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5話 これからの話

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乃亜は目が覚めるとライアンの胸に顔を埋めて抱きしめられていた。

えっと....昨日どうしたんだっけ、ライアン様が帰ってきて家族は心配しないのかって聞かれて.....

昨日の事を思い出した。ライアンに抱きしめられながら泣き、疲れてそのまま寝てしまったことに恥ずかしくなる。
とりあえずベッドから起きるためライアンの腕から抜けようとしたがガッチリとホールドされていて抜けない。起こすために名前を呼んだ。


「ライアン様、ライアン様」


小声で呼ぶが起きる様子がない。大声を出すわけにもいかないので申し訳ないと思いながら足で何回か蹴ってみると眠そうな声で起きた。

「んー、ノア~?.............す、すまない決してわざとではない.....はずだ。だから、」


「あの苦しいので離してください....」


寝ぼけていた頭が冴え自分が乃亜を抱きしめていることに気づいた。手を離し起き上がり、離して欲しいと言われたことに少しショックを受ける。
解放された乃亜はライアンの前に座って


「すみません!」


「え?」


「昨日、ライアン様の前で泣いてそのまま寝てしまっただなんて恥ずかしいです。...本当にすみません...」

ライアンとしては全然いい、むしろ身体自分の胸に預けて泣いてくれたのはよかった。一緒に寝れたのは奇跡だと思ったのは引かれるので口に出さないでおいた。


「そんなことか、昨日帰る場所がないと言っていたな悩むことはない、帰る場所がないならここに居ればいい」


「えっ、いいんですかここで働かせてくれるんですか?こんな身分もない様な僕を」


働くという予想外の返答をされた。乃亜には側にいてくれるだけでよかったのだ。

「働く、働くのか?」

「やっぱりダメですよね」

「いやそんなことはない大丈夫だ。」

しょんぼりとしている乃亜の姿はあまりにも可愛すぎた。このままではネガティブな方向に考えがいくと思いライアンは大丈夫と即答してしまったのだった。流石にメルウィンに怒られるだろうか.....

「ほ、本当ですか!ありがとうございます!」

ニコッと笑い、安心と嬉しさのあまり抱きついてしまった。
乃亜の無意識な行動にライアンは悶えるのであった。
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