子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒

かざみはら まなか

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第5章 丸付けは、全部終わってからだよ?後手に回ったからって、それが何?

112.転生貴族令嬢レベッカ・ショア。一歩、踏み出してはみたものの。

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侍女が居なくなって3日目。

朝の決意は、まだ実行に移せていない。

人の輪を見ると、行かなきゃ、行かなきゃ、と思うのに、足がすくんじゃう。

それに。
自業自得なんだけど。
私から、誰かに話しかけたことなんて、今までなかったから。
私が誰かに話しかけるなんて、誰も想定していない。

私は、朝から、話しかけにいくタイミングをうかがっている。

朝から、1人も捕まえられていない。

話しかけても、大丈夫かな?と思えるタイミングでは。
私が声をあげる前に、私の前から人がいなくなっている。

私の覚悟が甘いから、最良のタイミングを逃してばかり。

どうしよう。

もうすぐ、今日の最後の授業が終わってしまう。

あ、終わった。

席を立って、動き出す人達。

『今。
今よ。
今なら、行ける。
行って。』
前世の意識が、タイミングを教えてくれる。

後は。
私が、近づいていって、声を出せばいい。

話しかけないと。

声を出さないと。

席を立って、集団で移動し始める人達。

待って、待って。

まだ行こうとしないで。

もう少しだから。

もう少しで、話しかけられるから。

「あ、あの。教えてほしいんだけど。」

集団が、一斉に足を止めて、私を見る。
緊張する。

全員でじっと見るんじゃなくて、輪の中に入れてくれたなら、緊張しないのに。

「私の侍女のことなんだけど。」
私は、勇気を振り絞る。

『2、3日前から、どこかで、見ていない?』

聞こうとした言葉は、続けられなかった。

「貴女の侍女は、いい侍女ね。」
集団の1人が、発したのはその一言だけ。
1人の言葉に他のメンバーは、頷くこともしないで、その1人が話し終わると、全員で足早にいなくなってしまった。

私は、続けられなかった言葉を飲み込む。

前世の意識が、
『声をかけた!大進歩。記念すべき瞬間!』
と喜び、たたえてくれる。

でも。
「避けられた?」

話を続けさせてもらえなかった。

意図的に会話を強制終了してきた。

「なんで?」
接点なんて、なかったはずなのに。

嫌われている?
思い当たることがない。

マイナス思考に陥りかけていると、前世の意識が、せっついてきた。

『次に行く。侍女の評判がいいなら、目撃情報が得られる可能性がある。』

『今なら、授業が終わって、気が抜けているから。朝より話しかけやすい。』
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