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12章 学園祭
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しおりを挟む―ドンッ!
「きゃっ」
「あ、すみません!!」
‥ビクっ――💧
とりあえず一般客を脅えさせないようにスーツではなく普段着で来場したが、貴志は別として武は何を着ても極道顔‥人とすれ違う度に脅えられていた💧
「広過ぎてどこがどこか解んねぇな?」
「ちょっと電話してみます。」
武は携帯を手にした‥
「すいません‥//
あの娘お願いします///」
「結ちゃんご指名入りましたぁ!」
「いらしゃいませっ…
“チューチュードリンク”と
“二人はHotケーキ”のお客様ですねっ!」
「あ、はぃ‥//」
‥クソっ、キモいっ俺見て赤くなんじゃねぇッッ!!
こんなもん注文しやがって!!
晴樹は自分を指名した客に憤りを露にしていた💧
もちろんその手のお店だからして、その手のお客が来るのは当然・・・
教室の外にはアキバの繁盛店に並んでいそうな客が押し寄せていた。
そして、その行列の出来る“萌えカフェ”を覗き見る怪しい人影が‥‥
‥むぅ‥窓に幕がかかって中が見えないだょ……
フウテンの苗さんだった💧
・
‥でもさすが兄さん‥
『客を選ぶからこそ成り立つ商売‥』
苗は晴樹の言葉を今一度噛み締める‥
‥この繁盛ぶり‥
中で一体何が行われてるんだろ💧
苗は気になっていた‥
と、そこへ‥♪~
「あ、武ちゃんマンだ」
タケちゃんマンの着メロと一緒に画面に武の名前が表示される‥
「もすもす。」
『あ、お嬢!
今、1年C組の教室の前にいるんですが、お嬢のクラスが見当たらなくて💧』
「あー早いね、もう着いたの?‥苗のクラスは新校舎だから場所全然違うだょ!!今ちょうど近くだし、そっち行くから待ってて!!」
苗は晴樹の教室を後にしてとりあえず二人を迎えに行った。
「はい、あ~んっ」
「ぁ~ん‥///‥ムグっ…」
‥早く食えよッッ!
晴樹はHotケーキを男性客の口にあ~んしてやりながら強引に押し込む💧
そしてチューチュードリンクと名づけられた二本のストローがささったドリンクを互いにニコニコしながら飲む‥
だが、晴樹はけして飲まずにブクブクと空気を送るだけだった💧‥
‥こんなん野郎と一緒に飲めるわけねーだろうがっ
あと何人こなしゃいいんだよ💧!?
晴樹は指名率ナンバーワンだった‥
・
「あー、
たーけーちゃーん!!」
武の名前を叫びながら怪しげな装いの人物が駆け寄ってくる‥
「―――!?‥💧
‥お‥嬢?」
それは、もちろんフウテンの苗さんだった
「なんだそれ💧?
マシューのとこは風車でも売ってんのかよ?」
「違うよ!苗のとこは水飴煎餅とチョコバナナだってば」
貴志は苗の呼び名をマシュマロからマシューに省略して聞いていた‥
「じゃあそのハイカラな恰好はなんだ?💧」
「これ?これは
“寅さん
食い道楽へ行く”ってテーマでさ!」
「寅さんと食い道楽か!?そのマッチング自体がよくわかんねぇって💧
まぁ、いいや‥んじゃ、行くか?お前のクラスに!」
「ぁ、待って。先に兄さんのクラス行きたいだよ!いい?」
「晴樹の?別にどっちが先でもいいぜ。どうせ後から行くんだから。」
そして苗は極道コンビを連れて再び晴樹のクラスを目指す
「この恰好おかしい?」
「いや‥客寄せの呼び込みが目的なら利にかなってますよ。人目を引くことが第一条件ですから」
苗の質問に武はもっともらしい答えを返しす。
そして怪しげな三人組は校舎内で視線を浴びていた💧
・
「じゃあこれ下さい。」
「はい。“ミラクルミルクとラブラブサンド”ですね!」
不思議なメニューの名前につられ、ついつい怖いもの見たさで頼んでしまう‥
ここは萌えカフェ
*メイド&執事喫茶*
教室の外はまだまだ行列が続いている💧
「しかし、スゲーことしてんな…っ…先輩達‥」
「あぁ、流行ってるって聞いたから偵察に来てみたけど💧」
女子の執事姿は案外普通の女性バーテンダーのように見えるが‥
やっぱり男子のメイド姿は異色の光を放っていた💧
だが、中には女装の似合う中性的な男子もいるようだ‥
「お、あの先輩けっこう可愛いじゃん💧」
「あ、ほんとだっ
カガリに似てる!!」
興奮しているのはあのガ○ダムオタクのやっちん‥
“カガリ”とはガ○ダムに出てくるキャラらしい💧
そう、偵察に来ていたのは夏目達のグループ‥
‥あいつもこんな恰好してんのかな💧?‥‥プフっ
苗にも教えてやろっと!
夏目はニヤニヤしながら晴樹を探していた‥
「結城クン、休憩終わったでしょ?これお願いします。」
「──…チッ…はいよ…」
‥俺ばっかり働いてる気がする‥💧
・
晴樹は出来上がった注文の品を手にしながら不満を抱えていた‥
役割分担として執事はオーダーをとる係、そして見た目のいいメイドは注文の品を運びサービスのゲームを客と楽しむ‥それ以外のメイドは‥‥‥後片付け。
そういう流れで決められていた💧
「ご主人様、ご注文の品をお持ちしましたぁ!
ミラクルミルクと
ラブラブサンドですねっ」
いつしか怒る気力も消えうせ、マニュアルどうりに営業スマイルする晴樹‥
そして頭上からの声に夏目はメニューから顔を上げる
「──っ!
な‥‥‥‥つめ💧!??」
「──────‥
・・・・・💧
……ぶっ……///」
「‥!!っ‥//💧」
‥くそ、しまった!!
コイツの存在を忘れてた…っ…
自分を見た瞬間、目を見開き吹き出した夏目を前にして晴樹は今更隠れることができない‥
とりあえず、苗が来た時のために備えて用心してはいたが、夏目のことまでは頭に入っていなかった。
「あ、すいません。このサービス付きってのは?
だからこれ頼んだんですけどっ?」
「‥……っ」
注文の品を静かに置き、サービス無しで立ち去ろうとする晴樹にやっちんはワクワクしながら尋ねる‥
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