蒼い月に照らされて 〜この先ずっと愛し続けたい〜

颯斗

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何気ない日々の中で

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シャワーを浴びてお風呂から出ると、淳子さんはバスタオルを用意してくれていた。
「遥人さん。そこに置いているタオル使ってくださいね。」
「ありがとうございます。」
タオルに顔を埋めると、淳子さんの匂いがした。落ち着く匂い…。この匂いを嗅ぐと、なんだか抱きしめたくなるそんな匂い。
ただ、何も考えないでお風呂に来てしまったことに今気づいた。どうやってリビングまで戻ろう…。
「あの…。淳子さん。」
「どうしたんですか?遥人さん。」
「何ももってこないできてしまいまして。あの。ぼくのパンツその辺りに落ちてないですか?」
「わたしは別にいいですよ。さっき見ましたし…。」
「あはは。それなら、このまま行きたいところですが、そういうわけにもいかないかなぁって。」
そうもじもじしていると、淳子さんは、ぼくのパンツを持ってきてくれて。手渡しで渡してくれた。淳子さんは、Tシャツに下は薄い生地のパンツで来て、パンツを渡したあと、そのままぼくに抱きついた。
「遥人さん。しちゃいましたね。私の全ても見ちゃいました。もちろん、私も遥人さんの全部見ちゃいました。なんか一つになりましたね。嬉しいです。遥人さんとくっつくとなんだろう…。すごくホッとしました。」

「淳子さん。僕でそんなに落ち着くのですか?そんなにいい男じゃないですよ。40歳過ぎたオヤジですよ。」
「私には、イイオトコですよ。だから、こうしてくっついてるし、遥人さんとだから、全部許したんです。私も40歳過ぎてますよ。誰でもホイホイするようなオンナではないですし。そんなに若くはありませんよ。」
淳子さんは、僕の濡れた髪を別のタオルで乾かしてくれて、髪の濡れた滴で滴り落ちている顔を指でぬぐってくれて、また僕の唇にキスしてきた。
「淳子さん。またそんなにくっついたら、したくなりますよ。淳子さんの気持ちよさそうで、幸せそうな顔が見たくなります。また押し倒しますよー。」そう言って僕は淳子さんをお姫様抱っこをして、リビングに繋がっているお部屋に置いてあるベッドに連れて行く。
「遥人さん。なんか積極的ですね。私の虜になっても知りませんよ。責任取りませんからね~。」
淳子さんは、そう言いながらも、なんだか誘っているかのような表情で僕を見つめてくる。でも。さっき言おうとしたが、なぜか僕の思考回路にロックがかかってしまっていて、出ない言葉があったが、僕はその言葉がなんなのかは、今この時は気づくことができなかった。

気がつくと僕は淳子さんと一緒にベッドの上で寝てしまっていた。さっきは、淳子さんも起きていたが、今回はすやすやと猫のように丸まって僕の方を向いて寝ている。僕も淳子さんも2人とも何も着ていない。すやすやと寝ている淳子さんを、じっと見つめながら、頬を指でツンとしたり、唇を触ったりしたが起きない。更にふくよかな胸を触ってみたが、身体はピクンとしたがこれもまた起きない。腕枕の腕をそっと抜いて、リビングの方へ行き、Tシャツとパンツを履いて、ソファに座ろうとしたら、ポポちゃんが尻尾を振って近寄ってきた。クゥーンと鳴きながら、僕の横で伏せて僕の方を見ている。可愛がってと言っているみたい。まるで飼い主の淳子さんと同じような仕草をしているように感じた。
「ポポちゃん。どうちたの?撫で撫でしてあげようかな…。僕のこと、認めてくれるんかな。ポポちゃん。可愛いねー。」
ポポちゃんを撫で撫でしながら、戯れていると、背を向けたベッドの方から、声がして…。
「遥人さん。私も可愛がって欲しい。ポポだけズルいです。一人ベッドで寂しいです。こっちきてください。」
「起こしてしまいましたか…。ごめんなさいね。気持ちよく眠ってましたね。」
「すごく幸せな気持ちで寝れました。でも、先に遥人さんがくーくー寝てしまったんですよ。何しても起きなくて。それで私も寝ました。早く、こっちきてー」
淳子さんのベッドにまた行くと、僕にしがみついてきて、ぬいぐるみみたいにくっついている。
「淳子さん。少し喉が乾きました。少し飲みませんか?」
そう言いかけた時に、淳子さんは僕の唇をまた塞いでキスをしてきた。ふと壁時計を見てみると、もう2時を回っていて、夜は更けていくばかりであった。
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