ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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14章 つながり

3

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目の前の女の痙攣する唇を見て苗の唇を思い出す‥



キスしたい‥‥


‥苗‥‥‥


ずっと触れていたい‥‥


たかがキスだけでも苗となら嬉しい‥‥‥




脳天気に笑う苗の顔が浮かび上がる‥
スポーツ大会で弁当を食べながら、湿ったオニギリのノリでお歯黒だと貼って笑う苗も可愛かった‥


‥腹抱えて笑ったけど…



‥‥‥




‥はぁ‥‥



‥ダメだ俺‥‥

アイツのこと‥

すげー好きだ‥‥‥‥




晴樹は欲を発散したと同時に女から体を離しトイレを出て行った‥


仲間達がたむろっているボックス席につくと貴志は、オラオラっ!そう言いながら晴樹の股間を狙い打ちしてくる‥


「どうだっ?スッキリしたか!?」

肩に手を回し絡んでくる貴志を払いながら晴樹は言った


「体の疼きは収まったけど今度は胸が疼く!!」


晴樹は、どうしてくれんだ!?あぁ?そう言いながらソファに横になり長い足で貴志に蹴りを入れていた。



「は、晴樹クン乱暴はやめてくれたまえっ‥‥」



晴樹の反撃に貴志は圧されながらエリート口調で抗議していた。











長い足の攻撃をゆるめ、晴樹は再びため息をつく‥






‥苗‥会いたい‥






別れて二時間も経たないうちに苗の無邪気な笑顔が恋しくなってくる。

貴志への攻撃をやめて晴樹は顔を腕で覆った。




‥夏休みに‥二人でどっかに行きたい‥‥

苗と二人で‥‥‥





形式張ったデートならいくらでもしてきた‥
ただ、相手の喜ぶ顔が見たい‥‥‥自分をそう想わせたのも、苗が初めてだった‥‥



苗が喜びそうなところ‥


やっぱ遊園地か?


夏目との映画は喜んでたな‥‥

‥でも、映画はいつでも行ける‥‥



晴樹はなるべくなら遠出をしたいと思っていた‥‥



‥二泊ぐらい‥どこかに泊まりがけで‥‥‥

丸2日も二人きりで居ればそれなりの関係になれるんじゃ‥‥‥



正直、このままキスだけじゃ身がもたない…///‥




「──!…貴志っ…俺、明日用があるからもう帰るわ!」

何かを思い出し晴樹は急に起き上がる。そして店の料金を払うと帰って行った




ジリリ〰ン

「へい!田中だす!!」


『‥あの、
夏目です。苗サンを‥』


「おぅ!イエローか?そっちの守備はどうだ?」


‥陸かな?
『守備は万全です!!


だから、姉ちゃんに変わってくれ』


「わかった!」


受話器の向こうで陸の呼びかけに返事する苗の声が聞こえる‥

「はぃ、大ちゃん?
どしたのさ?」


今日は日曜日‥

昨日の今日でちょっと照れ臭い気もするが、夏目は苗に電話をかけた‥


『苗?今 何してる?』


「テスト勉強だょ‥」


そぅ明日から夏休み前のテスト期間に入るため、苗はとりあえず勉強をしていた‥


‥テスト勉強か‥


『あ、じゃあさっ二人で図書館行って勉強しなぃ?』

「図書館‥ああ!いいねぇ図書館ならクーラーも効いてるし!」


そぅ、今時、珍しく田中家にクーラーという家電は存在しない‥‥電柱にとまるセミが鳴く中、暑さに耐え忍び苗はテーブルに向かっていた‥


『じゃあ今からそっち行くから!』

「うん、家でお昼食べてから行こうよ。んじゃ、待ってるね!」



よし‥‥今度はちゃんと、はっきりゆーぞ!!


夏目は気合いを入れ勉強道具の準備をした‥




そして、苗が受話器を置いたと同時に玄関先で車のとまる音がする‥

―ガンッ!ガラ―!


引き戸しきの玄関戸に一発蹴りを入れ、開けると晴樹が車から降りてきた‥‥手にはお菓子の入ったコンビニの袋と、小さめの紙袋を下げている。


「おはよ。みんないる?」


爽やかな笑顔で挨拶しながら苗にお菓子の袋を手渡した‥


晴樹の声が聞こえたのか、玄関には陸達が待ち構えていた‥その表情はまるで、親鳥から餌をせがむヒナのようである。

苗は陸達に袋を渡した‥


そして、晴樹の手に下げられている紙袋に目をつける‥


「それは何?」


「ん?‥お前にやる‥。」

その紙袋には携帯電話入っていた。


「!?え、なに?いいの?」

「あぁ、名義も俺だし電話代は俺が払うから‥」


「うそ、マジ!?メールも出来ちゃう!?」


キラキラ目で興奮する苗に晴樹は釘を刺す‥

「メールも好きなだけしていいけど‥‥

家族と由美と俺だけだ‥

わかったな?」


‥コレで夏目なんかと連絡取り合ったらキレるぞ!?


晴樹の言葉に苗は仕方なしに頷いた。

‥しょうがないか‥払いも兄さん持ちだし‥

それでも自分の携帯を持てた苗はすごく嬉しかった‥


「兄さんも、お昼食べてく?ちょっと早いけど、今から準備するからさ」



‥兄さん“も”?‥‥


苗の誘い方に晴樹は、
ん!?‥そんな表情をしながら聞き返した‥



「誰か来るのか?」


「うん、大ちゃんが。」



夏目の名前を聞いて晴樹の表情が曇り始めた‥


「アイツは何しに来るんだ?‥」


意識しなくても、声のトーンが下がってしまう。



「明日から、テスト期間だからさっ。
お昼食べてから図書館で勉強しよぅって!」



晴樹は田中家の人々に挨拶しながら居間に腰を下ろした。


「兄さん!兄さんもメル友なってくれる?!」


苗はさっそく箱から携帯を取り出し、眺める‥


そんな苗から携帯をとり、晴樹は自分のメルアドと番号を登録する。

色違いの同機種なので操作は手慣れていた。
晴樹はついでに家の番号と由美の携帯番号も入れてやる‥‥


そして、晴樹の次の行動に苗は焦って抗議した!!



「あぁ〰〰ダメダメ!


ダメだょ!兄さんっ
シールはそのままにしといて!!」


「‥?」


そぅ‥携帯画面の保護シールを剥がそうとした晴樹を必死で止めていた‥

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