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1章
29:殲滅完了!
しおりを挟む「おい!なんだ!何が起こっている!」
ワイバーンの上で男が吠える
「報告します!ゴブリンキング、ジェネラル3体全てやられました!こちらは残りここにいる者と魔物が100ほどしかおりません!」
「な、何故だ!あれ程の戦力がたったの100人に負けただと!?」
戦闘が始まる前の余裕は既になく、錯乱状態に近い
そこに
「やあ、貴方が指揮官かな?」
背からは翼、3本の角、綺麗な銀髪を伸ばしそれを後ろの高い場所で結んだ美少年が目の前にいた
~~~~~~
「な、何者だ!」
目の前の男が慌てた感じで声を出す。
それにしても、この人弱くない?対峙しただけでも相手の力量と言うものは大まかにだが、感じ取れる。そんな感じで目の前の軽薄そうな男から感じ取れる力量はあのゴブリンジェネラル以下だ。身なりと先程報告を受けていたことから指揮官かと思ったんだが、もしかして指揮官では無いのかもと考えていると
「ッ!」
横の何も無いところからワイバーンに乗った、目の前の男とは別の奴が攻撃してきた。
槍を構えて突っ込んできたがアギスを2回振る。槍は真ん中で断ち切られ、ワイバーンと上に乗っていた男は一緒に縦に分かれ落下していく。
姿が見えなくても気配と魔力でばればれだったんだよね~。
「わ、私を守れー!」
男が周りにいた者へ指示を出し、ワイバーンを反転させ逃げていく。俺の方には周りにいた敵、15人ほどが向かってきた。まあ、あの男はソウマに任せて俺はこっちの始末だね
「風よ集まり刃と化して敵を裂け エアカッター」
「炎よ敵を焼け フレイム」
「岩よ弾丸となりて敵を穿て ロックショット」
後方の3人からそれぞれの魔術が飛んでくる。詠唱がいるってことはそこまで熟達してるわけではないってことだ。なによりあの3人が放ったのは初級に分類される物だ。向かってくる魔術に対して俺はアギスを連続で振るう。
魔術には核といものがほぼ全ての魔術に存在している。魔法やちょっとした工夫がされた魔術ならそんな事はないのだが。そして、核を破壊された魔術は霧散し魔素になる。今俺がやったのがその核を斬ると言うものだ。
魔術に続いて攻撃をしようとしていた敵はおどろいて止まってしまっている。その隙を俺が逃す訳がなく、アギスを横薙ぎにして3人を胴体と足に分かち、魔術を撃ってきた3人を先程と同じ魔術を無詠唱でそれぞれにやり返す。同じといっても威力は段違いなのだが。
残った9人も即座に我に返り攻撃を繰り出す
「飛斬!」
剣を持った男がそう叫びながら剣を振るうと剣から斬撃が繰り出される
俺はアギスで打ち払う。打ち払ったところを
「三連突き!」
槍の男がワイバーンに乗ったまま突きを放ってくる。が、遅い。初めのひと振りで槍を斬り、返すひと振りで首を飛ばす。更にもう一度剣を振り、魔力の斬撃を飛ばして飛斬を放った男とその近くにいた男を両断する。
先程の男達の攻撃は武術スキルを鍛えることで使う事が出来るようになる武技と呼ばれる物だ。魔術とは違うが、先程のように斬撃を飛ばしたり雷を纏わせたり出来る。
残った6人はここに来てどうにも出来ないと悟ったようで背を向けてそれぞれ逃げ出す。
逃すと面倒だからちゃんと仕留めないとね!
爆発する炎球を6つ生成して高速で放つ
バァーン!バァーン!バァーン!バァーン!バァーン!バァーン!
6つの爆発音が連続で鳴り響く
「ふぅ、これで終わりかな」
ん?今誰かに見られてるような感じがしたんだが、気のせいか?周りを見ても誰もいねぇ。上か?
