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重陽
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白銀の長い髪が、白くゆったりした衣の上を流れている。艶やかな白銀は、陽の光を反射して煌めく小川のようで、陽菜は七夕の夜に見た天の川を思い出していた。
白い肌に映える翡翠色の瞳が、宝石のように美しい。
同じ神という立場なのに、天帝とツクヨミでは、雰囲気がまるで違う。
ツクヨミは夜の神らしく、静かで落ち着いた雰囲気を漂わせていた。
ツクヨミは、セツと並んで座る陽菜をジーッと観察している。
どれだけ、沈黙の時間が流れただろう。
自分から言葉を発していいものか、陽菜は判断に困った。キョロキョロと視線は定まらず、ソワソワと落ち着きが無い。誰がどう見ても、今の陽菜は挙動不審だ。握る手の平に汗がにじむ。板の間に正座をする足が、少し痺れ始めていた。
ツクヨミが瞬きをし、小首を傾げる。
「……誰だった、かな? 申し訳ない。思い出せぬ」
遠慮気味に、本当に申し訳なさそうな表情を浮かべているツクヨミの言葉に、陽菜はショックを受けた。
もう少しで一年になるけれど、そう簡単に忘れられるものだろうか。
ツクヨミにとって、人間の女の子がコッチの世界に来てしまっていたことは、忘れてもいいくらい、どうでもいい事柄だったらしい。
陽菜にとっては、忘れられない出来事だったのに。忘れられず、今までずっと引きずっている。
(覚えて、ないんだ……)
いろいろと、話したいことがあったのに。
膨らんでいたワクワク感やときめきが、プシューと空気が抜けた風船のようにしぼんでいく。
ツクヨミが陽菜と同じ気持ちじゃなかったことが、悲しくて切ない。久しぶりだな、よく来たなと、歓迎してもらえるのではないかと夢を見てしまっていた。勝手に期待して、妄想をして、一人だけ浮かれてバカみたいだ。
陽菜は「いやぁ」とだけ言葉を発したけれど、愛想笑いを貼りつけたまま俯いてしまった。
(ダメ、泣きそう……)
慌てて、セツがフォローに入る。
「ツクヨミ様、忘れちゃったの? ほら、去年さ。中秋の名月の日に、アッチの世界から迷い込んできた人間の女の子だよぅ」
セツからの説明を受け、ツクヨミは再び記憶を掘り起こしにかかった。こめかみと額に指を当てて、目蓋を閉じると、眉間にシワを寄せて懸命に思い出そうとしてくれている。
そうまでしないと思い出せないのか……と、陽菜の気持ちは、さらにどんどん落ち込んでいく。浮き足立っていた足は、無情にも地面にめり込んでしまった気分だ。
あぁ、とツクヨミが声を漏らす。記憶の中には、陽菜との出会いが、ちゃんとしまわれていたようだ。
そんなこともあったな……と呟き、改めて、申し訳なさそうな笑みを浮かべる。
「すまないね、忘れてしまって。名は、なんと言ったかな? もう一度、教えてもらえるかい?」
ひとまず思い出してもらえたことに安堵し、ひどく落ち込みはしたものの、陽菜は気を取り直した。
ツクヨミが聞き取れるように、発音に気をつけて名を告げる。
「陽菜です」
「そうか、陽菜か。確かに、耳に覚えはある響きだ」
それで? と、ツクヨミは陽菜に問う。
「今日は、どうした?」
「陽菜ちゃん、またコッチの世界に迷い込んじゃったんだよぅ」
陽菜ではなく、セツが答えると、ツクヨミは「ふむ……」と顎に人差し指の先を添えた。
「重陽の節句であることが、関係しているのかもしれないなぁ」
耳慣れない言葉に、陽菜は疑問を口にする。
「重陽の節句? 菊の節句じゃないの?」
「菊を眺めたり、菊酒を飲んだり。菊に関することをするから菊の節句とも言うが、陽数の最大値である九が重なる日であるから、重陽の節句と言うのだ」
「陽数……って? 数が、陽? 陽って、なに?」
陽菜の疑問にツクヨミが答えてくれたけれど、馴染みの無い言葉と考え方で難しく、すぐに理解ができない。クエッションマークが、陽菜の頭の中を占拠している。思考回路を遮断するように、シャッターをガラガラと閉じて、考えることを放棄してしまった感覚だ。考えたいのに、思考を司る部分がなにも受けつけない。
