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第8章 魔法使いのいる世界で、魔力を持たないまま生きていく君へ。
447.マーゴットが、ニンデリー王国の問題をニンデリー王国自身で解決させようとする理由。
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「あり得る。
側妃の子どもの自我が、産まれたときから大人として芽生えていたなら。
側妃とは別の理由で、魔法システムの解析や解明を拒否することも考えられる。
使いこなせない魔法システムに振り回されるくらいなら、魔法システム自体をなくしてしまうのが手っ取り早い。
でも、今のニンデリー王国が未開の地に戻れば、難民が大量に発生する。」
とマーゴット。
「魔法システムは、それほどか?」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の建国の祖の魔法システムは、一夜で荒れ地を作り変えた、とされている。」
とマーゴット。
「国外からの支援はないのか?」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の成り立ちを知っている国の多くは支援しない。」
とマーゴット。
「なぜだ?」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の建国の祖が、自ら作り上げた魔法システムで、荒れ地を作り変えて国の基礎を作った当時。
多くの有力者は、国王一人で魔法システムを運用するニンデリー王国の国造りに懸念を表明している。
特定の人物に依存する魔法システムに国の根幹を委ねては、いつ破綻するか分からない。
面倒でも開墾などは、人力で行うようにという助言もあった。
対して。
ニンデリー王国の建国の祖は、魔法の絶対性を説き、聞き流して、今に至る。
古きを知っている有力者ほど、ニンデリー王国には手を出さない。
建国の祖による魔法システムがなくなったニンデリー王国は、魔法大国どころか、未開拓の荒野に戻ると知っている。」
とマーゴット。
「未開拓の荒野。国造りを始める前の状態に戻るのか。」
とシグル・ドレマン。
「例をあげる。ガランは、ニンデリー王国と関わりを持ってこなかった。今後もガランは、ニンデリー王国に関わらない。」
とマーゴット。
「娘がいてもか?」
とシグル・ドレマン。
「わたしがいるから助けろ、とニンデリー王国が、ガランに援助を要請したら、その日中に、ニンデリー王国は滅亡する。
わたしを人質にするような行いを、ガランは容認しない。」
とマーゴット。
「滅亡か。ニンデリー王家を滅ぼした後、ガランが新しい統治者になるのか?」
とシグル・ドレマン。
「ガランは、ガランに敵対する行為をした者は生かさない。
ニンデリー王国の跡地に、支配するだけの魅力があれば、支配する。
施しは、しない。
いずれにしろ。
ニンデリー王国を立て直すのは、ニンデリー王国自身以外ない。
第三者をあてにしても、ニンデリー王国の未来は明るいものにならない。
ニンデリー王国自体は、魔法システムの上に建つ砂上の楼閣。
ニンデリー王国が、いずれ一夜の夢と成り果てると知らずに、ニンデリー王家を援助する者が現れたとしても、途中から、うまくいかなくなる。
ニンデリー王国が、いずれ無くなると知っていて、援助を申し出る者は、ニンデリー王国の再建を目的としていない。」
とマーゴット。
「詰んでいる。」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の選択肢は、二つに一つ。建国の祖が作り上げた魔法システムの上に座り続けて破綻するか、国を作り変えるか。
愚策は、第三者に騙され、第三者に利用されて、根こそぎ荒らされること。」
とマーゴット。
側妃の子どもの自我が、産まれたときから大人として芽生えていたなら。
側妃とは別の理由で、魔法システムの解析や解明を拒否することも考えられる。
使いこなせない魔法システムに振り回されるくらいなら、魔法システム自体をなくしてしまうのが手っ取り早い。
でも、今のニンデリー王国が未開の地に戻れば、難民が大量に発生する。」
とマーゴット。
「魔法システムは、それほどか?」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の建国の祖の魔法システムは、一夜で荒れ地を作り変えた、とされている。」
とマーゴット。
「国外からの支援はないのか?」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の成り立ちを知っている国の多くは支援しない。」
とマーゴット。
「なぜだ?」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の建国の祖が、自ら作り上げた魔法システムで、荒れ地を作り変えて国の基礎を作った当時。
多くの有力者は、国王一人で魔法システムを運用するニンデリー王国の国造りに懸念を表明している。
特定の人物に依存する魔法システムに国の根幹を委ねては、いつ破綻するか分からない。
面倒でも開墾などは、人力で行うようにという助言もあった。
対して。
ニンデリー王国の建国の祖は、魔法の絶対性を説き、聞き流して、今に至る。
古きを知っている有力者ほど、ニンデリー王国には手を出さない。
建国の祖による魔法システムがなくなったニンデリー王国は、魔法大国どころか、未開拓の荒野に戻ると知っている。」
とマーゴット。
「未開拓の荒野。国造りを始める前の状態に戻るのか。」
とシグル・ドレマン。
「例をあげる。ガランは、ニンデリー王国と関わりを持ってこなかった。今後もガランは、ニンデリー王国に関わらない。」
とマーゴット。
「娘がいてもか?」
とシグル・ドレマン。
「わたしがいるから助けろ、とニンデリー王国が、ガランに援助を要請したら、その日中に、ニンデリー王国は滅亡する。
わたしを人質にするような行いを、ガランは容認しない。」
とマーゴット。
「滅亡か。ニンデリー王家を滅ぼした後、ガランが新しい統治者になるのか?」
とシグル・ドレマン。
「ガランは、ガランに敵対する行為をした者は生かさない。
ニンデリー王国の跡地に、支配するだけの魅力があれば、支配する。
施しは、しない。
いずれにしろ。
ニンデリー王国を立て直すのは、ニンデリー王国自身以外ない。
第三者をあてにしても、ニンデリー王国の未来は明るいものにならない。
ニンデリー王国自体は、魔法システムの上に建つ砂上の楼閣。
ニンデリー王国が、いずれ一夜の夢と成り果てると知らずに、ニンデリー王家を援助する者が現れたとしても、途中から、うまくいかなくなる。
ニンデリー王国が、いずれ無くなると知っていて、援助を申し出る者は、ニンデリー王国の再建を目的としていない。」
とマーゴット。
「詰んでいる。」
とシグル・ドレマン。
「ニンデリー王国の選択肢は、二つに一つ。建国の祖が作り上げた魔法システムの上に座り続けて破綻するか、国を作り変えるか。
愚策は、第三者に騙され、第三者に利用されて、根こそぎ荒らされること。」
とマーゴット。
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