ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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15章 恋心

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タナカサン‥‥


「……──ん?」


何だか呼ばれたような気がして苗は辺りを見回す‥‥


「……っ!??‥」


そして、電柱の影から手招きをする結城の生徒らしき女子と目があった。


銀ぶちの眼鏡をかけ、キチキチに編んだみつ編みが結城の制服の可愛さを殺している。


ゆっくりとした手招きに苗は恐怖を憶えながらもフラリと近寄ってしまった!


女生徒は、捕まえた!!そう言わんとばかりに苗の手を握り眼鏡のレンズを光らせる!!



「田中サン!貴方に頼みがあるの!聞いてくれる!?」


「‥‥‥お得な情報ですかね?」


苗の言葉に相手はウンウン頷いている。

そして、ソッと‥‥デジカメを渡した‥‥‥


「これは?‥」


「結城先輩の写真を撮って欲しいの。ベストショットなら……高く買うわ」



銀ぶちを゚+。゚キラーン!と光らせ獲物を見据えるように苗を見つめる‥


「‥高く‥‥‥買う?」


「そうよ…調べによると貴方、結構生活に困ってるらしいじゃないの‥‥‥
イイ稼ぎになると思うわよ‥‥‥」



言った後に、にやりっと笑いズリ下がる眼鏡を押し上げる。



‥いい‥稼ぎ‥‥//‥




稼ぎ──その言葉に苗は心なしか興奮し、顔を紅潮させている‥‥‥



そして聞いた!






「写真は現金と引き換えですか!!?」



苗の言葉に女生徒は深く頷く‥‥


「‥‥ヌードなら‥‥‥





かなり、高額で引き取るわよ‥‥‥」













‥きゃ、きゃなり高額‥‥


‥‥ゴクッ‥‥‥


苗は生唾を飲みながら考えた‥











‥しゅ、しゅごく美味しい話しかも‥‥‥


兄さんからの援助は物資のみ‥‥‥

さすがに現金をくれ、とは言えなひ‥‥‥

しょれに、そんな事したら完全にほんとの援交になってちまぅ‥‥‥


現金があったら、今止められてる電話代も払える‥

そして、三度目の督促状が来ている水道代も‥‥‥

ちょっとでも、いいから生活費の足しになるなら──っ


「ヌードなら‥‥












コレだけ払うわ‥」








女生徒は指三本を苗の目の前にずいっと立てた!






「‥さ、‥‥




さんびゃくえんも‥っ‥」


‥しゅごいっ‥




苗は興奮気味で思考する言葉もおかしくなっていた‥


‥やっぱり兄さんは苗の足なが兄さんなんだね‥゚+。゚


これで、現金収入が確保できたょ‥




兄さんありがとう‥‥










そして、女生徒は何故か体をワナワナと震わせている‥



「‥‥‥三百円?‥っ〰




先輩のヌードがそんなに安いわけないでしょ!!?そこらのアイドルよりカッコイイんだから!!」






ムキになって巻くし立てられ苗はびびった。


「え?じゃあ‥


さん‥ぜん‥え‥」

「三万よ。




決まってるでしょ!?

他にもセクシーショットだったら高値でかうわ‥」







どうやら彼女は欲しいモノに関しては、金にいとめをつけない典型的なマニア‥‥晴樹マニアだった。





‥ゴクッ‥三万円。‥‥‥


苗はぎゅっとデジカメを握りしめる‥そして宣言した!



「わたくち、田中 苗!


この命に代えても今世紀に残るベストなショットを手に入れて参ります!!」



苗は額にビシッと手を添え姿勢を正した──



「うむ‥是非とも私が萌え萌えするような作品を期待してるわ‥‥

じゃあ、いいモノが撮れたらココに連絡して‥

頼んだわよ‥‥‥」


苗は返事をすると、女生徒の後ろ姿に必死で手を振った



渡されたメモを見るとそこには名前と携帯番号メアドが書かれていた‥


‥松島 彩乃(マツシマ アヤノ)‥


校章バッチが青だったから兄さんと同じ二年だよね‥



~♪~

着信―兄さん―

‥あ、忘れてたっ


プツ‥
『こら、苗!?
いったいドコいるんだお前はっ』


「ごみん兄さん!すぐ行くょ」

‥ベストなショット‥手にいれなきゃ!!!






苗は下心満々で晴樹の元へ向かった‥













「遅くなってごめんなさいっ兄さん!!

すごい会いたかったょ!」


「っ‥//‥」


車に乗り込む前に言われたこの一言に晴樹は怒るに怒れない。

苗は知らずの内に晴樹のツボを押さえていた‥



何となく嬉しい気分の晴樹は苗に言う。


「今日でテスト終わりだろ、今からどっか行くか?」


‥ムム?!!‥どっか行く?‥



ベストショット‥‥撮れるかもしれなひっ。+゚。



「うん行きたい!!
兄さんとならどこ行っても楽しいし!!」


「‥///‥」


お金は全部払ってくれるし♪損しないしぃ~♪



苗の下心も知らず晴樹は苗の言葉に心が早る‥



「‥//‥どこ行きたい?」


‥う➰ん‥‥‥
兄さんが脱ぐようなとこ‥‥って‥‥




「温泉!!」


「おんせん!!?」


苗はキラキラとした顔を晴樹に向けて言った。


「俺、今から行くとこを聞いたんだけど?」


「あ、‥‥‥そっか。


そだね‥ちょっと無理だね」


‥チッ、温泉ならセクシーショット取り放題だと思ったのに〰
はっ!イカンイカン!ちっと焦り過ぎだな!うん!!



腕を組み難しい顔をしてうんうん、言ってる苗を晴樹は見つめる


「別に無理ってわけじゃねぇけど‥


どう考えても‥



泊まりになるぜ?」


晴樹は苗に確認をとった




‥泊まり?‥




‥浴衣の兄さん‥


‥裸体の腰にタオルを巻き巻きする兄さん‥‥


‥風呂上がりにコーシー牛乳を飲む兄さん‥‥


‥マッサージ機であまりの気持ち良さにうたた寝兄さん‥












ベストショットだらけだょ‥゚+。゚




泊まりになるって言葉に黙りこんだ苗を晴樹は気にした‥

「苗、それ以外に行きたいとこ‥」

「温泉だょっ!やっぱ温泉!!

それしかないだょっ!」


異様に興奮する表情で苗は言う‥



「それしかっ…て」

‥コイツ泊まりの意味解ってんのか!!?



むろん解ってるはずもない‥苗の目的は違うところにあるのだから。

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