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12章 学園祭
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しおりを挟む「今からの時間はサービス無しですっ」
晴樹は勝手にサービスを却下した💧
「・・・
すみませ―ん、メニューに時間制限とか書いてないんですけどぉ。これって虚偽になるんじゃないですかぁ?」
「結ちゃん、しっかりとメニュー通りお願いしますね」
裏方の奥に向かって嫌味をいう夏目の声を聞き、店長役の学級委員が晴樹に言う。
‥コイツ💧
くそ──っ‥//
よりによって当店自慢のスペシャルサービス付きのメニューを頼んだやっちんを睨みながら、晴樹は舌を打ちヤケクソ気味にサービスを始めた‥
‥//‥クソ…っ…
「───い、…愛しいご主人様に結(ゆい)のミラクルミルクを搾ってあ―げ―るっ!
お次はラブが、たぁーっぷり入ったアツアツサンド!!
ホットなサンドでご主人様のハートは萌え萌えですぅ!──……//…っ…💧」
「──っ…//💧」
やってる本人も恥ずかしいだろうが見てるほうもかなり恥ずかしい‥
自分の乳を搾る萌えポーズ。そして極めつけに胸の辺りでハートマークを作り飛ばしてくる‥
終わった後の“間”は、なんとも言えないものがある💧
晴樹のヤケクソなぶりっ子ぶりに夏目は目を見開いて息を飲んでいた
「す──…す‥っげーー!!
俺、もう一品頼む!!」
そして‥
興奮するやっちんを夏目は静かに止めていた‥
・
「おお、すげーな💧
なんだこの行列‥
あいつなんの店やってんだ?」
そして‥晴樹のクラスまできた貴志は模擬店の繁盛ぶりに声を上げていた‥
「苗もわかんないだよ‥
兄さん聞いても絶対に教えてくれないしさっ…
“中は会員制だからお前は入れないぞ”って」
「会員制?んなわきゃねぇだろ💧
当日客ばっかなのにどうやって会員制にすんだよ?」
「―――‥そう言えばそだね💧」
貴志の見解に苗は素直に頷いている
「うーむ‥よっぽど怪しい何かをやってるに違いない‥実はちょっとした情報を手に入れただよ。兄さんが萌え萌えするって!……どんなか見たくてさ」
むうっと考え込みながら言う苗と貴志は目を合わせる
「萌え萌え‥💧?‥
見たいのか?よし、わかった。俺に任せろっ!
ようは誘(おび)き出しゃいいんだろ?」
貴志はそう言って晴樹の携帯に電話をかけた
♪~
ひと休みしていた晴樹の携帯が鳴っていた。
‥ん?なんだ貴志の奴こんな時に💧
「もしもし‥」
「もっしー‥あれ?
晴樹?なんか周りうるせーな?大事な話しあったんだけどなんか聞こえにくいぜ?」
裏方に入って電話に出た晴樹に貴志は聞こえにくそうに訴える
・
「聞こえにくい💧?
あぁ、わかったちょっと待て‥」
晴樹は周りを見渡し静かそうな場所を探す‥
そして目についたのは
“店内携帯通話禁止”のステッカー‥
―ガラッ
晴樹は仕方なく教室を出た…
「悪い、これなら聞こえるか!??‥」
携帯を耳に当て大きな声で呼びかける
「あぁ十分聞こえる」
「───…っ…!
・・・お前‥ら💧‥//」
携帯を通さず背後から直で聞こえてきた貴志の声に晴樹はゆっくりと振り向き唖然としていた💧
努力も虚しく結局、晴樹は皆を萌えカフェに入れるしかなかったのだ…。
「いやー!しかしすげーなこの繁盛ぶりっ
そしてお前のこのいでたち!!」
「‥‥💧うるせー!なんで来たんだよ!!‥//」
晴樹は満面の笑みで言う貴志に不機嫌ものの露わにそう返す
「あぁ、マシューから武さんに連絡があってさ。」
‥なに?苗のやついつの間に武さんと連絡取り合ったんだ!?
