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第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密
259.智将キャスリーヌの計略。『スラッルス、しんがりは、任せる。証拠は残さず、傷一つ負わずに、合流。』
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「貴族が誰か、話す気にならない?
医者の所属する組織について、素直に暴露したら、貴族ネタは、大目にみてもいい。
どっちのネタが、どうヤバいか、自分で考えて話すといいよ。
悔いのない選択を。
ベリーベリー・イニーの家と、ナンシー・ボーンの家は、両方とも、お宅のシマに入っている?」
とキャスリーヌ。
悔いのない選択と、いいつつ、組織ネタに切り込むキャスリーヌ。
スラッルス・トークンは、階下と廊下の気配に気づいた。
複数の人が動く。
キャスリーヌに合図する。
「医者。医者の耳は、持ち帰る価値がある?遊びに来たからには、お土産がほしいんだよ。」
とキャスリーヌ。
「耳を!」
と医者。
「耳より価値があるものがあれば、そっちにする。
でも、すぐ、手に入るのは、耳だから。
待つくらいなら、耳にする。」
とキャスリーヌ。
「ひっ!」
と医者。
医者は、お土産を促されたが、医者のいる部屋には、何もない。
「良いものがないなら、今日は、耳を持って帰るから、良いお土産が見つかったら交換するのでもいい。切り離した耳の状態を保証はしないけど。」
とキャスリーヌ。
「待て。待ってくれ。代わりに、代わりに。」
と医者は、血走った目で部屋を見る。
部屋にいるのは。
医者。
目出し帽の3人。
ベリーベリー・イニー。
ベリーベリー・イニーの母親。
そのタイミングで、キャスリーヌは、声をかける。
「3階から、1階まで、重傷者を運ぶのって、手間だよ。運び上げるときは、楽だったのか。」
「3階から直通で1階まで繋がっている通路がある。」
と医者。
「やる気出てきた?それで?」
とキャスリーヌ。
「それを使えば一瞬で移動できる。」
と医者。
転移陣を使ったのか、とキャスリーヌは納得した。
「医者も一緒に行くよ。医者の耳より、いい土産が見つかった。」
とキャスリーヌ。
「それは、良かった。」
とほっとして、目をギラつかせる医者。
キャスリーヌは、医者の首を小太刀で撫でた。
「耳じゃなく、医者を持って帰る。医者。正義に則って、皆で、1階まで下りてから、外に行くよ。」
とキャスリーヌ。
医者は、叫び声を上げる前に、猿ぐつわをかまされていた。
キャスリーヌが話している間に、レベッカ・ショアが忍び寄り、手際よく、医者に猿ぐつわをつけたのだ。
「お土産は、手間を掛けさせることをしないんだよ。」
と、キャスリーヌ。
小太刀をキラッと光らせてから、キャスリーヌは、血が固まりかけた医者の耳を引っ張った。
「必要ないと思ったら、削ぎ落とすから。」
キャスリーヌは、スラッルス・トークン、レベッカ・ショア、ベリーベリー・イニーに合図する。
レベッカ・ショアとベリーベリー・イニーが、ベリーベリー・イニーの母親を寝かせている担架の前と後ろを持った。
「3階から1階まで直通で下りて、医者と一緒に外に出るよ。
医者は持ち帰る。
でも、事故で、ぐちゃぐちゃになったら、諦めるよ。」
先頭は、キャスリーヌと医者。
真ん中に担架。
しんがりは、スラッルス・トークン。
スラッルス・トークンは、ぎりぎりまで部屋に残る。
医者の仲間に、部屋の中に人の気配がすることを確認させて時間を稼ぎ、最後は窓から脱出する。
外に出てしまえば、マーゴットとバネッサがいる。
あの2人がいれば、どうにでもなる。
スラッルス・トークンは、ベリーベリー・イニーの母親が、外に出るまで、人を引きつけるのだ。
3階の廊下の足音が、スラッルス・トークンが守る扉に近づいてくる。
戦闘の準備はいいか?
