最弱の俺が神の血を継いで世界を救う旅に出る(仮)

RYOアズ

文字の大きさ
216 / 242

181話「闇影の門」

しおりを挟む
ゼイクは星舟アストレイアの甲板に立ち、闇影大陸の荒々しい大地を見下ろした。黒い岩と枯れた荒野が広がり、遠くにそびえる闇影砦の歪んだ輪郭が霧に霞む。銀と青の船体が低く唸り、雲海を抜けて南部へと降下する。

星舟の図書室でシエルが発見した情報――SS級クエスト「闇影砦の門番」が一行をここへ導いた。忘れられた神殿での勝利から休息を経て、絆晶が神紋に微かな力を与えているのを感じた。  「やっと着いたぜ、ゼイク! ここで盾が吠える番だな!」  ガルドが盾を手に、赤茶色の短髪を風に揺らす。革鎧が軋み、テラ・ゴーレムがその背後で低く唸る。

ゼイクが剣を握り、「ガルド、敵がでかい分、お前の壁が頼りだぞ」と笑う。ガルドがニヤリと返す。「おうよ! 俺の盾で全部ぶちかましてやるぜ!」  「あんた達、気を抜かないでよね!」  リノアが鍛冶場で強化した杖を手に、赤い軽鎧を鳴らして前に出る。「闇影砦なんて、私の炎で丸焦げにしてやるんだから! あんた達、私についといで!」シエルが弓を構え、金髪をなびかせる。「リノア姉さん、俺の風が闇を切り裂くぜ。見ててくれよ」リノアが目を吊り上げる。「あんた、私より目立とうとしてるでしょ! 許さないよ!」  エルヴィが緑のローブを握り、不安そうに呟く。「闇影砦って、ザルゴスの封印がある場所だよね……図書室で読んだよ。門番が使徒なら、すごい強いよね……」彼女の純粋な瞳が仲間を見回す。ミリエが優しく頷き、「エルヴィちゃんの言う通りだね。影刃団も動いてるみたいだし、気をつけないと。私たちの絆が試されるよ」水色のローブが風に揺れ、彼女の声が一行を落ち着かせる。

  ゼイクが一歩進み、「全員、準備しろ! SS級クエストだ。闇影砦の門を突破するぞ!」と叫ぶ。星舟が砦の入口近くに降り、一行は黒い岩の地面に足を踏み入れる。霧が濃く、遠くで雷雨が鳴り響く。砦の門は巨大な黒鉄ででき、星輝文明の歪んだ紋様が刻まれていた。ガルドが盾を叩き、「来いってんだよ!」と吼えると、地面が揺れ、門から影が現れた。  「ダークゲート・センチネル」だ。ザルゴスの使徒級の門番で、全身が黒い鱗と闇のエーテルで覆われ、両手に巨大な鎌を持つ。目は赤く光り、背中に歪んだ翼が揺れる。シエルが「迅風の舞!」と風刃を放つが、鱗に弾かれ、闇が跳ね返す。「何!? 俺の風が効かねぇぜ!」  「テラ・イグニス!」  リノアが炎を放ち、イグニス・ドラゴンが熔岩を吐く。「あんた達、私の炎で焼き尽くすから動き止めなさいよ!」だが、闇のエーテルが炎を吸い込み、黒い炎で反撃。ガルドが「アース・ウォール!」と土壁を展開し、防ぐ。「くそっ、ゼイク! こいつの闇が重てぇぜ!」ゼイクが「サンダー・ストライク!」と雷撃を放つが、鎌が雷を切り裂き、逆に闇の波動で一行を襲う。  「みんな、下がって!」  ミリエが「ヒーリング・タイド!」と水流を広げ、仲間を癒す。アクア・リヴァイアサンが水を纏い、波動を和らげる。「この敵、ザルゴスの力が宿ってるよ。力だけじゃ倒せないね」エルヴィが「フォレスト・ブレス!」と緑の光で鼓舞し、「鱗が硬いよ……でも、闇のエーテルが弱点かも……」と目を凝らす。

  センチネルが鎌を振り、地面を切り裂く。翼から闇の羽根が飛び散り、一行を包む。シエルが「風隠れの極意!」で背後に回り、「エーテルが背中に集中してるぜ!」と叫ぶ。だが、鎌が素早く反応し、シエルが跳んで避ける。「ちくしょう、迅さじゃ届かねぇ!」ゼイクが剣を構え、「なら、俺たちが援護する! ガルド、リノア、行くぞ!」  「あんた達、私に任せなさいよ!」  リノアが「フレイム・インフェルノ!」と炎の嵐を放ち、センチネルの動きを一瞬止める。ガルドが盾で突進し、「テラ・ゴーレムでぶちかますぜ、ゼイク!」と鎌を押し返す。「今だ、シエル!」シエルが跳び、「迅風の舞!」で背中のエーテルを切り裂く。黒い霧が噴き出し、センチネルが悲鳴を上げる。だが、翼が動き、闇の羽根がさらに激しく飛び散った。

  「まだ倒れないよ!」  エルヴィが「ルート・バインド!」と蔓でセンチネルを縛る。シルヴァ・トレントが根を伸ばし、動きを抑える。「みんなで一緒ならやれるよ!」ミリエが「タイダル・ウェーブ!」で闇の羽根を洗い流し、「ゼイク、エルヴィちゃんの蔓が効いてるよ!」と叫ぶ。だが、センチネルが鎌を振り回し、蔓を切り裂く。  「絆晶を使え!」  ゼイクが絆晶を掲げ、神紋が共鳴する。晶が7色の光を放ち、一行の召喚獣が力を増す。ルミナス・フェニックスが光を、テラ・ゴーレムが土を、イグニス・ドラゴンが炎を放ち、闇が揺らぐ。「まだだ!」ゼイクが叫ぶと、門の奥から低いうなり声が響き、次の試練が待っていることを告げた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!

菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは 「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。  同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう  最初の武器は木の棒!?  そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。  何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら 困難に立ち向かっていく。  チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!  異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。  話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい! ****** 完結まで必ず続けます ***** ****** 毎日更新もします *****  他サイトへ重複投稿しています!

商人でいこう!

八神
ファンタジー
「ようこそ。異世界『バルガルド』へ」

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

『召喚ニートの異世界草原記』

KAORUwithAI
ファンタジー
ゲーム三昧の毎日を送る元ニート、佐々木二郎。  ある夜、三度目のゲームオーバーで眠りに落ちた彼が目を覚ますと、そこは見たこともない広大な草原だった。  剣と魔法が当たり前に存在する世界。だが二郎には、そのどちらの才能もない。  ――代わりに与えられていたのは、**「自分が見た・聞いた・触れたことのあるものなら“召喚”できる」**という不思議な能力だった。  面倒なことはしたくない、楽をして生きたい。  そんな彼が、偶然出会ったのは――痩せた辺境・アセトン村でひとり生きる少女、レン。  「逃げて!」と叫ぶ彼女を前に、逃げようとした二郎の足は動かなかった。  昔の記憶が疼く。いじめられていたあの日、助けを求める自分を誰も救ってくれなかったあの光景。  ……だから、今度は俺が――。  現代の知恵と召喚の力を武器に、ただの元ニートが異世界を駆け抜ける。  少女との出会いが、二郎を“召喚者”へと変えていく。  引きこもりの俺が、異世界で誰かを救う物語が始まる。 ※こんな物も召喚して欲しいなって 言うのがあればリクエストして下さい。 出せるか分かりませんがやってみます。

処理中です...