晴樹は苗をジロっと睨む
苗はそんな晴樹から目を反らしターゲットに焦点を合わせるように寅さん帽子の向きを変えていた‥
・
そう、この寅さん帽子にも小型カメラを取り付けてある‥
依頼主はマツシマ電気の娘‥こういった機器は簡単に手に入れられる。
そして苗は側で貴志と立ち話しをする晴樹の足元にトランクケースをそっと移動させスカートの中も盗撮していた💧
「大ちゃんは何頼んだの?」
相席で一緒に座っている夏目に苗はお勧めを聞いている
「俺はアイスコーヒーだけ飲んだ。
苗これにしろよ!俺奢るから!!」
「んーなになに?
ミラクルミルクと
ラブラブサンド!?‥美味しかったの?」
「ああ!!」
ニヤリとほくそ笑む夏目に晴樹も笑って返す‥
「好きに頼め。
どうせ俺は今から午後の奴らと交代だからな」
‥チッ💧くそ、苗に見せてやろうと思ったのに‥
ふんっと鼻を鳴らしてざまみろなんて笑みを浮かべる。
そんな晴樹に夏目がくやしがったのもつかの間‥
晴樹は裏方に呼ばれ午前の部、最後の注文の品を運ばされる‥
「お待たせしましたご主人様っ‥
ミラクルミルクと
ラブラブサンドでございますっ‥//」
夏目が止めるのも訊かずにやっちんが密かに追加注文した品だった…
・
‥晴樹‥‥💧
お前の根性はすげーな‥
貴志達は目の前でヤケクソに萌えポーズをとり、ラブリーなセリフを吐く財閥御曹司に痛々しい眼差しを向ける‥
そして苗は───
「うぉーっ…
すごいよ兄さん!!」
やっちんと同様‥興奮しながら隠し撮りを続けていた💧
「苗!お前も写真撮るか?」
「え💧写真?‥」
午前の部の役割を終えて休憩に入りメイド服からブレザーに着替えた晴樹が言う‥
「ああ、女性客にはサービスでメイド服貸して写真撮ってやってる。どうする?」
「メイド服‥‥
でもサイズが‥💧」
「ばか、男も着れるサイズがあるのにお前が着れないはずないだろ💧?写真撮りたかったら頼んでやるけど‥」
「‥ぅ‥ん‥//」
「着ればいいじゃん!
苗なら絶対似合うって!!
俺一緒に撮りたい‥//」
返事を渋る苗に夏目が勧めてくる
‥苗のメイド、絶対に可愛い‥//
『うふ‥ご主人様っ
お風呂も用意出来ておりますぅ
今夜もお背中流して差し上げますわっ』
へらっと顔を崩した夏目の頭の中をメイド姿の萌え苗が飛び交う‥
ご存知夏目の妄想タイムだった💧
「お、マシュー似合うじゃん!!」
・
間仕切りの奥からメイド服に着替えた苗がひょっこり顔を出す
肩下の切り揃えられた黒髪にレースのカチューシャが良く似合っていた
「お嬢‥本物のメイドさんみたいですよ‥///」
武が頬を染めながら言う。
「マジ可愛い!
苗、写真とろ!!‥//」
夏目はそう言って苗と肩をくんで写真を撮り、そして貴志達も記念にと写してもらっている。
「晴樹、お前も撮ってもらえよ!」
「え、あ、あぁ‥//」
苗の可愛さから目が放せない晴樹を貴志は肘でこづいた。
「じゃあ、晴樹さん、もう少し屈んで二人寄って下さい!」
カメラを抱えた直哉の指示に従い、苗は晴樹にぴったりとくっつき頬を寄せた
──!…苗‥//
苗の何気ない仕草に晴樹は一瞬驚いたように苗を見つめている──
トクン‥と少しずつ心臓の弾みが早くなり胸が甘く疼き出す‥
晴樹はそっと苗の肩に手を回して引き寄せた。
……クスッ
晴樹さんてば、好きでたまらないって顔だな‥
もうバレバレ‥💧
直哉は隠し撮りするかのように晴樹のその表情をカメラにこっそり収める‥
「じゃあ撮りますよ!
こっち向いて下さい!!」
そしてカメラの方を向いて微笑む二人めがけ、シャッターを押した‥‥
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