僕らの運命論 位置情報ゲームに現れた、本物のモンスターを倒せ!

島津りな

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1 ゲームをしていただけなのに

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 スマホの画面に指を走らせると、大きな力がはじけた。
「いけぇっ!」
 家やコンビニが並んでいて、いつもみんなが歩いている、当たり前の街に「それ」は現れる。
 僕は今からここで、モンスターを操って戦う。
 まるでゲームみたいな、幻みたいな。
 そういう「運命」をあの日、引き受けることになったんだ。







 五限の授業が終わると同時に、友達のアツシから声をかけられた。
「なあなあ、ハル。今日ヒマ? 『モンディバ』やらね?」
「やるやる! 家にかばん置いたらすぐ行くから!」
 僕の名前は五十嵐晴翔。
 通称ハル。
 十二歳の誕生日に生まれて初めて、スマホを買ってもらった。
 今は最新のスマホゲー「モンスターディバイド」に夢中。
 今日は絶対、まだ出会ったことのないボス敵を攻略したい!
 まずは家に帰って、学校には持ち込み禁止のスマホを持ってこないと。
 何故かはわからないけど、今日はすごいことがおこるような予感がする。
 通学用のデイバッグを揺らして、僕は家までの道を全速力で走った。
 

 公園にはすでにゲームのプレーヤーが集まっていた。
 今日、このあたりに大きなモンスターの出そうな反応がある。
『モンスター・ディバイドにログインしますか?』
 スマホの画面に指を滑らせ、YESを選ぶ。
 ウィンドゥがいくつも開き、閉じ……そして、世界が開ける。
 僕のスマホにプログラムが走った瞬間だ。
『モンスターディバイド』はメビウスリング社という会社が配信している、現実世界のデータをそっくりそのまま取り込んだゲーム。
 ただ地図のデータを使ってるってだけじゃない。
 人口密度、施設の種類、天候に気温……
 そういうものがすべてリアルタイムで反映されている。
 画面の中にもう一つの町があって、そこには現実にはいないモンスターたちが出てくる。
 僕の住んでいる街は、関東の田舎の『えりは市』。
 街はずれには大学や研究所があるから学術都市、なんて言われてるけど。
 僕たちみたいな小学生にとっては、ごく普通の街だ。
 モンディバ世界のえりは市はcity-eri.ha。
『プライオリティ』……ゲーム内での優先順位を示すパラメータは「B」。
つまり、Aほどじゃないけど、わりと重要な拠点ってことになる。
「よし、ここのザコも狩っちゃおうぜ」
「うん」
 アツシに提案されるまま、僕は自分の『コード』を起動する。
『モンディバ』のシステムは主に『掃討』『索敵』『制圧』の三つ。
 手持ちのモンスターを呼び出して戦うことを『コードを書く』と呼ぶ。
 周囲にウヨウヨしているザコを倒すことで行動に必要なエネルギーをため、それによって新たな敵を探すモードが起動可能になる。
 探し当てたボスに強い力をぶつけたら、その場所を制圧して、自分たちの陣地にするんだけど、その時にもまた別の干渉力が必要になる。
 まあ……とりあえず、実際の街を歩き回る陣取りゲームってこと。
「……ん? なんかおかしいな」
 アツシがスマホの画面をみながら、首を傾げた。
「どうしたの?」
「いや、ザコの数がおかしいんだよ。えりはにこんなに『ホイル』が出てきたこと、あったっけ?」
 言われて僕も自分のスマホを見る。
 確かにおかしい。
『ホイル』……ひとだまみたいな形のザコが異様な数で増殖している。
 ここに来るまでも、あちこち歩きまわって『狩って』来たのに。
 すでに僕らが通ってきた道のホイルが復活しているのだ。
「こんなこと珍しいね」
「ああ、でもこれはもしかするとエリハに強いプレーヤーがきてるのかも。アツいな」
 そう。モンディバの戦況はあくまでもリアルタイムで変わる。
 強いプレーヤーが近くにいるほど、ゲーム内のモンスターたちもあたりに集まってきたりするのだ。
「ハイランカーどこにいるんだろう、協力してみたいよな」
 なんて言いながらしばらく索敵を続けた。
「そろそろ……来るかな」
 この「えりは中央公園」に、あらたなボスが出そうな気配がする。
「おい! 出たぞ! 『シシガミ』だ」
 甲高い警告音が響き、アツシが声を上ずらせた。
 獅子をかたどった大きな体躯。こいつは強い。仲間にしたい!
「ハル! 『アヤツバメ』だ」
「オッケー!」
 僕がコードを書ける中で最高のモンスターは『アヤツバメ』。
 すっとスマホに指を滑らせると、それはタッチパネルの中に現れる。
 素早そうなツバメの姿をした、空からの攻撃が得意なモンスターだ。
 刃になった羽で、急降下して敵を貫く。
 しゅぱっと軽い音が響いた。
 いくつもの攻撃が、周りのプレイヤーからも放たれる。
「よっし、倒した……!」
 シシガミはきれいに四分割されて倒される。
「あっ!」
 同時に僕のアヤツバメも電子の塵になって消えていった。
 敵を倒してくれる味方モンスターには活動限界がある。
 これもプレイヤーレベルによって、味方として手元にとどめておく……『ネスト』できる時間が決まってるんだけど。
 僕はまだレベル低いから、長時間『ネスト』する事が出来ない。
『シシガミ』は味方にならなかったし、『アヤツバメ』はいなくなってしまった。
「あーあ。『運命神』シリーズとか、もっと強いモンスターが現れないかなあ」
「さすがにこのプレイヤーランクだと厳しいんじゃないかな……」
 まわりのプレーヤーにも『シシガミ』を仲間にできた人はいないみたいだ。
「それにしてもハイランカー、来なかったね」
 と言って、僕が顔を上げた、その時だった。
 夕暮れの空を、何かが横切った気がした。
 長い髪をふわりと揺らした女性の、うっすらとした影のようなもの。
「アツシ、今、空を何か横切ったの、見た?」
「いや、見てないけど」
「そっか……」
 見間違いかな、と思って僕は軽く首を振った。
「ん? おいハル見てみろよ。めずらしいエラーだな」
「エラー?」
 見ればアツシと、それに僕のスマホにも画像の乱れが出ている。
 電子空間にプツプツと穴があくような、ちょっと変な揺らぎ方だった。
 それは一瞬で収まり、そして。
《たすけて》
 ふっと耳の奥で、誰かの声を、聴いた気がした。
 こんな声は、ゲームから聞こえることはないはずだ。
 周りのみんなは、何事もなかったようにゲームを再開している。
 なんだろう……気のせい、だよね?
 
