16 / 41
第2章 異世界家族
第5話 現実
しおりを挟む
アキが10歳になり、村にも更なる変化が訪れた。
王国北部で雨不足が頻発し、国内の税率がさらに上昇したのだ。それに伴い、ラウ村の税も2割の増加が割り当てられた。
度重なる心労で村長のジンは倒れ、代理として息子のコウが奮闘しているが、まだ20台半ばで経験も不足しているコウに全てを押し付けるのは酷というものだった。村の総意としてリリがコウのサポートを行っていた。
村の食糧事情は既に破綻しており、ナディアとアキが狩ってくる獲物に頼りがちなのもまずい状況だった。ナディアやアキが怪我を負ったり、獲物が取れない日が来れば村はその時点で飢え始めるのだから。
アキとリリは村を出て東に向かっていた。
領都であるホストラに向かうためである。
内陸国であるネスジーナ王国は塩などの生活必需品が自国生産出来ない。それ故、敵国である南部のカトリス帝国からの輸入に頼っていた。
カトリス帝国との国境を守るファウスト辺境伯は若年ながら、軍を統率することに長け、帝国との小競り合いも連戦連勝。そのためある程度は威圧外交により塩の輸入に困ることは無かったのだ。
村長のジンは数カ月に一度、村の特産物である、リリの薬品やパザンの工芸品、毛皮などをホストラに持ち込み塩、鉄塊などと交換してもらいに行っていた。
しかしそのジンはそんなこと出来る状態ではない。
仕方なくリリが代理として出向くこととなり、荷物運搬役にアキが名乗りを挙げたのだ。
道が舗装されていない状況での荷車の移動である。
徒歩で一日半かかる行程も約3日はかかる。
アキは今までこれを続けてきたジンに頭が上がりそうも無かった。
事件がおきたのは2日目の夜であった。
明日の昼頃には領都に着くという距離でアキとリリは野宿をしていた。
最初に気づいたのはアキであった。
地平線が伸びているこの草原にも多少の凹凸がある。その凹凸を利用してこちらから隠れている影をアキは見逃さなかった。
「ばあちゃん、起きて!」
アキの言葉に直ぐに起きるリリ。
リリが起きると、アキは焚火を消した。
《10人程だな。一流じゃないが、何人か殺してるな。》
<…あれは大したことない、素人…>
「盗賊だ!」
アキが焚火を消したことで気付かれたと判断した盗賊たち。
アキたちに矢が飛んでくる。
「アキ!後ろに控えて!!」
リリの言葉に反応し、急いでリリの影に隠れるアキ。アキたちの後ろには村人全員の命綱とも言える交易品がある。壊されることはおろか、傷を付けられることすら避けなければならない。
リリは精霊魔法を展開する。
リリたちの前に風の壁が出現し、矢は勢いを失くし落ちていく。
アキもリリの後ろで弓を準備し、矢を番える。
盗賊の矢の数が減ってきたところでリリがアキに叫ぶ。
「3で魔法を解除するよ!」
1、、、2、、、、3!!
アキが引き縛った弦を放す。
この数年で体が2周りも大きくなったアキが強化魔法を加えた上での射撃である。
革の鎧を着けていた盗賊の肩であっても容易に貫通する。1人目の肩を貫通した矢は2人目を即死に至らしめた。
ぎゃあああああああああ
月も出ていない闇夜に盗賊の叫び声が響き渡る。
盗賊の響き声が前世のアキの記憶を呼び起こした。
ハケ!!!オマエハドコノソシキダ!!!
ハハニアイタイダロ、ハヤクシャベロ!
オマエガワルイ。
コロスゾ
シンデシマエ!!