どう説明したものかと、ツクヨミは腕を組んで考えを巡らせた。
「そうだなぁ……この世は、陰と陽で分けられるという思想のことを知っているか?」
陽菜はポケェとした表情のまま、フルフルと頭を横に振る。陰と陽なんて言葉は、今この場で初めて聞いた。
「陰と陽というのは、陰陽思想からなる考え方だ。太極図は分かるか? 円の中に、白と黒の勾玉の形が互い違いに記してある図だ」
「う~ん……韓国の国旗が、そんな感じのデザインだったと思うんだけど……」
韓国という国名でツクヨミに伝わるか分からなかったけれど、「うん」と頷いているから、ちゃんと伝わっているみたいだ。
「太極図は、宇宙の真理を表す図でな。白が陽、黒が陰。勾玉の形をしている白の中には、塗りつぶされた黒丸。同じく勾玉の形をしている黒の中には、塗りつぶされた白丸が描かれている。それは陽の中に陰が含まれ、陰の中にも陽が含まれていることを表しているんだ。陰と陽が混ざり合い、影響し合って万物が存在する。その万物の個を表しているのが、白と黒を囲んでいる円だ。森羅万象、宇宙のありとあらゆる物事は、様々な観点から陰と陽に分けられる」
たとえば……と、ツクヨミは組んでいた腕を解き、左右に手を広げた。
「一番理解しやすいのは火と水。火が陽で、水が陰。右手と左手。右は水と繋がり陰であり、左は火と繋がり陽となる。それから、春・夏・東・南は陽となり、秋・冬・西・北は陰となる」
ほ~ぅ、と感嘆し、陽菜はセツに顔を寄せて小声で話しかける。
「感覚的に、分けられ方がなんとなく分かってきたかも」
「ホント? それは、よかったよぅ。セツは、まだちょっとサッパリだ。ついてけるように頑張るね」
陽菜と同じく、小声で話すセツの表情は清々しいまでの笑顔。その笑顔には、理解することをやめました、と書いてあるようだ。
陽菜にとっても難しい内容だけれど、なんとなく分かったような気になれるのは、ツクヨミが使ってくれる例えが知っている単語ばかりだからだろうか。
「太陽は陽であり、太陰である月は陰。月経といった月に影響を受ける女性は陰となり、男性は陽となる。そして、奇数と偶数。奇数は陽で偶数が陰。一から九までの数字の中で、一番大きな数である九は陽。だから九月九日は、一番大きな陽数が重なる重陽の日となり、陽の力が最も強くなる日だと考えられている。さらに、生は陽。死は陰。生である陽が最も強い日に、無病息災と長寿を願う。これが、重陽の節句だ」
ツクヨミが語り終えると、セツがそ~と頭を寄せてきた。
「陽菜ちゃん、理解できた?」
「うーん……なんとなく~」
陽菜とセツは、お互い似たような理解度なのかもしれない。
「でも、重陽の節句であることと、私がコッチの世界に来てしまったことと、なんの関係があるんだろう?」
なにも関係が無いように思える。
「陽菜は、なにをしているときに、コッチに来た?」
ツクヨミからの問いに、お風呂です、と陽菜は簡潔に答えた。
「私、菊湯に入ってたの」
「菊湯に……。それだけか?」
「あとは……湯船に潜ってました」
湯船の中で、自己嫌悪に陥っていたとまでは伝えたくない。
ツクヨミは「う~ん……」と考え込む。
「陽菜の住む世界を陽、コッチの世界を陰とした場合……なんらかの拍子で、その風呂が媒介となってコッチに通じてしまったのか」
たとえばだが、とツクヨミは話し始める。
「水は陰。湯になれば、陰中の陽となるだろう。それから、コッチに影響を及ぼし、引っ張る物は……」
「あぁッ!」
ツクヨミの話の途中で、突然セツが大きな声を上げた。隣から発せられた大声に、陽菜はビクッと肩を揺らす。
「な、なにッ? どうしたの?」
セツの大声に驚き、陽菜の心臓は飛び跳ねた。まだドキドキが続いている。すぐに収まりそうにない。
セツは目を真ん丸にし、口を半開きにしたまま、陽菜の頭を指差した。
「あの……えっとね、陽菜ちゃん。セツと一緒な、お耳が生えてるんだよぅ」
「えっ、耳?」
まさか、と思いながら、陽菜は慌てて頭に手を置く。頭の形どおりに手の平を滑らせていけば、髪の毛とは違うフワフワとした柔らかさが指先に触れた。
「あ! 嘘、またぁ……?」
サーッと血の気が引いていく。
(なんで? どうして……?)