「ただいまー」
「お帰り、ハル」
 えりは高速鉄道に乗って家まで帰ると、ちょうどお母さんも仕事から戻ってきた所みたいだった。
「お花買っておいたの。お父さんにおそなえしておいて」
「うん」
 リビングの棚の上に、お父さんの写真と位牌が飾られた小さな一角がある。
「今日もアツシ君とゲームだったの? あまり遅くならないようにね」
 僕のお父さんは僕が物心つくまえに、交通事故で亡くなっている。
 そのせいか、お母さんはちょっと心配症だ。
 お父さんの写真に手を合わせていると、台所からシチューの匂いがしてくる。
 いつも通りの、木曜の夜だった。

 翌日も学校から帰って、モンディバをやりに出かけた。
 アツシは週に三回塾に行ってるから、今日は僕一人だ。
 でも公園に行けば、たくさんの仲間がいる。
 だけど今日は、不思議なことがおこった。
「またエラー? 最近多いなぁ」
 ぶつぶつと画面に乱れが発生している。
 しかし周りのみんなは、誰も騒いでいない。
「……?」
 昨日はみんなのスマホにエラーが出ていた。
だけど今は、僕のスマホ『だけ』に出ているんだろうか?
『caution』
 ……えーと、これは確か『警告』って意味だ。
《たすけて》
 公園に細く風が吹く。
 何かの声を聴いた気がした。
 昨日よりも、すこしくっきりとした声だった。
 振り返っても、やっぱりそこには誰もいない。

