一番の友達 ~平凡Dom、褐色Subが誘惑中♡

切羽未依

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一番の友達

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 フェブは魔術大学に入学し、西寮に入寮した。「理論の西寮」に入ったのは、ユアリィへの支配欲で強くなった魔力で「実技の東寮」に入りたくなかった。

 魔術師認定試験を受けて、高等科を卒業したら働くつもりだったが、貧乏貴族だったおかげで、大学の学費も寮費も、全額免除になることを知って、進学することにした。…そこまで俺ん、貧乏だったのかよ…とも思ったが。

 魔力の強いユアリィは「実技の東寮」に入るのかと思ったら、西寮に入り、同室になった。
「東寮は、DomドムDomドムした人が多くて、ちょっとこわい…」
 と言っていた。フェブは笑った。
「何だよ、『DomドムDomドムした人』って?」
「俺様、Domだぜ!!俺様の命令を聞けえええ!!って、いかにもDomらしいDomの人。」


 入学式で新入生代表あいさつを務めた(つまり、入学試験第1位)、王国の第一王子・ノーヴェは、東寮に入寮していた。
 ノーヴェは、いずれ王位を継ぐ王国最強のDomであり、Domのフェブでさえ、Glar威圧eを感じてしまうほどなのだから、Subのユアリィは、もっと「こわい」と感じてしまうのだろう。



 寮の大浴場からユアリィといっしょに部屋に戻り、フェブは壁際に棚を挟んで2つ並ぶ机の、奥の方のイスに座った。ユアリィは自分の机のイスに座らず、閉めた扉の前につっ立っている。
 苦笑して、フェブはイスに横向きに座り直すと、命令した。
Comeおいで

 笑顔でユアリィはフェブの前にやって来る。フェブは命令した。
Sitお座り
 ぺたんと、ユアリィは床に座り込み、フェブの膝の上に頬を付け、顔を横向きにして、もたれる。しっとりと濡れているユアリィの黒髪を、フェブは指でくように撫でながら聞いた。
「俺、具合悪そうに見える?だいじょうぶだよ」
「ぼくがプレイしたいの」
 そう言ってユアリィは、フェブが欲求不満の不調にならないように、いつも気遣ってくれる。

「もう大学生になったんだから、ユアリィに迷惑かけないように、俺も早くパートナー見付けなきゃな」
「――え?」
 ユアリィは、フェブの膝の上から顔を上げ、青い瞳を見開いて見上げた。フェブは見返すことができなくて、下を向いて言った。
「ユアリィだって、ちゃんとしたDomの彼女、欲しいだろ」
 ユアリィはフェブの膝の上に身を乗り出し、覗き込む。
「ぼくなんて関係ない。フェブは、『ちゃんとしたSubの彼女』が欲しいんだ」
 フェブはユアリィに顔を覗き込まれないように、そっぽを向いて言った。
「だって、そうだろ。ずっとユアリィに、迷惑かけてるわけにいかないよ」
「迷惑なんて思ってない」
「ユアリィが思ってなくても、俺が『迷惑かけてる』って思っちゃうんだよ」
「フェブ、プレイの時、立ってたよね」
 いきなり言われてフェブは、プレイの時、自分は立ってるより、座ってる方が多いような気がすると思
「お座りするとね、フェブの股間が目の前にあるんだよ…」
「勃ってないからっ!」

 気付かれてた!でも、勃起してたんじゃない!!

 フェブの家で代々、受け継がれたお下がりの制服のズボンのジッパーが勝手に開くようになってしまって、ジネ伯母さんに新しいジッパーに取り替えてもらったのだが、ズボンと新しいジッパーの長さが合っていないのを無理矢理、縫い付けたせいで、立っている時は、股下またしたがたるんで、しわになり、座ると、前がふくらむのは、フェブもわかっていた。それを、お座りしたユアリィに注目されてたなんて、知らなかった…

 フェブは、ジッパーが壊れて、新しいズボンも買えないなんて恥ずかしくて、ユアリィには言えなかった。でも、勃起していたと誤解されたままなのも、とてつもなく恥ずかしすぎる!

 ユアリィは、フェブの膝の上を、ずるずる、ずり落ちてゆく。
「ぼくの体も支配したいのに、我慢してくれてるんだと思ってたのにぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「そんなこと思ってない!!」
「だよね!!ぼくじゃないSubのかわいい女の子を想像しながら、プレイしてたんだぁぁぁぁぁぁ」
Down伏せ」と、フェブに命令もされていないのに、ユアリィは床にす。フェブは、ぶるぶる、首を横に振る。
「そんなの想像してない!」
「ぼくはっ、大学生になったら、フェブに体も支配してもらうんだって思ってたのにぃぃぃぃぃぃぃ」


「体も支配する」ということは、つまり


 フェブは、ぶるぶる、首を横に振る。
「そんなこと、できるわけないだろっ」
「だよねっ!!フェブは、Subのかわいい女の子を支配したいんだもんねっ」
「そうじゃなくて…」

 フェブは、ずっと思っていたことを、言葉にして、口から押し出した。
「俺なんかじゃなく、ユアリィにふさわしいDomとパートナーになるべきだよ」

Look見て」とフェブが命令していないのに、ユアリィは起き上がり、フェブを見上げた。
「そんな言い方じゃなく、ちゃんと『お前とパートナーになる気はない』って、はっきり言って。」
 泣くのをこらえている、震えた声。今にも涙がこぼれそうな、青い瞳。喘ぐように息を吸い込み、ユアリィは言った。
「でも、パートナーになれなくても、ぼくはフェブの一番の友達だよね?フェブが、Subのかわいい彼女ができるまでは、ぼくとプレイしてね」


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