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16章 温泉旅行
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しおりを挟む「何か曲聞くか?」
大人しくなった苗の頭を撫で、晴樹は曲をかけた。
次第にUPテンポな曲につられ
苗はついつい体が動く。
「よぅ!よぅ!チキチキよぅ!アォ!!」
「──…っ‥」
ラップのリズムに乗りながらエアードラムを激しく叩き首を振る‥‥
晴樹は少し運転しにくくなっていた。
「苗……
気が散るからやめてくれ」
「あ、ごみん‥//‥」
ノリ過ぎるからと晴樹はCDからラジオにかえる‥
ラジオからはクラシックのメロディが流れ始め、苗は静かに‥‥‥
両手を広げた
「‥‥っ〰〰」
運転中の晴樹は苗の手を煙たそうによける
苗は自分の世界に入ってしまっていた‥
♪タラ~リ~ラリ~ラ…
まるで草原に風が吹くような爽やかなメロディとともに、流れだす歌声と苗がハモる‥
「♪わ~たしのぉ~おはぁ‥」
「もう、いいっつぅんじゃボケっ…
運転しにくいだろ!??」
晴樹は苗の広げた手をはたき落とした。
「あー兄さん見て見てぇ」
晴樹に叱られ大人しくなったのもつかの間‥
苗は車の外の景色を見てはしゃぎ始めた‥
・
海岸線沿いを走る車から苗の指差す方を見ると真っ赤に染まる雄大な空から、きれいな夕陽が徐々に海に沈んで行く‥
「綺麗だな‥」
「うん‥海沿いでしか見れないもんね‥‥」
二人して暫しそのまま美しい景色にめを向ける。
何となく‥やっといい雰囲気になってきた‥
晴樹はそう思っていた。
「もうすぐしたら着くから‥」
はしゃぎ疲れたのか少し大人しくなった苗に晴樹は言う
「旅館着いたら何する?」
「着いたら?‥」
‥うーん‥着いたらまず、やっぱ裸体にタオル巻き巻き兄さんショット‥‥だょね
「着いたらまずお風呂だょ!」
「‥//‥
そうだよな‥
軽く風呂入ってそれから飯だよな‥‥
で、またゆっくり風呂入ればいいしな‥‥/////‥」
晴樹は照れながらとりあえずのスケジュールを組んだ。
よこしまな気持ちで赤くなる顔も夕陽に染まってまったく苗にバレていない‥
そして砂利の敷き詰められた路を登り、いかにも大人の隠れ宿‥
そんな雰囲気の旅館に二人は辿り着いた‥‥‥
格式高そうな玄関にはさっそく上客を待ち侘びていた女将と下駄番のおじさんが深々と頭を下げて出迎える
・
そして頭を上げた女将達は慌てて頭を下げ直した!
苗はその二人よりももっと深々と頭を下げていた。
「コラコラ、お客がそんなに頭をさげたら店の人はやりずらいだろ?」
そぅ、もてなす側ともてなされる側‥‥‥どちらにもそれなりの礼儀がある‥
女将は晴樹達を離れの個室部屋に案内した‥
結城一族がいつも使う部屋だった
部屋に通され苗は周りを全部、物色してまわる‥
引き出しとゆー引き出しはすべて開けて覗いていた。
「もう、その辺でいいだろ?
風呂入るぞ‥‥‥」
「?‥うん、
兄さん先に入っていいょ」
自分に呼びかけるように言う晴樹に苗は疑問顔で勧めた‥
「‥‥//‥」
一緒に入る気満々だった晴樹はかんたんに苗にはぐらかされ少々、こっ恥ずい‥
晴樹は頭をかきながら部屋続きの庭を行き露天風呂に向かった‥
‥行ったな‥‥‥
苗はデジカメを手にしニヤリと笑う
‥おセクシーショットは3万円゚+。゚‥
ふふふ‥‥‥
苗は不気味な笑い声を奏でていた。
・
チャポン──
フゥーーッ
晴樹は露天につかり一息ついた‥
色々考え過ぎて、気持ちが落ち着かない‥‥‥
このあとのことを思うと胸がドキドキしてくる‥
温泉で温まる前から晴樹の顔は熱っていた‥‥
二泊‥‥‥苗と二人きりでいられる‥//‥
一緒に食事して風呂入って‥‥‥‥//‥
一緒に‥‥‥
ここまで来といてまさか、ダメなんて事はねぇよな?
自分で言い出したんだし‥
嬉しい反面なぜか不安がつきまとう‥‥
そして背後からは妙な視線と光が‥‥‥
‥う➰ん、兄さんちょっと露天から上がってくれないかなぁ~
これじゃあ中々ベストなセクシーショット撮れないょ‥
苗はデジカメを手にズームの操作を口を尖らせながらいじっている
「何がしたいんだ?
お前はっ!?」
急に頭から降った晴樹の声に苗はビビりそしてカメラを構えた!
はっ!!これは、タオル巻き巻き兄さん!だ──
腰にタオルを巻き仁王だちする晴樹にデジカメを向けたが一瞬にしてカメラを奪われてしまっていた‥‥
「──…っ……言え!何がしたいっ!?」
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