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12章 学園祭
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しおりを挟む「それより、苗のクラスは準備進んでるのか?」
晴樹はそれとなく話題をそらす
「うん、準備ってもたいしたことしないからさ!火も使わないし‥兄さんも売り上げ協力お願いね!!」
「ああ、手があいたら様子見に行ってやるよ」
晴樹はそう約束して苗を家まで送り届けた。
そして学園祭当日―――
‥よし、準備おっけ!
忘れ物は・・なしっ!!
‥姐さん!苗、頑張るよ!!
苗は学園祭で使う小道具を仕込み姐さんに誓いをたてた‥
「晴樹さん!衣装ここに置いときますよ。」
「ああ、‥お前は準備すんだのか?」
晴樹はそう言って衣装を持ってきた直哉を振り返る。
「きっ‥‥ついな…っ…お前💧」
「言わないで下さい‥//
怖くて自分じゃ鏡も見れないくらいなんだから💧」
先に準備を整えた直哉を見て晴樹は顔を引きつらせていた。
‥俺もこーなんのかよ!?
「もう、結城クンちゃんと前向いて!!」
椅子に腰掛けた晴樹の顔をクラスの女子が支度の為に、いじりまくっている‥
・
‥こんな姿、ぜってー見せらんねぇな、苗には‥‥
晴樹は女子達にやりたい放題されながらそう思っていた。そんな晴樹に直哉の口から気になる情報が‥
「そう言えば田中さんが‥」
―――?!
「苗がなんだ!?💧」
「“兄さんのクラスは何するだかね?”って、この前聞きにきましたよ。」
「‥!!‥
な、っもしかしてお前教えたのか!?」
晴樹は目を向いて聞き返していた。
「いえ‥💧
言ってないですよ…
だって“なんべん聞いても兄さん教えてくれないだよ!!‥なんて言われたら俺が言う訳には‥」
「そりゃそうだ…
助かったよ直哉‥
やっぱお前は信用の置ける奴だ!俺は一生お前を離さないからな!!」
「‥ //💧」
キリっとした表情を向け晴樹は直哉にグッ!とサインを送る‥
そんな晴樹に直哉は困惑していた。
‥なんだか晴樹さん‥‥
田中さんに似てきた気がする‥💧
信用の置ける人材は確保し側に置いておかねば!!
晴樹の経営者としての才能がそう反応していた。
「はい!出来上がり!」
準備の整った晴樹はヅラを被されカチューシャをつけられる‥
・
そう、今回の晴樹のクラスの出し物‥
それは、
*メイド&執事喫茶*
だった‥
メイドには男子が、執事には女子が扮装し、お運びをするというアキバ系の内容で展開される‥
出し物決めの話し合いで晴樹は断固反対したが多数決で圧倒的に女子が多い晴樹のクラスは瞬く間に結論が出てしまっていた💧
‥っとに、なんで女って男にこんな恰好させたがるんだ!?
「晴樹さん‥
なんか普通に似合ってますよ💧」
「あぁっ?なに!?」
直哉の誉めことばにも晴樹は不満を露にしている。
だが‥‥確かに晴樹はメイド姿が似合ってしまっていた‥
バッチリメイクに付け睫‥ブロンドのクリクリカツラにカチューシャをつけた晴樹はまるで外人モデルかフランス人形のよう‥
ここまでメイクしてしまうと元が男とは想像もつかない‥そんなメイク‥
ギャルメイクだった💧
「なんか瞼が重ぇっ」
「じき、慣れますよ💧」
バサバサと長い付け睫で瞬きしながら愚痴る晴樹を直哉はなだめていた
そして、苗達のクラスも準備で慌ただしく賑やかだった‥
一年にとっては初めての学園祭‥みんな楽しんで準備に取り掛かっているようだ。
・
「なえちん‥」
「ん?」
「‥その姿のテーマはいったいなに💧?」
由美は客寄せの準備を整えた苗に問いかける‥
「これ?
これはあれだょ有名な!
テーマはね
“寅さん食い道楽へ行く”だよ!!」
「‥‥そうなんだ💧」
苗の説明に由美は黙ってうなずく‥
フウテンの寅さん風に、ラクダ色のスーツと帽子を被り大きなトランクケースを下げて、顔には食い倒れ人形と同じデカ鼻眉毛つきの黒ブチ眼鏡を掛けている‥
「じゃあ、じゃんじゃんお客呼ぶからみんな頑張ってね!!」
そして苗は客寄せのために教室から出ると放浪の旅に向かった──
‥よし‥目指すは2年の校舎‥
兄さんの“萌えショット”を入手しなきゃだょ!!
苗はもう一度トランクに仕込んだカメラをチェックする‥
‥ふふふ‥完璧っ…
怪しい笑みを浮かべ寅さんは足を進めた…。
‥とにっ、なんでこんなもんまで履かなきゃなんねぇんだ!??‥///
足の毛までキレイに処理され晴樹は白いガーターストッキングを身につける‥
もちろん、おパンツもフリルたっぷりの萌え萌えメイドパンツを着用させられていた。
・
「はーぃ、準備できたら写真撮ってくから教えて!」
「きゃーっ!こっちも写してぇ!!」
晴樹を取り囲み花が咲いた声を上げる。
‥なに!?
「俺は絶対撮るんじゃねぇぞっ!!」
後ろでキャーキャー騒ぐ女子に晴樹は釘を刺す‥
学園祭の記念に貼り出される為の写真が校内の至るところで撮られていた‥
‥こんな姿、写真に残るなんて冗談じゃないっ!!
晴樹は目を光らせながら行動していた💧
「おーさすが、マンモス校になっただけはあるな💧
生徒だけでスゲー賑やかじゃん!!」
「そうですね。」
学園祭が始まり、一般客や保護者達がちらほらと学園に訪れ始める‥
そして招かれざる客も‥
「んで、マシュマロのクラスは何の催し物だって?」
「なんか、水飴煎餅とチョコバナナやらを販売するらしいです。」
「水飴せんべい?へぇ、懐かしいな!!
よし、余りそうだったら買い占めてやるかっ
どうせ武さんもそのつもりなんだろ?」
「‥//💧」
そう‥‥招かれざる客‥
それは、到底こんな学園祭という雰囲気が似合いそうもないあの二人‥
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近藤 武‥。
苗は武にメールを送り学園祭に招待していたのだ。
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