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11章 続 バカンス
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しおりを挟む「ねぇ、なえちん」
「あいよ!」
由美は夏目達が泊まっている部屋に向かいながら苗に話しかける
「夏目クンと拠り戻したの?」
「‥うぅん‥
戻ってないだょ。なんで?」
「いや‥だって普通に話ししてるし‥遊んでるし💧
だから、拠り戻したのかと思って‥」
そう聞いてくる由美に苗は夏目とビーチで交した約束を語った。
「えぇ!国体優勝したら付き合うって!?」
「うん💧」
「そ‥‥すご…っ…
じゃあ、夏目クン本気なんだ苗のこと‥」
「‥‥わかんないだけど……でも、取りあえず今度の都大会はお弁当持って応援行くって言ったから‥」
「へぇ‥」
‥なんだ‥じゃあ、悪いこと言っちゃったかな…あたし💧
由美は大事な親友を傷つけたと思い込み、夏目からの電話を冷たくあしらったことがあった。
‥部屋いったら謝ろぅ💧
‥コンコン!
「ティーチャー!!」
‥ガチャ‥
「頼むから‥その呼び方やめてくれる💧」
「‥💧」
夏目はドアを開くなり苗に頼みこんだ‥
夏目は苗達を部屋に迎え入れる
四人で少しの間、話しをしながら夏目達は苗達の目を盗み目配せをしあう‥
そして行動に移した。
・
「由美!ちょっと外に散歩行く?」
「え‥あ、ぅん//
じゃ、苗も‥──っ!…」
誘いを受け、みんなで行くもんだと思って苗に声をかけようとした由美を克也は手を握り強引に部屋から連れ出した!
「なんであの娘誘ってんの?二人きりに決まってんじゃん!!」
「―――え!?‥ぁ、ごめん‥///」
「二人は嫌だった?」
克也はそう言って由美の顔を覗き込む。
「そんな、嫌って訳じゃ‥//」
「‥‥じゃ‥行こう‥。」
‥ぅそ‥
克也クンって結構ゴーイン‥//
まんざらでもなさそうな由美の表情を確認して、克也は夜のビーチに由美を拐っていった‥
「由美達‥飲み物買いに行ったの?」
慌ただしく部屋から出て行った二人を見送り苗は夏目にそう聞き返す。
「克也が遠藤とゆっくり話しがしたいんだって!」
「へぇ・・・」
「飲み物なら冷蔵庫にあるよ。なんか飲みたい?ってもアルコールしかないけど‥」
夏目は冷蔵庫を覗きながら苗に言う
「アルコールは‥ちょっと💧」
「‥なに?
苗、アルコールだめなの?苦手?」
渋い返事をする苗に夏目は聞き返した
・
「苦手じゃないだけど‥
すぐ、酔っちゃうだよね💧」
‥──なに!??
すぐ酔うのか?・・//
夏目のスケベ心にちょっぴり火がついた。
「氷があるから薄めながら飲めば大丈夫だよ!
あっ!これ旨そう!!」
夏目はそう言いながら桃の缶チュウハイをグラスに注ぎ苗に勧めた。
「‥でも💧」
「大丈夫だよ!酔ったら俺が部屋まで連れてくからっ
それとも、なにか?もしかしてめちゃ酒癖悪いとか?💧」
夏目はちょっと気になった。それでも苗の酔ったところを見てみたい‥やっぱりその誘惑には勝てなかった
「暴れないけど、よく喋ってうるさいだって…そー言われる‥」
「んじゃ‥あんまり普段と変わんねーじゃん💧」
「うん‥。」
「ぶはっ…大ちゃん!
ピーナツに塩がついてるだょ!!」
「ぅん‥塩味だからな…💧」
苗はおつまみのピーナツを手に取り大ウケしている‥
‥笑い上戸か💧
‥けっこー激しいな…
テーブルから落ちてコロコロ転がるピーナツに爆笑しながらテーブルを叩く苗を見届けて夏目はトイレに入った。
‥あれ?‥静かになった?
・
トイレから出て手を洗いながら部屋が静かになったことに気づく‥
気になって洗面所から部屋を覗くと‥
──?!‥早っ…
苗は夏目のベッドに寝ていた…
「ちょっ‥と、苗?
大丈夫かよ‥」
‥急性アル中じゃないよな💧
夏目は不安になりながら、恐る恐る苗に声をかけた。肩を揺らすとぅん‥とだけ返事が返ってくる
‥完全に寝る体勢に入っていた。
「‥苗‥」
夏目は苗の側に腰掛け苗の髪をくしゃっと撫でる‥
『酔ったら俺が部屋に連れてくから!』
‥はぁ//
どうしよう‥‥
「連れて行きたくねぇよ//」
夏目は投げ出された苗の手に自分の大きな手を重ねボソっと呟いた
苗の手を握り締め夏目は潤む瞳で苗を見つめる
都大会は今のタイムなら余裕でイケル‥
でも‥
来年の夏の国体は遠すぎる―――
交した約束を達成する自信は大いにあるけど‥
自分自身が待ちきれない。
夏目は今回のことで学んだ‥
勝負ごとは一歩でも退いた者の負けになる。
だからこれからは何に置いても自分から身を引くことは二度としない―――
夏目は苗とのことでそれを学んだ。
・
「苗‥俺、頑張るから‥」
そう言って夏目はもう一度苗の髪を撫でた…
‥―――重‥💧
‥カチャ
「あ、大介?
どこいくんだ?」
ちょうど部屋に戻ってきた克也と由美に出くわした
夏目は苗をおぶって部屋に連れて行くところだった。
「苗に酒飲ましたら寝ちゃってさ。だから部屋に送って行くから‥」
夏目はそう言いながら繋がれた二人の手に目をやり、克也にボソっと言った
「上手くいったみたいだな。」
「まぁな」
二人でニヤリと笑い合い夏目は苗の部屋に足を向ける。
「あ、あたしももう戻るよ!」
由美もそう言って克也に別れを告げ夏目の後を着いてきた。
「夏目クン、国体目指すんだって?‥」
「‥‥‥うん。
なんで?‥苗に聞いた?」
聞いてくる由美に夏目は逆に聞き返す
「すごいね。あたし、ちょっと夏目クンのこと誤解してたかなって思って‥ごめんね、前に電話で酷いこと言って‥」
由美は素直に電話でのことを詫びた。
「苗からその話し聞いてさ‥苗のこと、本気なんだって‥‥‥苗のこと好き?」
夏目は由美のその言葉に足を止めた。
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