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10章 無敵伝説
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しおりを挟む「ほらよ、返す~」
貴志は言いたいだけ言うとおちゃらけた様子で晴樹に携帯を渡した
「じゃあ、良二。今から来れるな?」
「…は、晴樹さん? もしかして今の‥」
「ああ‥貴志だ。とにかく、お前の知ってる範囲のメンバーでいい…
有無を言わさず集めろ。
場所は鬼頭組の本部だ‥
カス共には知らせるなよ! あくまで極秘だ…じゃあな」
―プッッ―ッ―‥‥
…っ…やべー…貴志サンまで出て来ちまったっ…一体、何やらかすんだ!?‥ちょっと……なんかワクワクしてきたっ
「ねぇ良二ぃ~まだぁ?」
携帯を握り締めたままの良二に女はしなだれかかった
「悪い、ちょっと急用が出来た!! 今から出かけてくるわ!!」
「えー今から!? アタシはどうすんの?」
急いで服を着る良二に女は愚痴る。そして、良二は言った
「うるせぇ!女の変わりは捨てるほどいるが、ダチの変わりはいねぇんだよ!!」
‥フッ‥決まった…
良二は背を向けて顔をキメる。
晴樹が昔、言ったことのあるセリフだった…
…………………………………………
良二は一度でいいからこのセリフを言ってみたかったのだ。
ただ、モテる晴樹だからこそ言えたセリフであって、良二はこの後、女に土下座することになる…
人間、身のほどをわきまえるって大事な事なのだ…
― こ、こんばんわっ…
― ちぃ~す‥
お久しぶりです‥‥貴志さん…
「よぉ久しぶりだな!
とりあえずそこら辺座ってろよ」
― 晴樹さんどもです!
― 今回は世話になります。
「ああ、悪いな‥急な呼び出しで…今回の件は次の土曜日でなるべく終らせたいから、お前らも協力してくれ」
緊急集会で集められたデスナイツのメンバーは鬼頭組本部の大広間に集合していた。
「良二!!」
「はい?」
「集合かけたのは全員来てるのか?」
「はい、全員揃ってます!」
「よし、んじゃ俺らが顔知らない奴らも居るだろうから自己紹介させろよ」
良二は晴樹に言われたとうり、晴樹達がチームを抜けてから入ったメンバーを紹介させた。
……………………………………………
大広間に集まったメンバーはざっと40人ほど‥
数人の自己紹介が終わると貴志が訪ねた。
「じゃあ、ここにいる奴らが本メンバーってことだな。良二、ここに居ないメンバーって何人いやがる?」
「ぅ‥えっとたぶん、100人はいると‥‥‥」
「“たぶん”100人だと!?」
「は、はぃ…」
良二の言葉に貴志は目を見開き聞き返す
「で‥その中でお前に面通ししてるのは何人だ!?」
……………………………………………
「──たぶん、30人くらいだと…」
「“たぶん”?
30人“くらい”?だと!?
──!!ッ」
ガツッ!
「――グハッッ」
突然、キレた貴志の裏拳が良二の顎を捉えた!!
貴志のいきなりの行動に集められたメンバーはビビりまくり、晴樹は黙って静観している‥
倒れ込み呆気に取られながら顔を押さえる良二の胸ぐらを掴むと再び往復ビンタを喰らわし貴志は吠えた。
「テメェ耳かっぽじってよく聞けよ!!
100人のウチの30人しか面通ししてねぇってことは、残りの70はどこの馬の骨かも解んねぇってことだろうがっ!!えぇ!?
しかも、“たぶん”“くらい”!??──…テメェ俺らの引き継ぎで頭、張ってんだろうが!?何ひとつ把握してねぇってどーゆぅこった!?
あぁ!?こんなこと極道の世界であったら命取りだぞ!?テメェが一番フヌケじゃねぇか!!?‥はぁっ──‥」
一気にまくし立てた貴志は興奮も手伝ってか、少し息が上がっていた。
…………………………………………
そして、かわりに晴樹が口を開く‥
「とりあえず、今度の土曜日から清掃期間だ‥‥」
― せいそう期間て何ですか?
シバかれた良二にチラチラ目を向けメンバーの一人が怯えながら質問する
「簡単に言えば環境保全だな」
― …簡単じゃないっス
余計に意味が解んねぇッスよ
「──…」
学があるか無いかの違いだった。
「あぁ、わかった…じゃあ説明すると‥今度の土曜日から、デスナイツのメンバーは集会の度に奇襲を受ける‥‥
要は腕も立たねぇのに中途半端な考えでにチームに入った奴らは片付けられるってことだ‥掃除されるってことだよっ‥
はっきり言って下がまとまらねぇってことは‥‥お前らがナメられてるってことだ‥
シメる時にシメてねぇからカスが増えたんだろ?
掃除はゴミが溜ってからすると骨が折れるんだよ。
マメにしねぇから今回みたいな結果になる‥‥
大体、頭(トップ)に面通しもしねぇでチームの名を語らせるたぁどーゆぅつもりだ!??あぁ!?
テメェら面接もしねぇで雇う会社なんて何処にもねぇだろ!??それと一緒だ!!
お前らも腕に自信のない奴はやめりゃぁいい‥‥
篩(ふるい)にかけて最終的に残った奴らをメンバーとして認めてやるっつってんだよ、要は!
カス共には奇襲は内緒だ‥よそのチームには喧嘩好きな奴らもいるだろうからお前らも覚悟しておけよ!!」
晴樹は語り終えると不敵に微笑する‥‥
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