上を見上げると何もなかった。しかし、そこには違和感があったので、【龍の眼】で魔力を確認する。
「そこか!」
俺はアギスを一閃すも隠れていた奴は躱す。
鳥?だけども少し無機質だ。恐らく使い魔だろう。失敗した、取り敢えず始末はしとこう。
今度は風の球体の中に閉じ込めて剣身を伸長して両断した。鳥型の使い魔は魔素となって消えた。
いつから見られてたのかわからないが手遅れだから考えてもしょうがない。ソウマと合流しないと
ソウマは既に役目を終えて地上にいるようだ。ソウマの近くに降りる。
「お、そっちも終わったか」
「うん。ソウマ、ちゃんと情報聞き出した?」
「え?」
ソウマは固まってしまう
「え、まさかソウマ。何も聴き出さずに殺しちゃったの!?」
「え、えっとさ、お前の方で聞き出すんじゃなかったっけ?」
ははは、と引きつり笑でソウマは言う
「ソウマにお願いって俺は言ったよ!」
「はい、ごめんなさい」
がっくしと肩を落として項垂れるソウマ
「まあ、次からは気をつけてよ?多分、今回は師匠の方で調べてくれてると思うから」
「おう…」
まあ、ソウマだしすぐに切り替えるでしょ。そんなやり取りをソウマとしているとリーダーの人がこちらに来た。
「お前達は噂以上の強さだな!おかげで俺達は誰も死なずに済んだし、街は救われた。ありがとう」
そう言って頭を下げてくる
「いえ、これも修行の内なので。頭を上げてください」
「そうだぜ!俺らは強さを持つ者の責任を果たしただけだ!」
「ははっ、ありがとう。それでも礼はしっかりしときたくてな。街への連絡は既に向かわせたからこれからこの場の後処理したら帰還する」
「わかりました」
「わかった」
リーダーの人も魔物の解体へと向かったので、俺達も向かう。戦闘よりも今からやる解体のが大変そうだ。
~~~~~~
ドサッ!
森で何かが倒れる音がした。
「これでしまいかの?」
「そうですね。奇襲の部隊はこれだけみたいです。情報はもう抜き取ったので街に戻りましょう」
「了解じゃ」
会話をしていたのはアイトとギュルだ。2人はクウガとソウマが行けば問題ないとして、街に残り一応、別働隊に注意していたのだが案の定現れたので2人で対処したということだ。
「それにしても、このままだといつ大きい戦争になるかわかったもんじゃないのう」
「ですね。今はまだ小競り合いですが、魔王は領土を広げたがっているようですし」
「お前に魔王討伐の依頼は来ておらんのか?」
「ええ、キルトは自分達でなんとかしたいと言っていましたから。それにクウガとソウマが学園に行くまでは大きな依頼は受けるつもりはありませんからね」
「そうか、そうか。あやつらの将来が楽しみじゃわい」
アイトとギュルは会話をしながら街へ戻る
~~~~~~
コンコン
豪奢な部屋にノックの音が響く
「入れ」
ベッドに腰掛け裸で葉巻を吸っていた筋骨隆々の男が許可をだす。隣には首輪と鎖で繋がれた裸の女が横たわっていて、瞳は虚ろだ
「失礼します」
扉を開けて入ってきたのは男だ。緑の髪でおかっぱをそのまま伸ばしたような髪型をしている。
「何かあったのか?」
「はっ、ミネアに送り込んだ部隊が全滅したようです」
「あそこには10000近い魔物を送り込んだ筈だ、しかも強者は滞在してなかったのではなかったか?」
「はい、調べではいなかった筈なのですが突出戦力が2人いたそうです」
「名の知れた者か?」
「いえ、無銘です。しかもまだ子供だそうです」
「子供だと?本当か?」
少し不機嫌そうに問う
「はい。部下に使い魔で部隊を見張らせていたのですが、ミネアに到達する前に奇襲を受け、そのまま全滅です。キングはその子供2人に倒され、ジェネラルは1人に1体ずつ倒されています」
「ふむ、調べさせておけ」
「了解しました」
「他に何かあるか?」
「いえ」
「では下がれ」
男がそう命令し緑髪の男は頭を下げて部屋を退出する。
「ことが上手く運ばんのは腹立たしいことだ」
そう言うと男は女の首輪に繋がった鎖を引き寄せ情事にふける
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