6 / 255
1章 きっかけ
5
しおりを挟む・
「それよりさぁ‥由美のタイプを探さなきゃっ
聞いて中ちゃん!由美ったらさぁ
優しくて、洗練されてて
んで、イカメンのモデルみたいなの見つけて来いだってさ!
どうやって探せっつーのっそんな男!?
ホント、現実を見ないんだから困っちゃうよ」
中島の為にパスタを取ってきた晴樹に苗は簡単に礼を言うと、再び回りの男子の物色を始める
…──おぃおぃ、苗が一番現実見てないってっ
由美のタイプに恐ろしくぴったりハマる人が目の前にいるっつーの!
‥‥でも‥ライバル増えると困るから由美には内緒にしとこっ
中島は今後の策を練りながらちょっと気にかかったことを苗に聞いた…
「ねぇ苗‥‥‥
ちょっと、聞いてもいい?」
「ん?」
「あんたのタイプってどんな?……」
「‥‥‥‥ ルパン‥」
「‥‥‥‥わかった
あんたのタイプ見つけたら紹介してあげる」
「マジっすかっ…ならやっぱりダイエットしなきゃ!」
苗はそう心に決め席を立ち上がると鼻歌を歌いだした…
√♪ダーイエットは明日からぁ
√…ダーイエットは明日からぁ
そして、二杯目のパスタを取りに行った…
・
…苗ったら‥
まぁ、苗の事は置いといて…
中島は陽気な苗を見送ると、コホッと小さく咳をして喉の調子を整える。
「あ、あの、晴樹さん…」
「ん?…」
急に話しかけてきた中島に晴樹はパスタをつつきながら顔を上げた‥
「なに?…」
「あの …
が、合併のことで…聞きたいことが…」
あ?んなんか、緊張しちゃう///彼女いるか聞きたいのにっ!
「合併の何が聞きたいんだ?」
「ぅぁ、あのっ…え~っと‥」
“──…すいません!
ちょっと、それはできかねますっ…ほんとに申し訳ないんですがっ…”
中島が必死で質問のネタを考えていると背後でしきりに人の詫びる声がする
見ると困り顔で苗に頭をさげるウェイターがいた
晴樹もそちらの方に目を捕られている…
「ごめん…ちょっといい…?」
晴樹は中島に詫びながら席を立つと苗達の方へと歩いていった。
「…どうした?」
「あ‥
実は…御持ち帰りをされたい…と…」
「‥持ち帰り!?
‥料理を?‥‥‥」
揉めてる理由をウェイターから聞き、晴樹は戸惑いながら苗を見る‥
二人のやり取りを見つめていた苗の手にはついさっき、買ってきたばかりであろう、プラスチックのパック容器10枚入りが握られていた──
・
… 確信犯か‥‥
最初から持ち帰るつもりで来てやがるな──
「…ダメ?‥
だってどう見ても残りそうだし…
もったいないじゃん、せっかくこんな美味しいのに!!」
苗は当然のように晴樹に堂々と語る
「・・・・
わかった、少し待ってて…
ちょっと悪いけど、松下さんを呼んでくれる?」
晴樹がそう頼むと、ウェイターが一人の男性を呼んできた…
そして、晴樹はその男性に交渉する‥‥‥
「ごめん、松下さん……実は料理をテイクアウトしたいって子が居て…いい? 俺が責任取るからさ」
「わかりました。
晴樹さんがおっしゃるならいいですよ。ただし今日中に食べて頂ければ‥ですが」
どうやら、松下さんと言う人物はここの総支配人のようだ
「わかった、
悪いね。無理言って」
交渉が済み晴樹は苗に言った
「絶対に今日中に食べきるんなら持ち帰りしてもいいよ」
「やった、ほんと!?
食べる食べるっ!
大丈夫、残しておいてっつってもウチは残らないから!」
苗はそういうと喜々としながら料理をパックに詰め始めた。
・
「あ、ごめんちょいと兄さん!
これにそこのオードブル詰めてもらえる?」
― カサッ‥
「……‥」
苗は、隣にいた晴樹にパック容器を手渡した──
そして晴樹も苗に次から次に指示される料理を無言でパック詰めしていく‥
…ちょっ、やだぁ?
苗ったらっ晴樹さんになんて事させてんのよ?っ‥//‥
二人の様子に中島が慌てた。
そして、瞬く間にパック10コに詰めきると、それを見て晴樹が苗に再度確認を取る
「ほんとーにっ‥今日中に食べきる?コレ」
「うん‥足りないくらい」
「はっ?」
晴樹の心配をよそに苗は、“しまった!!” そんな顔をしている
そして呟く…
「チッ‥あともう一つパック容器買って置けばよかった」
「‥‥コレだけあっても足りない!?」
「うん、‥ウチ…10人家族だし…食べ盛りの弟が3人いるから…」
「…10人っ‥‥なるほど‥
わかった、ちょっと待ってて‥」
晴樹は近くにいたウェイターに何かを持ってこさせた
「汁気のないやつだったらコレで大丈夫だろ?」
そう言った晴樹の手にはアルミホイルとラップが握られている‥
結構、面倒見のいい晴樹だった‥
・
パック詰め作業も終わり、二人は席に戻って来る。そして、晴樹は中島に話しかけた
「中断させてごめん!
で‥合併の何が聞きたいの?」
「あ‥」
…やばい!何質問するか考えてなかった!
「…聞きたい事があったんだろ?」
「何?兄さん合併について詳しいの?」
… 兄さんって‥‥
「ごめん
君にはまだ自己紹介してないね‥
結城 晴樹だよ。
合併したらよろしく」
晴樹は改めて苗に自己紹介した‥
そして、苗は思いつめたように晴樹の名を呟く‥
「…結城──?…結、城……結…っ…城っ!?」
「そ。……これからよろしくな」
「何、兄さん結城の人間なのっ?」
「ああ、何か聞きたい事ある?合併について…」
「・・・はいっ質問!」
結城の人間と聞いて苗は直ぐに質問した。
「どうぞ…」
「え~とですね‥合併したあかつきには…学費はどうなるんでしょうか!?…
たぶんですね‥そちらの学費と我が校の学費は雲泥の差があると思うのですが!?」
「はぃ、お答えします!
学費はいままで通りの予定です!」
苗の質問に晴樹は、はっきりと答えた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる