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ep.7
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「さあ、メル。これこそが、君の目覚めに相応しい出来立てのスープだ。一口飲んでみてくれ」
アルベールはキラキラとした、期待に満ちた眼差しでメルを見守っている。
運ばれてきたのは、新鮮な地鶏の黄金スープ。一から作り直しただけあって、香りの高さが先ほどとは段違いだ。
「わぁ……。本当に、さっきよりもずっと良い匂いがします。……いただきます」
メルがおっとりとスプーンを口に運ぶ。
温かい液体が喉を通った瞬間、冷たい雨の記憶が完全に消え去るような、深い安らぎが全身に広がった。
「……おいしい。……アルベール様、本当にありがとうございます。なんだか、力が湧いてきました」
「はは! そうだろう! 君がそう言ってくれるだけで嬉しいよ」
アルベールは、自分もようやく満足げにコーヒーを口にした。その優雅な所作は洗練されているが、向ける視線はどこまでも熱く、重い。
「……メル。カイルとの会話で、君の技術がいかに特別か、改めて確信したよ。あんな奴のために、君は今までどれほどの剣を打ってきたんだ?」
「……。……私はただ、使う人が怪我をしないように、一生懸命不純物を取っていただけなんです。でも、カイル様には『地味だ』って、いつも怒られてしまって……」
メルは少しだけ寂しそうに笑ったが、すぐにその瞳に職人としての強い光を宿した。
「でも、アルベール様は、私の剣を『温かい』と言ってくださいました。……だから私、決めました。アルベール様のために、今までで一番、世界で一振りの『最高の剣』を打ちたいです」
その言葉を聞いた瞬間、アルベールのカップがカタカタと音を立てた。
彼はそのまま椅子から滑り落ちるように床に跪くと、メルの手をそっと取り、祈るように額を押し当てた。
「……君が、僕のために……? 他の誰でもない、この僕のために、魂を削ってくれると言うのか……?」
「魂なんて、そんな大げさな……。丁寧に打つだけですよ」
「いや、僕にとっては救いだ。メル、君が打つ剣なら、僕は世界中のどんな軍勢が相手でも、無傷で帰ってくると誓おう。……君の技術を、僕という存在をかけて証明してみせる」
アルベールは感動に震えながら、メルの指先に深く、誓いの口づけを落とした。
朝日を浴びて、跪く最強騎士と、微笑む少女。その光景は、どんな舞台のフィナーレよりも美しく、そしてどこか狂気的なほどの一途さに満ちていた。
「よし……! では、すぐに工房へ行こう。……メル、君が必要なものは何でも言ってくれ。伝説の魔鉱石でも、ドラゴンの鱗でも、この僕が今すぐ空を飛んで取ってきてやる!」
「あ、まずは普通の鉄からで大丈夫です……」
過保護すぎる最強騎士と、彼に最高の武器を贈ろうとする天才鍛冶師。
二人の本当の共同作業が、ここから幕を開ける。
アルベールはキラキラとした、期待に満ちた眼差しでメルを見守っている。
運ばれてきたのは、新鮮な地鶏の黄金スープ。一から作り直しただけあって、香りの高さが先ほどとは段違いだ。
「わぁ……。本当に、さっきよりもずっと良い匂いがします。……いただきます」
メルがおっとりとスプーンを口に運ぶ。
温かい液体が喉を通った瞬間、冷たい雨の記憶が完全に消え去るような、深い安らぎが全身に広がった。
「……おいしい。……アルベール様、本当にありがとうございます。なんだか、力が湧いてきました」
「はは! そうだろう! 君がそう言ってくれるだけで嬉しいよ」
アルベールは、自分もようやく満足げにコーヒーを口にした。その優雅な所作は洗練されているが、向ける視線はどこまでも熱く、重い。
「……メル。カイルとの会話で、君の技術がいかに特別か、改めて確信したよ。あんな奴のために、君は今までどれほどの剣を打ってきたんだ?」
「……。……私はただ、使う人が怪我をしないように、一生懸命不純物を取っていただけなんです。でも、カイル様には『地味だ』って、いつも怒られてしまって……」
メルは少しだけ寂しそうに笑ったが、すぐにその瞳に職人としての強い光を宿した。
「でも、アルベール様は、私の剣を『温かい』と言ってくださいました。……だから私、決めました。アルベール様のために、今までで一番、世界で一振りの『最高の剣』を打ちたいです」
その言葉を聞いた瞬間、アルベールのカップがカタカタと音を立てた。
彼はそのまま椅子から滑り落ちるように床に跪くと、メルの手をそっと取り、祈るように額を押し当てた。
「……君が、僕のために……? 他の誰でもない、この僕のために、魂を削ってくれると言うのか……?」
「魂なんて、そんな大げさな……。丁寧に打つだけですよ」
「いや、僕にとっては救いだ。メル、君が打つ剣なら、僕は世界中のどんな軍勢が相手でも、無傷で帰ってくると誓おう。……君の技術を、僕という存在をかけて証明してみせる」
アルベールは感動に震えながら、メルの指先に深く、誓いの口づけを落とした。
朝日を浴びて、跪く最強騎士と、微笑む少女。その光景は、どんな舞台のフィナーレよりも美しく、そしてどこか狂気的なほどの一途さに満ちていた。
「よし……! では、すぐに工房へ行こう。……メル、君が必要なものは何でも言ってくれ。伝説の魔鉱石でも、ドラゴンの鱗でも、この僕が今すぐ空を飛んで取ってきてやる!」
「あ、まずは普通の鉄からで大丈夫です……」
過保護すぎる最強騎士と、彼に最高の武器を贈ろうとする天才鍛冶師。
二人の本当の共同作業が、ここから幕を開ける。
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