ありのままのキミに夢中 ~イケメンはずんどうぽっちゃりに恋をする!~

中村 心響

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18章 大切なひと(前編)

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『はい、会長‥

何かございましたでしょうか?』


「ぬぁにを流暢に喋ってんだ貴様ぁ〰〰」


『は?会長!?』


お爺は村井にヤツ当たりしていた。


「晴樹を出せぇ〰〰っ

晴樹はどこだぁ〰〰!!
あぁ!!?
なんで携帯が繋がらん!?
これじゃ携帯の意味がなかろうがぁ〰〰!!ハァ」



興奮し過ぎで息があがる。70代のお爺はこれだけで体力を消耗していた‥‥



『‥‥晴樹サンは知人のとこにいると今朝、連絡が‥‥
それ以外は私もちょっと‥』


「なぁぁにぃ〰〰っ

わしの苗ちゃんが鬼頭組絡みの奴らに拐われちゃったんだぞ!どう責任取るんだ貴様!?」


『わ、私の責任でございますか!?』


「どんだけぇ〰〰!?
いかほど〰〰〰だ!
バカたれがぁ!
なんとしてでも晴樹と連絡を取れ!!わかったな!」


『──…はぃ…』

‥流行語はすぐ使いたがるんだからこの人は‥




短気で横暴、わがままな会長からやっと離れられたと思った矢先に村井にふりかかった事件だった。


結城 茂樹の元、敏腕秘書村井は孫の代の晴樹、担当になってもこの人に振り回されるのだった── 




そして、晴樹の行方を探すべく、村井は直哉に探りを入れることにした‥



「‥あ、村井さん?‥‥晴樹サンの行きそうな所!? どうしたんですか急に?‥
‥‥え?‥‥連絡が取れない?
‥‥──!??はぁ!?



‥田中サンが拐われた!??

俺、まだ学校居るから今から理事長のとこ行ってみます!!」


『頼むよ直哉クン‥
もし、晴樹サンが帰って来た時の為に私はここから動けないから‥』


「わかりました、

晴樹サンが立ち寄りそうなとこ目星つけてみます!」



村井から連絡を受けた直哉は携帯を切ると理事長室に向かいながら、晴樹の行きそうな所を考える‥


‥晴樹サンが行きそうな‥‥つったら‥クラブハウス、ヒロサンとこくらいしか‥‥

あの人最近、真面目だったからな‥‥‥

でも、なんで携帯の電源切ってんだ!?
今日だって学校休んでるし──
夕べから帰ってないっつってたな‥‥‥女のとこか?


わかんねぇっ…あの人、特定の女なんていなかったから目星つけらんねぇじゃん!?



直哉は焦りながら色々考える。そして理事長室に入った‥



―コンコン!

「理事長?中島です!!」


直哉は理事長の返事と同時に扉を開けた──



「あれ、夏目?」


直哉が理事長室に入ると夏目の姿が目に入った‥


苗の拐われた状況を聞く為に夏目もたった今、理事長室に呼ばれた所だったのだ

教員室では、理事長の指示で数人の教師が待機したままでいる‥‥‥


理事長いわく──

事が事だけにやたらに動けん‥‥相手がヤクザで身代金目的じゃなければ慎重に対応せねばならん‥‥‥



理事長は身重のオカンのことも考え、田中家にはまだ、連絡を入れていなかった。


母親に言うよりは父親に直接伝えた方がいいだろぅ‥


お爺なりの配慮であった‥





「なんで‥

なんで、苗があんな奴らに拐われなきゃなんないんだ!?‥‥‥クソッ!」




夏目が悲壮な表情で呟く‥


「あんな奴らってお前拐われた時一緒にいたのか?」


「一緒に帰る途中だったんだ‥‥」

「一緒に!?なんで一緒に」


夏目の言った言葉に直哉とお爺が驚く


「守ってやれなかった‥

彼女なのに!!

俺の彼女なのに!!
守ってやれなかった──!」


そう叫んだ途端、夏目の
瞳から悔し涙が溢れた。


脳裏にはぐったりとなった苗の姿が思い浮かぶ‥




あの時、傍に居たのは俺だけだったのにっ…


俺しか居なかったのに!!



守ってやれなかったっ…





「いつから付き合ってた💧?」


唇を噛み締めながら溢れる涙を堪える夏目に直哉は聞いた


「昨日から‥ズッ」




‥昨日から?‥


それで晴樹サン出て来てないのか!?‥
‥‥相当ショック受けてるってことだ‥



直哉がそんなことを考えてる目の前でお爺は静かだった──

そして、冷静に口を開く‥







「苗ちゃんは…



わしのもんだっ!!」



「──‥」

「‥‥?‥ズッ」




理事長の言葉に直哉は唖然とし、夏目は鼻をすすりながら意味が解らない‥って顔をしていた。




「‥と、取りあえず‥さっき村井サンから連絡があって、晴樹サンの行きそうな所を考えたんですけど‥」



異様な剣幕の理事長を前にして、直哉は思いつく場所を片っ端から全部言ってみる‥



「そうか‥鬼頭絡みなら先ずは晴樹を見つけて話しをしなければならん‥
苗ちゃんはとばっちりを食ったようなもんだからな」

そして、それを聞いた夏目は理事長室を飛び出し自宅のバイクを取りに向かった──

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