 結局今日も、大物モンスターは現れなくて、僕は一人、家に帰ることにした。
「おかしい……なんだろう、これ」
 誰もいない道で、ひとつの異変を感じて立ち止まる。
 異変が起こっているのは、スマホの画面の中だった。
『ホイル』の数が、加速度的に増え続けている。
 こんなことは初めてだ。
 いくら最近、高ランクプレイヤーがこの辺りで活動してるかもしれないって言っても。
 こういう風に、狩ったそばからどんどん復活するような現象は見たことがない。
 それに、僕のスマホにだけ出る「caution」という警告。
 よく分からないことばかりが起きている。
 首をひねりながら、ほとんど街灯もない通りを歩き出した。
 気にしていても仕方ない。
 何かの限定イベントかもしれないし、あるいはゲームのレギュレーションが変わったのかもしれないし。
「そうだよ、きっとその辺りの何かに決まってる」
 足を速めて、歩き出した。
 なぜだろう。
 さっきからずっと、首の後ろがザワザワしている。
 いやな予感……なんて言ったら大袈裟だけど。
 なにかがじわりと近づいてるような……妙な感覚に襲われている。
 自分の体をぐっと抑えるように力を入れた、次の瞬間だった。

がっ!

 僕が一瞬前に通り過ぎたまさにその場所の地面が、えぐれた。
「え?」
 そう声を上げるので精いっぱいだった。
 体がピシッと固まる。

がっ!

 さらに、もう一打。
 今度は僕の足元、ほんの十数センチ真横だった。
「なんだ、これ……」
 誰かによく分からない方法で攻撃をされている。
 そう理解するまでにたっぷり数秒、必要だった。
 その『誰か』が何者なのか。
 考えるより早く『それ』が目の前に五体、現れる。
「ウソだろ」
 上ずった呟きが漏れてしまう。
 切れかけた街灯の灯にうっすら光る、その塊。
 ゲームの中にしかいない『ホイル』にそっくりだった。
「どうなってんだよ……!」
 避けても避けても、向かってくる。
 足元からぞくぞくと震えが立ち上ってきた。
 ゲームのキャラが、実際の空間に存在して僕を追いかけてくる?
 そんな馬鹿な!
「……誰か!」
 きれぎれにそう叫んだ瞬間。
 ぶわりと、空気がゆがんだ。
 渦を巻くように、風が起きる。
「私を呼んだ?」
 けだるげで、だけどなんだか楽しそうな声だった。
「…!」
 今度こそ、僕は自分の目にしているものが信じられずに腰を抜かした。
 目の前に、女の人がいる。
 ひらひらとした端切れのような服を身にまとって、長い髪を揺らして……宙に浮いている。
「アーシェンラー。お前はまったく、好き勝手をして……」
 ブツリと磁場が乱れるような音がして、更にもう一人。
 こっちは男の人みたいに髪が短く褐色の肌をした、野性的な女性。
 やっぱり理解できない。
 目の前にいるのがなんなのかは分かる。
『白の運命神アーシェンラー』
『黒の運命神バーシェンガー』
 この二体は……
 モンスター・ディバイドの最強モンスターの一角だ。
 気まぐれな魔法使いアーシェンラー
 思慮深く冷静な武闘家バーシェンガー
 表裏一体の運命を操り見守る、ふたりの女神。
 だけどモンスターはあくまでもモンスターのはず。
(なんで実体化してるわけ?)
「こ、コスプレ?」
 そう口にはするけど、それがただのコスプレじゃないことはとっくに分かっていた。
 肌の質感や声の響きが、普通の人間とまったく違う。
「……うそだ、ろ」
 ゲームに実装はされているけど、姿を見たことがあるのはトップランカー数人のはず。
 その二体が、スマホを飛び出して現実の存在として、ここにいる。
 もう本当に、どうなってるんだよ!
「私は決めたわ。この子をマスターにする」
「本気か? ランクの低い子供じゃないか」
「でも私、とっても強く感じるの。この子から、運命の巡る気配を」 
 この二体は、普通に会話ができるらしい。
 僕をかやの外に置いて、何かを相談している。
《たすけて》
《たすけて》
 頭の中にまた、例の不思議な声がした。それは女神たちの声じゃない。もっと細くてか弱い声だ。
 でも、今や助けて欲しいのは僕の方なんだけど……!