今は、陰と陽の話を理解することで精一杯だったのに。天帝と会話をしていたときみたいに、ツクヨミに思いを馳せてはいなかった。
目の前に、ずっと会いたかったツクヨミ本人が居るからだろうか。
陽菜の頭には、またウサギの耳がピョコンと生えていた。
白い肌に映える翡翠色の瞳が、宝石のように美しい。
同じ神という立場なのに、天帝とツクヨミでは、雰囲気がまるで違う。
ツクヨミは夜の神らしく、静かで落ち着いた雰囲気を漂わせていた。
ツクヨミは、セツと並んで座る陽菜をジーッと観察している。
どれだけ、沈黙の時間が流れただろう。
自分から言葉を発していいものか、陽菜は判断に困った。キョロキョロと視線は定まらず、ソワソワと落ち着きが無い。誰がどう見ても、今の陽菜は挙動不審だ。握る手の平に汗がにじむ。板の間に正座をする足が、少し痺れ始めていた。
ツクヨミが瞬きをし、小首を傾げる。
「……誰だった、かな? 申し訳ない。思い出せぬ」
遠慮気味に、本当に申し訳なさそうな表情を浮かべているツクヨミの言葉に、陽菜はショックを受けた。
もう少しで一年になるけれど、そう簡単に忘れられるものだろうか。
ツクヨミにとって、人間の女の子がコッチの世界に来てしまっていたことは、忘れてもいいくらい、どうでもいい事柄だったらしい。
陽菜にとっては、忘れられない出来事だったのに。忘れられず、今までずっと引きずっている。
(覚えて、ないんだ……)
いろいろと、話したいことがあったのに。
膨らんでいたワクワク感やときめきが、プシューと空気が抜けた風船のようにしぼんでいく。
ツクヨミが陽菜と同じ気持ちじゃなかったことが、悲しくて切ない。久しぶりだな、よく来たなと、歓迎してもらえるのではないかと夢を見てしまっていた。勝手に期待して、妄想をして、一人だけ浮かれてバカみたいだ。
陽菜は「いやぁ」とだけ言葉を発したけれど、愛想笑いを貼りつけたまま俯いてしまった。
(ダメ、泣きそう……)
慌てて、セツがフォローに入る。
「ツクヨミ様、忘れちゃったの? ほら、去年さ。中秋の名月の日に、アッチの世界から迷い込んできた人間の女の子だよぅ」
セツからの説明を受け、ツクヨミは再び記憶を掘り起こしにかかった。こめかみと額に指を当てて、目蓋を閉じると、眉間にシワを寄せて懸命に思い出そうとしてくれている。
そうまでしないと思い出せないのか……と、陽菜の気持ちは、さらにどんどん落ち込んでいく。浮き足立っていた足は、無情にも地面にめり込んでしまった気分だ。
あぁ、とツクヨミが声を漏らす。記憶の中には、陽菜との出会いが、ちゃんとしまわれていたようだ。
そんなこともあったな……と呟き、改めて、申し訳なさそうな笑みを浮かべる。
「すまないね、忘れてしまって。名は、なんと言ったかな? もう一度、教えてもらえるかい?」
ひとまず思い出してもらえたことに安堵し、ひどく落ち込みはしたものの、陽菜は気を取り直した。
ツクヨミが聞き取れるように、発音に気をつけて名を告げる。
「陽菜です」
「そうか、陽菜か。確かに、耳に覚えはある響きだ」
それで? と、ツクヨミは陽菜に問う。
「今日は、どうした?」
「陽菜ちゃん、またコッチの世界に迷い込んじゃったんだよぅ」
陽菜ではなく、セツが答えると、ツクヨミは「ふむ……」と顎に人差し指の先を添えた。
「重陽の節句であることが、関係しているのかもしれないなぁ」
耳慣れない言葉に、陽菜は疑問を口にする。
「重陽の節句? 菊の節句じゃないの?」
「菊を眺めたり、菊酒を飲んだり。菊に関することをするから菊の節句とも言うが、陽数の最大値である九が重なる日であるから、重陽の節句と言うのだ」
「陽数……って? 数が、陽? 陽って、なに?」
陽菜の疑問にツクヨミが答えてくれたけれど、馴染みの無い言葉と考え方で難しく、すぐに理解ができない。クエッションマークが、陽菜の頭の中を占拠している。思考回路を遮断するように、シャッターをガラガラと閉じて、考えることを放棄してしまった感覚だ。考えたいのに、思考を司る部分がなにも受けつけない。
どう説明したものかと、ツクヨミは腕を組んで考えを巡らせた。
「そうだなぁ……この世は、陰と陽で分けられるという思想のことを知っているか?」
陽菜はポケェとした表情のまま、フルフルと頭を横に振る。陰と陽なんて言葉は、今この場で初めて聞いた。
