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1章
18:地竜を斬るまで進みません
しおりを挟むギュル爺が師匠になってから1ヶ月が過ぎた
最初の1週間で改めて基本となる技術を教えてもらい、次の1週間で片手剣や両手剣に短剣といった様々な剣の扱いを受け、次の1週間で双剣の扱い、最後の1週間はギュル爺とひたすら模擬戦だった。模擬戦は偶にソウマとやることもあった
俺の剣の教えを受けている間のソウマはナキアへプレゼントを贈るために冒険者見習いとして依頼をこなしたり、師匠やガロウとの模擬戦などをやっていた。さらに、模擬戦では師匠のもう一体の召喚獣であるソルバーンのリオとも模擬戦を行っていた。
ソルバーンとはワイバーンのような翼竜なのだが、ワイバーンやガリバーンとは格の違う魔物である。師匠曰くその見た目は前の世界にあった、げーむのモン○ンのリ○レ○スに物凄い似ていてそこから名前を付けたそうだ
俺もリオとは模擬戦をやったのだが、やはり師匠の召喚獣。ボロボロに負けました。空中戦をやったのだが、完膚なきまでにやられてしまい自信を失ったよ。まあ、もう切り替えたんだけどね!
師匠達との模擬戦はまだまだ勝てることは出来ないが攻撃を当てれるようになってきた。1日やって3回当たればいい方だが。ソウマと組んで戦うとまた違うのだけど。
まあ、そんなこんなでこの1ヶ月で剣についてギュル爺に叩き込まれ、そして今日からは地竜を相手に剣の修行だ。
どういう修行かと言うと、父さんが魔力とかを込めずに普通に鍛造した剣。リンガも何も手を加えていない。を使って頑丈で防御力に秀でた地竜を戦闘のなかで斬ると言ったものだ。この斬る時に魔力を使うことは許されていない。かなりの難題だ。そして、これを達成するまではダンジョンを進めないのだ。これを達成するまでの間はソウマの方はやはり贈り物の為にお金を貯めるそうで、地竜をなるべく傷を付けずに高額で売るというのを目標に俺と一緒に21階に行くそうだ。
それで、今現在の自分の剣の腕前は、斬撃は魔力がなくば飛ばせず、岩は斬れることは斬れるのだが切断面がギュル爺のようにとても滑らかとはいかないといった感じだ。魔力を使えばできるのだが、ギュル爺曰くそれでは剣の腕前ではないと言われ、俺もそれを聞いてもっともだと思ったので文句は言わない。だけどいきなり地竜は難易度が上がりすぎだと思う。それをギュル爺に言ったら
「んなもん強い奴とやった方がいいし、お主ならあれくらいが丁度いいからの」と言われた
それに、実戦が1番為になるのだそう。普通は駄目なのだが、実際に俺は普通に戦うなら地竜は既に問題ではないしから大丈夫なのだろう。
それとギュル爺曰く、俺とソウマの才能とやらはとてつまないらしい。普通はこんな短期間で覚えて実践するなどてぎないし、体がついていかないのだそうだ。だが俺は先祖返りでスペックが馬鹿みたいに高いらしい龍人だし、ソウマは狼人のなかでも強い金狼な上に師匠の子供だ。と言った感じで俺らは普通ではないという事で納得していたが
そんなこんなで父さん作の剣を腰に携えてダンジョンの21階にやってきた。一緒に来たのは走馬灯ラキアで、ラキアはいつもの如く見学だ。ギュル爺も教えてくれる為に来てくれるのかと思っていたのだが、自分で考え工夫することも修行だと言いついてきてはいない。師匠とギュル爺はギュル爺の息子さん、この息子さんも師匠と同じSSSランクの冒険者でその人が今、邪神の眷属の魔王軍との戦いを行っている国でその戦争に参加しているそうで、師匠達はその戦争に加勢しに行くそうだ。
まあ、そういうわけで3人だ。
地竜斬り、頑張っていくぞ!
地竜が前足を振り下ろしてくる。足についた鋭い爪が俺に迫る。俺は剣を横にして剣に触れた瞬間に手首の力を上手く抜き、剣を滑らせるようにして攻撃をいなす。いなした腕の付け根を狙い勁を駆使して剣を振るう。
ザンッ!ドシャ
前足を斬られたことで唸る地竜を警戒しながら刃こぼれした剣を見る。21階で地竜と戦い始めてかれこれもう20体は地竜を倒したが未だに刃こぼれしないで、切断面が綺麗な斬り方はできていない。刃こぼれした剣を時空魔法の時戻しで元に戻して構え直す。
この時戻しは生物、植物以外の物の時を戻すことのできる魔法だ。これはとても便利だ。
地竜は前足がなくなったことで走ってこれないのでブレスを放ってくる。俺は地竜の前足を切り落とした俺から見て右回りで走り出して回避する。地竜が首を動かし追尾するが、いつまでも放ち続けていられないらしく急にブレスが止まる。そして、止まった瞬間に俺は地竜の首を斬れる位置に【縮地】で移動して移動の勢いを載せて剣を振り上げる。そして、今回は力を目一杯込めるのではなくて程々にする。すると、地竜の首が綺麗な切断面で斬れた。
「おお!」
俺はちょっと感激して声を出してしまった
なるほど、力は込めれば良いってものじゃないのかな?よし!次だ次!
今倒した地竜を収納し、新たに現れた地竜に向けて走り出す。俺の接近に気付いた地竜はブレスではなく直径が50cmほどの炎弾を幾つも飛ばして来る、それを避け、あるいは魔力を纏わせた剣で斬り捨てて、地竜との距離を詰めていく。
あと一歩で剣の間合いという所で地竜が尻尾を横薙ぎに振るってきた。俺はそれを避けるのではなく、真っ向から迎え撃つ。さっき首を落とした時と同じように力を入れすぎずに剣を尻尾に向けて振るう。
ギィン!「あ…、ぐはっ!」
さっきと同じようにやったつもりだったのだが、剣は弾かれ、俺は尻尾に吹き飛ばされた。俺は直ぐさま体勢を立て直し、着地する。怪我を【再生】で治し迫り来る追撃のブレスを横っ飛びで避ける。
そして攻撃を避けながら俺は考える。
うーん、さっきのは何がいけなかった?力が足りなかったのかな。でも入れすぎても意味はないと思ったんだけど違ったのかな?それとも別の要因が?
「むむむ」
わからない。何かが足りないのか?
とりあえず、もう一度だな。
地竜の放った炎弾を斬り捨て、時空魔法の転移で地竜の頭上に移動する。転移を併用しての戦闘も最近練習している。師匠に一泡吹かせたかったので、頑張ったのだが、この戦い方を師匠は既に知っており、軽くあしらわれてしまったのだが。
まあ、そんなのは地竜には関係ないし、対処も出来ないだろう。
そして俺は剣を振り下ろす。今度は逆にそれなりに力を込める。ギャリン!と音を立てて地竜の首が落ちる。やはり切断面は所々粗く、剣も刃こぼれしてしまっている。何が悪いのだろう。
「クウガ、そろそろ帰るぞ」
ソウマにそう言われてアイテムボックスから時計を出して確認すると確かにもうすぐ6時になりそうだった。
「わかった」
帰る間もどうすればできるのかを考え続けるのだった。
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