《おい!アキしっかりしろ!!》
目の前が真っ黒になったアキの耳に飛び込んできたのは詩の声だった。
まだ混乱しているアキに詩が状況を説明する。
リリは突然反応しなくなったアキに困惑するも、そのまま奮戦。矢が尽き、アキの矢の威力に加えて、リリが放った矢と短刀術によって数人が殺されたことで降伏したとのこと。
アキが目にした最初の光景はリリが盗賊を入念に縛り上げている姿だった。
リリも始めは全ての盗賊を殺すつもりであったが、領都までの距離、アキの過剰反応を見て最小限に抑えたのだ。
予めリリから盗賊の扱いについて聞いていたアキもそれを察する。
「アキ、これを着て」
そういってアキが渡されたのは灰色のローブ。フードまで被ればある程度まで顔がわかることもない。
5人の盗賊を先頭に歩かせ、リリが逃げないようにけん制しつつ、一行は領都にたどり着く。結局、道中は誰も口を開くことは無かった。リリはこちらの情報を与えぬため、アキは自分の未熟さを恥、盗賊もこれから自分らに降りかかる不幸を想像していた。
城門前まで着くと、リリはアキを待機させ、衛兵に賊を引き渡していた。
10mほどの石壁がアキの目の前にそびえ立つ。本来は白いであろう石が砂や、泥で覆われ黒い城壁と化していた。
「アキ、お待たせ。行こう。」
アキらは城門から方向を変え、城壁近くにある野ざらしの市場を目指す。そこは人族から亜人と蔑まれるエルフ、ドワーフ、そして獣人族が店を出している場所だ。
「絶対フードを取ってはだめよ。」
リリの言葉に小さく頷くアキ。今回も本来であればアキの同行は避けたかったが、村の事情がそれを許さなかった。人族の中に亜人が混入することは禁忌なのは自明のことであるが、その逆もまた褒められることでないからだ。
リリはジンから預かった紹介状を持って特産品の交換所へ辿り着く。
「へぇ。お宅、ジンさんの代理かい?悪い時期に来たね。」
紹介状を渡されたドワーフ族の女性はリリに向かってそう告げた。
「今主だった必需品は値上がり続きでね。正直、沢山は交換できないよ。」
申し訳なさそうにそう告げるドワーフの女性。これはリリもジンとの話合いで予期していたことだが、それでもやはり悔しいものがある。
「そうですか…。お願いします。」
ラウ村のように遠くに点在している村の者は商品を売り切るまで、領都に滞在できない。このように馴染みの商人を見つけ、代わりに売買をお願いするのだ。
アキたちが市場に滞在したのはほんの1時間にも満たなかったであろう。しかし、アキの目に映るのはまるでスラム街のようにみすぼらしい格好の集団。現実というものを叩きつけられた。
アキたちは帰途に着く。早めに今回手に入れた品を村に届けなければならない。
アキは再度、城壁の近くに差し掛かる。
首に鉄の首輪をされ、手錠、足枷を着けられた獣人族の人々が城門前に列を成している。皆、この世を諦めたような目をしておりアキはとても直視していられなかった。
アキたちの背後にある領都が小さくなり始めると、沈黙していた空間を遮ったのはリリだった。
「アキも、もう10歳だから話しておこうね。」
おもむろにそう始めると、アキはリリの顔を見る。苦虫を噛み潰したような顔を見て、アキは直ぐに前を向く。
「獣人族がさっき繋がれていただろう。それはね…魔法が使えないからなんだ。」
リリから聞くこの国のあらましは、アキにとって現実とは思えないものだった。
人族が大部分を占めるこの国は当初、種族間の仲が良いわけではなかったが、身分格差などは無かったらしい。しかし、魔物の被害に膨れ上がる市民の不満感情と労働力不足に、王侯貴族が目をつけたのが獣人族だった。
首輪や手かせでは、魔法を封じることはできない。人族はもちろん、エルフやドワーフを奴隷化し、枷をつけたところで、主人に反抗することは難しくない。魔法があるからだ。そこで、獣人族である。
魔法を使えない彼らに重厚な枷をはめることさえできれば、あとは楽な労働力が手に入るのだから。