 がん!
 
 また、ホイルの体当たり攻撃だ。
 僕はどうにか起き上って、駆け去ろうとした。
「あら、逃げちゃうの?」
 ブツッと一部分だけ体の存在をかけさせ、アーシェンラーがホイルの攻撃から身を守る。
 まるでよくできたCG。
だけどCGならこんな風に、身体に風や圧なんか感じないはずだ。
 やっぱり……何もかも普通じゃない!
 とにかく逃げなきゃ!
 もつれる足で走り出そうとするのに、体が言うことを聞かない。
「よう。助けに来たぜ」
 そんな声とともに、ザッと地面を踏む足音がした。
「だ、だれ?」
 今度は普通の人間だ。それは分かる。人間らしい足音や気配を、きちんと感じ取れるからだ。
「そんなにビビんなくてもいいって。すぐ片付けてやるから」
 ホイルたち、アーシェンラー、バーシェンガー。
 それらに続いて現れたのは、僕と大して年の違わない男の子だった。
 だらっと着崩された、水色のブレザー。あれは確か……えりは大学付属中学の制服。 
 ちょっと明るい色の髪をした、ごく普通の中学生に見えた。
 だけどこの事態に、まったく動じてない。
……だからたぶん、彼も普通じゃない。
「信じらんねえ。おまえすごいな。運命神を二体とも呼んだのかよ」
 僕のそばを漂う二体を見上げ、楽しそうにひゅー、と口笛を吹いた。
「こ、これってどういうことなの? 君は一体」
「後でちゃんと説明してやるよ……来い『ヴァリアンサ』」
 空気が揺らいだ。
「刻むぜ?」
 不敵に笑う彼が呼び出したのは『ヴァリアンサ』
 六本の腕すべてに鋭いかぎづめをつけたカマキリのような強キャラだ。
 素早い連打攻撃を得意としている。
「よ、呼び出した……? 自分で?」
ゲームの世界にしかいないはずのキャラを?
 現実のものとして?
 彼には自由にそれができるのか?
「そういうこと。まあ見てな」
 ヴァリアンサはかぎづめで、ホイルに切りかかる。
「俺からあんまり離れんな! しっかり自分を守れよ!」
「うわっ!」
 すごい風圧で、僕は吹き飛ばされる。
 ほとんど何も見えないほど激しく、プラズマのような光が爆発した。
 肌にバチバチと、静電気がいくつもはじけたような衝撃が走る。
 頭がくらりとして、気が遠くなった。
 
 気が付くと、僕は道端に倒れていた。
 どれだけ気を失っていたんだろう。
 一瞬かもしれないし、数時間かなのかもしれない。
 すでにそこには、ホイルも、女神のモンスターたちも、制服の中学生もいない。
 すぐ手の届く位置に、スマホが落ちている。
 本体の裏側に、少し傷が入っていた。
地面にも、焼け焦げたような跡と亀裂が残っていた。
「夢じゃ、ない……?」
その痕跡が、さっきの出来事が現実だと伝えてくる。
「嘘だろ……」
信じられないし、信じたくない。
でも、取りあえずここを離れよう。
 スマホをひろって帰らなくちゃ……と思って、手を伸ばしたとき。
「あ!」
 僕より早く、スマホを拾う人がいた。
 視線を上げると、体格のいい大人が、五人。
 全員動きやすそうな迷彩服姿だった。
 どうしてこんな町中に、戦争映画から出てきたような大人たちがいるんだ?
「か、返して」
 僕は手を伸ばすけど、届かない。
「すまないがこれは預からせてもらう。明日、誰にも言わず山の手の研究所に来てほしい」
「! 待て!」
 一糸乱れぬ動きできびすを返し、ザザッと去っていく。
 本当に軍人みたいなその動きに、恐怖を覚えた。
「返せっ……」
 それでもスマホを返してほしくて、僕は勇気を総動員して後を追う。
「……いない?」
 だけど一つ角を曲がると、そこには誰も、いなくなっていた。
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