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4章 恋慕
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しおりを挟む「苗…」
「ん?」
藤代宅からの帰り道。車の中で晴樹は助手席の苗に話しかける‥
「なに?兄さん?‥」
「今度から何かあったら俺に言えよ‥‥‥」
「?」
前を向いたままそう言う晴樹を苗は疑問顔で見つめていた‥
‥気に入らない──
いろんなことに腹がたってくる──…
なんで真っ先に俺に連絡をよこさなかったんだ?コイツは!?
晴樹は苗が自分以外の男に頼ったことが許せなかった‥
苗の為なら自分が真っ先に何かしてやりたい‥
兄さんとして、ただ単に頼られるだけはご免だと思ったけど‥自分以外の男が苗に頼られ、苗を喜ばせるのはもっと嫌だと思った──
苗を1番に喜ばせるのはいつでも俺でありたい‥
そう思う欲張りな自分がいる‥
考えてみたら、コイツは肝心な時に俺を頼ってきてない気がする‥
水道を止められた時もそうだった‥
ほとんどの事は自分で何とかしようとしている‥
俺は‥頼りにならないってことか?──
晴樹は田中家の近くの公園前に車を停車した‥‥
「苗‥‥
ちょっと‥
ゆっくり話しがしたいけどいいか?」
晴樹は前を見つめたまま苗に聞く‥
・
「何の話し?」
苗に聞き返され晴樹は自分の口元に手で触れる仕草を繰り返す‥
正直、何から話せばいいのか考えていない‥
「苗‥‥
お前は何をしてもらったら一番嬉しい?」
「‥‥‥💧
また、急なこと聞いてきたね」
「‥‥//」
晴樹自身、自分でもそう思っていた
難しい顔をして一向に答えの出ない苗に晴樹は質問を変えて聞き直す
「じゃあ、苗‥
お前は俺をどう思う?」
「どうって‥‥
兄さん最高ぉ!って感じ!!」
「…💧」
苗は晴樹に親指を立ててグッとサインを送り言った。
「‥じゃあ苗💧
俺の気持ちを言うけど‥
俺は苗の為に何かしてやりたい――
だから、これから何かあったら一番に俺を頼って欲しい‥」
晴樹はキョトンとしたままの苗を見つめ、真剣な眼差しを向けて気持ちを伝える
そして、次の言葉に想いを込めた―――
「なえ‥‥‥
俺は苗の傍に居たい――」
熱のこもった瞳をくゆらせ、晴樹は瞬きひとつもせずに苗を射るように見つめた
「苗は?」
晴樹は苗に問いかける‥
‥苗…
お前はどうなんだ?‥
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