もちろん、魔法が使える者用の枷もある。魔力に反応して熱を発生させる金属が発見されてからは、主な枷の材料はその{魔熱鉄}が使われているとのこと。だが、この金属は産出量が多くなく、本当の罪人にしか使うことがないという。
ラウ村も例外ではない。あわよくば大森林を開拓できればいいという思惑で派遣されたジンたち。失敗しても貴族の懐は痛まないし、成功すれば御の字。税も入ってくるし、勝手に繁殖し、戦争となれば家族を人質に前線での盾になってくれる。そういう思惑が、辺境の獣人族の村にはあるのだという。
「アキ、あなたに言うかは迷ったけど、もういいかなって思ったの。」
リリは一呼吸つき、言葉を続ける。
「あなた日本人でしょ!?」
王国北部で雨不足が頻発し、国内の税率がさらに上昇したのだ。それに伴い、ラウ村の税も2割の増加が割り当てられた。
度重なる心労で村長のジンは倒れ、代理として息子のコウが奮闘しているが、まだ20台半ばで経験も不足しているコウに全てを押し付けるのは酷というものだった。村の総意としてリリがコウのサポートを行っていた。
村の食糧事情は既に破綻しており、ナディアとアキが狩ってくる獲物に頼りがちなのもまずい状況だった。ナディアやアキが怪我を負ったり、獲物が取れない日が来れば村はその時点で飢え始めるのだから。
アキとリリは村を出て東に向かっていた。
領都であるホストラに向かうためである。
内陸国であるネスジーナ王国は塩などの生活必需品が自国生産出来ない。それ故、敵国である南部のカトリス帝国からの輸入に頼っていた。
カトリス帝国との国境を守るファウスト辺境伯は若年ながら、軍を統率することに長け、帝国との小競り合いも連戦連勝。そのためある程度は威圧外交により塩の輸入に困ることは無かったのだ。
村長のジンは数カ月に一度、村の特産物である、リリの薬品やパザンの工芸品、毛皮などをホストラに持ち込み塩、鉄塊などと交換してもらいに行っていた。
しかしそのジンはそんなこと出来る状態ではない。
仕方なくリリが代理として出向くこととなり、荷物運搬役にアキが名乗りを挙げたのだ。
道が舗装されていない状況での荷車の移動である。
徒歩で一日半かかる行程も約3日はかかる。
アキは今までこれを続けてきたジンに頭が上がりそうも無かった。
事件がおきたのは2日目の夜であった。
明日の昼頃には領都に着くという距離でアキとリリは野宿をしていた。
最初に気づいたのはアキであった。
地平線が伸びているこの草原にも多少の凹凸がある。その凹凸を利用してこちらから隠れている影をアキは見逃さなかった。
「ばあちゃん、起きて!」
アキの言葉に直ぐに起きるリリ。
リリが起きると、アキは焚火を消した。
《10人程だな。一流じゃないが、何人か殺してるな。》
<…あれは大したことない、素人…>
「盗賊だ!」
アキが焚火を消したことで気付かれたと判断した盗賊たち。
アキたちに矢が飛んでくる。
「アキ!後ろに控えて!!」
リリの言葉に反応し、急いでリリの影に隠れるアキ。アキたちの後ろには村人全員の命綱とも言える交易品がある。壊されることはおろか、傷を付けられることすら避けなければならない。
リリは精霊魔法を展開する。
リリたちの前に風の壁が出現し、矢は勢いを失くし落ちていく。
アキもリリの後ろで弓を準備し、矢を番える。
盗賊の矢の数が減ってきたところでリリがアキに叫ぶ。
「3で魔法を解除するよ!」
1、、、2、、、、3!!
アキが引き縛った弦を放す。
この数年で体が2周りも大きくなったアキが強化魔法を加えた上での射撃である。
革の鎧を着けていた盗賊の肩であっても容易に貫通する。1人目の肩を貫通した矢は2人目を即死に至らしめた。
ぎゃあああああああああ
月も出ていない闇夜に盗賊の叫び声が響き渡る。
盗賊の響き声が前世のアキの記憶を呼び起こした。
ハケ!!!オマエハドコノソシキダ!!!
ハハニアイタイダロ、ハヤクシャベロ!
オマエガワルイ。
コロスゾ
シンデシマエ!!