スラッルス・トークン。
スラッルス・トークンは、自身に問いかける。
味方を逃がすために、しんがりを引き受けるなんて、たいそうな大役だ。
計画を立てたキャスリーヌは、
「スラッルス。証拠は残さず、傷一つ負わずに、合流。」
とスラッルス・トークンに言ってきた。
なんの迷いもなく。
だから。
その信頼、応えねーとな。
スラッルス・トークンの戦いが始まる。
医者の所属する組織について、素直に暴露したら、貴族ネタは、大目にみてもいい。
どっちのネタが、どうヤバいか、自分で考えて話すといいよ。
悔いのない選択を。
ベリーベリー・イニーの家と、ナンシー・ボーンの家は、両方とも、お宅のシマに入っている?」
とキャスリーヌ。
悔いのない選択と、いいつつ、組織ネタに切り込むキャスリーヌ。
スラッルス・トークンは、階下と廊下の気配に気づいた。
複数の人が動く。
キャスリーヌに合図する。
「医者。医者の耳は、持ち帰る価値がある?遊びに来たからには、お土産がほしいんだよ。」
とキャスリーヌ。
「耳を!」
と医者。
「耳より価値があるものがあれば、そっちにする。
でも、すぐ、手に入るのは、耳だから。
待つくらいなら、耳にする。」
とキャスリーヌ。
「ひっ!」
と医者。
医者は、お土産を促されたが、医者のいる部屋には、何もない。
「良いものがないなら、今日は、耳を持って帰るから、良いお土産が見つかったら交換するのでもいい。切り離した耳の状態を保証はしないけど。」
とキャスリーヌ。
「待て。待ってくれ。代わりに、代わりに。」
と医者は、血走った目で部屋を見る。
部屋にいるのは。
医者。
目出し帽の3人。
ベリーベリー・イニー。
ベリーベリー・イニーの母親。
そのタイミングで、キャスリーヌは、声をかける。
「3階から、1階まで、重傷者を運ぶのって、手間だよ。運び上げるときは、楽だったのか。」
「3階から直通で1階まで繋がっている通路がある。」
と医者。
「やる気出てきた?それで?」
とキャスリーヌ。
「それを使えば一瞬で移動できる。」
と医者。
転移陣を使ったのか、とキャスリーヌは納得した。
「医者も一緒に行くよ。医者の耳より、いい土産が見つかった。」
とキャスリーヌ。
「それは、良かった。」
とほっとして、目をギラつかせる医者。
キャスリーヌは、医者の首を小太刀で撫でた。
「耳じゃなく、医者を持って帰る。医者。正義に則って、皆で、1階まで下りてから、外に行くよ。」
とキャスリーヌ。
医者は、叫び声を上げる前に、猿ぐつわをかまされていた。
キャスリーヌが話している間に、レベッカ・ショアが忍び寄り、手際よく、医者に猿ぐつわをつけたのだ。
「お土産は、手間を掛けさせることをしないんだよ。」
と、キャスリーヌ。
小太刀をキラッと光らせてから、キャスリーヌは、血が固まりかけた医者の耳を引っ張った。
「必要ないと思ったら、削ぎ落とすから。」
キャスリーヌは、スラッルス・トークン、レベッカ・ショア、ベリーベリー・イニーに合図する。
レベッカ・ショアとベリーベリー・イニーが、ベリーベリー・イニーの母親を寝かせている担架の前と後ろを持った。
「3階から1階まで直通で下りて、医者と一緒に外に出るよ。
医者は持ち帰る。
でも、事故で、ぐちゃぐちゃになったら、諦めるよ。」
先頭は、キャスリーヌと医者。
真ん中に担架。
しんがりは、スラッルス・トークン。
スラッルス・トークンは、ぎりぎりまで部屋に残る。
医者の仲間に、部屋の中に人の気配がすることを確認させて時間を稼ぎ、最後は窓から脱出する。
外に出てしまえば、マーゴットとバネッサがいる。
あの2人がいれば、どうにでもなる。
スラッルス・トークンは、ベリーベリー・イニーの母親が、外に出るまで、人を引きつけるのだ。
3階の廊下の足音が、スラッルス・トークンが守る扉に近づいてくる。
戦闘の準備はいいか?
スラッルス・トークン。
スラッルス・トークンは、自身に問いかける。
味方を逃がすために、しんがりを引き受けるなんて、たいそうな大役だ。
計画を立てたキャスリーヌは、
「スラッルス。証拠は残さず、傷一つ負わずに、合流。」
とスラッルス・トークンに言ってきた。
なんの迷いもなく。
だから。
その信頼、応えねーとな。
スラッルス・トークンの戦いが始まる。
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