ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

文字の大きさ
75 / 255
18章 大切なひと(前編)

6

しおりを挟む


‥ハァ―‥‥‥



なんのごめんだよっ‥//‥



例え消しても耳に残る──


晴樹はベッドに腰掛け自分の頭をクシャクシャに掻き乱した



どうしようもない苛立ちと苦しい胸の疼きに成すすべもない‥‥



晴樹は再びベッドに戻るとすがりつくように女を抱きしめた──



「晴樹?

どうしたの‥‥///‥」



普段の俺様的な態度の晴樹とどこか違う。

そんな晴樹の弱々しさになんとなく母性をくすぐられ、女は晴樹を優しく抱きしめていた──



苗からメールの受信もたくさんあったが開く気にもなれなかった‥‥‥



苗の名前を見ただけで気がめいる‥


閉じた携帯はもう光らない──
晴樹は携帯の電源を切ってジーンズにしまっていた‥‥



「リエ‥‥‥」


「なに?晴樹‥//‥」


普段、お前でしか呼ばない晴樹に名前を囁かれ女は浮かれ始めていた



1日に違う女二人抱いても気持ちは埋まらない‥
苗のごめんの言葉が頭に残る‥‥



「リエ‥」

「‥//‥‥ァン‥──!」


「‥‥リエッ──!」


晴樹は頭に残る苗の声を掻き消すように、女の名前を囁き再び覆い被さった…




「ねぇ晴樹?

今日は学校どうする?」



「ぅ‥ん‥

休む‥‥今、何時?」


「7時ちょい過ぎ‥」



リエに起こされ時間を確認した晴樹は携帯で村井に連絡を入れた‥



「もしもし‥村井?今日、学校休むから適当に理由つけて連絡いれてて」


『わかりました‥

今、どちらに?』


「ダチんとこ居るから‥じゃあ頼むな」

―プツ―ツ―



晴樹は用件だけ伝えると携帯を切った‥



‥また、不良に逆戻りかな?


村井は切れた携帯を手にしてそう思っていた。







そして、その日の放課後‥


夏休みに入ると直ぐに合宿が始まることもあり、今日の水泳の部活は合宿の為の説明会のみで早目に終わっていた‥



「ごめん!苗!待たせたな」


「だいじょびだょ!!」



苗と夏目は今日も一緒に帰る約束をしていたようだ‥



そして、携帯を握っていた苗の手に夏目は気づく──


「あれ‥‥いつから携帯持ってたんだ?」


「ん?
あぁコレ?

この前、図書館に勉強行った日に兄さんがくれたんだょ!」


「先輩が?‥‥へぇ──」



夏目はそう呟き何か言いた気に苗を見る‥


「兄さんがね‥


由美と家族以外番号教えちゃダメだってゆーんだょ…

月の支払いも全部兄さん持ちだからさ‥‥ごみんね。
あ、でもメールだったらパケ放題だからお金かかんないしいいと思う!!」



‥いや、苗‥‥‥

お金の問題じゃないと思うけど…



晴樹の気持ちも解らなくはないが、それでも携帯でやり取りできれば夏目も嬉しい‥‥


「苗‥‥

だったらさ‥‥携帯だって俺からかければ通話料金かかんねぇじゃん‥//‥」



「‥あ、それもそだねっ」


夏目の言葉にのせられて、さっそく苗は携番とメアドを夏目と交換した──




‥うは、メル友が増えたっ!

苗はウキウキして増えたアドレスを見つめている。
夏目は彼氏のはずなのにメル友扱いだった。


そしてニコニコしながら帰る高校生カップルを後ろからゆっくりと付け狙う黒塗りのベンツに二人は気づかずにいた‥‥‥


夏目は苗とお喋りしながら苗を見つめた。

‥どうやって夏休みのデートをきりだそう……


夏目はSummerStory第2だんを実行する


「‥苗‥//‥

合宿から帰ってきたらさ‥」


──バタン!!


夏目がそう言いかけた時だった──




後ろから忙しい足音が近づき、二人の恐もての男に口を塞がれた苗と自分に向けて銃口を構える男が一人、目の前に立ちはだかる。



「え──‥‥‥」


‥な‥ んだ‥‥



コイツら……


ゴクッ‥



夏目は銃を構えた男を前ににして反射的に両手を上げていた‥




‥苗?!‥‥



男からチラチラと視線を反らし、苗を見るとグッタリとなった苗を二人の男が手早く車の後部座席に押し込み車に乗り込む!



それを確認すると銃を向けた男は言った



「‥おいガキ!


警察に言ったらどうなるかわかってんだろぅな‥‥



鬼頭の総代に伝えろ!!

余計なことしてくれんじゃねぇってよ!!」



―バタン!!


言った男は素早く助手席に乗り車は走り去った。










‥鬼頭‥‥‥

‥なんだよそれ?‥


苗──!?



意味の解らない伝言だけを残し立ち去ったヤクザ風の男の言葉が頭の中で繰り返される。



夏目はその場で我に返ると元の道を全力で走り学校へ向かった──



頭の中は混乱していた。


‥鬼頭つったらテレビでよく耳にする極道一家じゃねぇかよ!!?
そいつらになんで苗が!?

──…っ…ちくしょーー!!




ダダダダ──ッ


「拐われたーーーーッ!!

はぁはぁ‥グッ‥はぁッ‥」


「‥‥‥
ど、どうしたの夏目クン」



ドアを壊す勢いで開けて、いきなり教員室に飛び込んで来た夏目に向かって残っていた教師達が驚きながら問掛けた



「拐われた‥って

どういうことだね?」



夏目は息も絶え絶えに、さっき目の前で起こったことを叫びながら必死に訴えた。


「‥なに‥それは本当か!!?──…っ急いで理事長に報告を!!」



教員室の中が慌ただしくなる。そして、連絡を受けた理事長は頭を抱え考えていた‥













‥むぅ‥‥‥




わしの苗ちゃんを……




‥鬼頭の跡目が確か、晴樹の友達だったはずだ‥
じゃあ、それ絡みで苗ちゃんは拐われてしまったと言うことか?


…ムムゥ〰晴樹のアホクソバカは何をやっとるんだ!!



秘蔵っ子の晴樹を酷く罵りながらお爺は晴樹の携帯に連絡を入れた。




―プツ
[お掛けになった番号は電源が‥‥]





「──‥ぬぅぅっ…」



お爺は怒りで震えながら別ところに電話をかけた。

しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!

竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」 俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。 彼女の名前は下野ルカ。 幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。 俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。 だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている! 堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる

グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。 彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。 だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。 容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。 「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」 そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。 これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、 高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

処理中です...