《おい!アキしっかりしろ!!》
目の前が真っ黒になったアキの耳に飛び込んできたのは詩の声だった。
まだ混乱しているアキに詩が状況を説明する。
リリは突然反応しなくなったアキに困惑するも、そのまま奮戦。矢が尽き、アキの矢の威力に加えて、リリが放った矢と短刀術によって数人が殺されたことで降伏したとのこと。
アキが目にした最初の光景はリリが盗賊を入念に縛り上げている姿だった。
リリも始めは全ての盗賊を殺すつもりであったが、領都までの距離、アキの過剰反応を見て最小限に抑えたのだ。
予めリリから盗賊の扱いについて聞いていたアキもそれを察する。
「アキ、これを着て」
そういってアキが渡されたのは灰色のローブ。フードまで被ればある程度まで顔がわかることもない。
5人の盗賊を先頭に歩かせ、リリが逃げないようにけん制しつつ、一行は領都にたどり着く。結局、道中は誰も口を開くことは無かった。リリはこちらの情報を与えぬため、アキは自分の未熟さを恥、盗賊もこれから自分らに降りかかる不幸を想像していた。
城門前まで着くと、リリはアキを待機させ、衛兵に賊を引き渡していた。
10mほどの石壁がアキの目の前にそびえ立つ。本来は白いであろう石が砂や、泥で覆われ黒い城壁と化していた。
「アキ、お待たせ。行こう。」
アキらは城門から方向を変え、城壁近くにある野ざらしの市場を目指す。そこは人族から亜人と蔑まれるエルフ、ドワーフ、そして獣人族が店を出している場所だ。
「絶対フードを取ってはだめよ。」
リリの言葉に小さく頷くアキ。今回も本来であればアキの同行は避けたかったが、村の事情がそれを許さなかった。人族の中に亜人が混入することは禁忌なのは自明のことであるが、その逆もまた褒められることでないからだ。
リリはジンから預かった紹介状を持って特産品の交換所へ辿り着く。
「へぇ。お宅、ジンさんの代理かい?悪い時期に来たね。」
紹介状を渡されたドワーフ族の女性はリリに向かってそう告げた。
「今主だった必需品は値上がり続きでね。正直、沢山は交換できないよ。」
申し訳なさそうにそう告げるドワーフの女性。これはリリもジンとの話合いで予期していたことだが、それでもやはり悔しいものがある。
「そうですか…。お願いします。」
ラウ村のように遠くに点在している村の者は商品を売り切るまで、領都に滞在できない。このように馴染みの商人を見つけ、代わりに売買をお願いするのだ。
アキたちが市場に滞在したのはほんの1時間にも満たなかったであろう。しかし、アキの目に映るのはまるでスラム街のようにみすぼらしい格好の集団。現実というものを叩きつけられた。
アキたちは帰途に着く。早めに今回手に入れた品を村に届けなければならない。
アキは再度、城壁の近くに差し掛かる。
首に鉄の首輪をされ、手錠、足枷を着けられた獣人族の人々が城門前に列を成している。皆、この世を諦めたような目をしておりアキはとても直視していられなかった。
アキたちの背後にある領都が小さくなり始めると、沈黙していた空間を遮ったのはリリだった。
「アキも、もう10歳だから話しておこうね。」
おもむろにそう始めると、アキはリリの顔を見る。苦虫を噛み潰したような顔を見て、アキは直ぐに前を向く。
「獣人族がさっき繋がれていただろう。それはね…魔法が使えないからなんだ。」
リリから聞くこの国のあらましは、アキにとって現実とは思えないものだった。
人族が大部分を占めるこの国は当初、種族間の仲が良いわけではなかったが、身分格差などは無かったらしい。しかし、魔物の被害に膨れ上がる市民の不満感情と労働力不足に、王侯貴族が目をつけたのが獣人族だった。
首輪や手かせでは、魔法を封じることはできない。人族はもちろん、エルフやドワーフを奴隷化し、枷をつけたところで、主人に反抗することは難しくない。魔法があるからだ。そこで、獣人族である。
魔法を使えない彼らに重厚な枷をはめることさえできれば、あとは楽な労働力が手に入るのだから。
もちろん、魔法が使える者用の枷もある。魔力に反応して熱を発生させる金属が発見されてからは、主な枷の材料はその{魔熱鉄}が使われているとのこと。だが、この金属は産出量が多くなく、本当の罪人にしか使うことがないという。
ラウ村も例外ではない。あわよくば大森林を開拓できればいいという思惑で派遣されたジンたち。失敗しても貴族の懐は痛まないし、成功すれば御の字。税も入ってくるし、勝手に繁殖し、戦争となれば家族を人質に前線での盾になってくれる。そういう思惑が、辺境の獣人族の村にはあるのだという。
「アキ、あなたに言うかは迷ったけど、もういいかなって思ったの。」
リリは一呼吸つき、言葉を続ける。
「あなた日本人でしょ!?」
0
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
喪女だった私が異世界転生した途端に地味枠を脱却して逆転恋愛
タマ マコト
ファンタジー
喪女として誰にも選ばれない人生を終えた佐倉真凛は、異世界の伯爵家三女リーナとして転生する。
しかしそこでも彼女は、美しい姉妹に埋もれた「地味枠」の令嬢だった。
前世の経験から派手さを捨て、魔法地雷や罠といったトラップ魔法を選んだリーナは、目立たず確実に力を磨いていく。
魔法学園で騎士カイにその才能を見抜かれたことで、彼女の止まっていた人生は静かに動き出す。
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる