪魔ぁ…私の天敵ぃ…」
「…天敵にまでされちゃったか。」
タール様が近づいてきたので私はジャンプしてドアノブを捻り逃げ出した。
「シュルク!!王宮内は広いんだから迷子にならないでよ!!」
「タール様なんて知らない!!」
私は走って走って走り回った。
途中王宮の使用人達に捕まりそうになったが間一髪逃げた。
そして…曲がり角を曲がった時…
どんっ
「いった…」
私は何かとぶつかり後ろに吹っ飛ばされた。
「痛い…何?」
ぶつかったのは…大きな飾りだった。
数週間後に祭祀があるからその準備かな?
「痛い…痛い…」
私はそれしか言えなかった。
後ろに吹っ飛ばされた時体全体を打った。
「うぅ…起きれない…」
私はうつ伏せになりなんとか立ち上がった。
「痛い…何でこんなところにあるのよ!!」
八つ当たり…だ
壁を蹴ったり殴ったりしてストレス発散した。
ふ~
痛いけどスッキリした~
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