「陰と陽というのは、陰陽思想からなる考え方だ。太極図は分かるか? 円の中に、白と黒の勾玉の形が互い違いに記してある図だ」
「う~ん……韓国の国旗が、そんな感じのデザインだったと思うんだけど……」
韓国という国名でツクヨミに伝わるか分からなかったけれど、「うん」と頷いているから、ちゃんと伝わっているみたいだ。
「太極図は、宇宙の真理を表す図でな。白が陽、黒が陰。勾玉の形をしている白の中には、塗りつぶされた黒丸。同じく勾玉の形をしている黒の中には、塗りつぶされた白丸が描かれている。それは陽の中に陰が含まれ、陰の中にも陽が含まれていることを表しているんだ。陰と陽が混ざり合い、影響し合って万物が存在する。その万物の個を表しているのが、白と黒を囲んでいる円だ。森羅万象、宇宙のありとあらゆる物事は、様々な観点から陰と陽に分けられる」
たとえば……と、ツクヨミは組んでいた腕を解き、左右に手を広げた。
「一番理解しやすいのは火と水。火が陽で、水が陰。右手と左手。右は水と繋がり陰であり、左は火と繋がり陽となる。それから、春・夏・東・南は陽となり、秋・冬・西・北は陰となる」
ほ~ぅ、と感嘆し、陽菜はセツに顔を寄せて小声で話しかける。
「感覚的に、分けられ方がなんとなく分かってきたかも」
「ホント? それは、よかったよぅ。セツは、まだちょっとサッパリだ。ついてけるように頑張るね」
陽菜と同じく、小声で話すセツの表情は清々しいまでの笑顔。その笑顔には、理解することをやめました、と書いてあるようだ。
陽菜にとっても難しい内容だけれど、なんとなく分かったような気になれるのは、ツクヨミが使ってくれる例えが知っている単語ばかりだからだろうか。
「太陽は陽であり、太陰である月は陰。月経といった月に影響を受ける女性は陰となり、男性は陽となる。そして、奇数と偶数。奇数は陽で偶数が陰。一から九までの数字の中で、一番大きな数である九は陽。だから九月九日は、一番大きな陽数が重なる重陽の日となり、陽の力が最も強くなる日だと考えられている。さらに、生は陽。死は陰。生である陽が最も強い日に、無病息災と長寿を願う。これが、重陽の節句だ」
ツクヨミが語り終えると、セツがそ~と頭を寄せてきた。
「陽菜ちゃん、理解できた?」
「うーん……なんとなく~」
陽菜とセツは、お互い似たような理解度なのかもしれない。
「でも、重陽の節句であることと、私がコッチの世界に来てしまったことと、なんの関係があるんだろう?」
なにも関係が無いように思える。
「陽菜は、なにをしているときに、コッチに来た?」
ツクヨミからの問いに、お風呂です、と陽菜は簡潔に答えた。
「私、菊湯に入ってたの」
「菊湯に……。それだけか?」
「あとは……湯船に潜ってました」
湯船の中で、自己嫌悪に陥っていたとまでは伝えたくない。
ツクヨミは「う~ん……」と考え込む。
「陽菜の住む世界を陽、コッチの世界を陰とした場合……なんらかの拍子で、その風呂が媒介となってコッチに通じてしまったのか」
たとえばだが、とツクヨミは話し始める。
「水は陰。湯になれば、陰中の陽となるだろう。それから、コッチに影響を及ぼし、引っ張る物は……」
「あぁッ!」
ツクヨミの話の途中で、突然セツが大きな声を上げた。隣から発せられた大声に、陽菜はビクッと肩を揺らす。
「な、なにッ? どうしたの?」
セツの大声に驚き、陽菜の心臓は飛び跳ねた。まだドキドキが続いている。すぐに収まりそうにない。
セツは目を真ん丸にし、口を半開きにしたまま、陽菜の頭を指差した。
「あの……えっとね、陽菜ちゃん。セツと一緒な、お耳が生えてるんだよぅ」
「えっ、耳?」
まさか、と思いながら、陽菜は慌てて頭に手を置く。頭の形どおりに手の平を滑らせていけば、髪の毛とは違うフワフワとした柔らかさが指先に触れた。
「あ! 嘘、またぁ……?」
サーッと血の気が引いていく。
(なんで? どうして……?)
今は、陰と陽の話を理解することで精一杯だったのに。天帝と会話をしていたときみたいに、ツクヨミに思いを馳せてはいなかった。
目の前に、ずっと会いたかったツクヨミ本人が居るからだろうか。
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