ディバイン・レガシィー -箱庭の観測者-

月詠来夏

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最終章「夢見る偽神の存在証明」

247話 惨劇の欠片

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 *

 ────こんなの、夢だ。夢に決まってる。

 気づいたとき、私が真っ先に理解したのは、自分が夢の中にいるということだった。
 私は思い悩んだとき、決まって同じような夢を見る。カイザーと自分が会話をする夢だ。かつて彼が治めていた場所で、温かな温度に包まれながら過去を省みる。古代の世界を夢見る私にとって、そこは安寧の地である他なかった────はずだった。
 だが今日は、何かが違っていた。

 ────どうして、こんなことになってしまったの。

 私の中から、複数の声が聞こえてくる。老若男女関係なく、私の知らない声が産声のように湧き上がってくる。
 怖い、不気味だ。耳を塞いでも聞こえてくる。身体の内側から響いてくるのだから、逃れようがない。

 ────返してよ。平和だった日常に戻りたいの! こんな悪夢、もう見たくない!
 ────どうか、どうかお慈悲を! 神よ、我らに救いを……!

 ああ────わかった。自分がどこから生まれたのか知っていれば、声の正体は自ずと理解できる。
 私は、古代の悲劇で死んだ人々から生まれた。この嘆きは、私の肉体を構成するのに使われた古代の人々のものだ。彼らの無念が、今になって私の中で響いている。

 ────カイザー様……あなたをお守りしきれず、何と申したらよいか。

 誰もいなかった目の前に、鎧をまとい耳に小さな十字架のピアスをつけた青年が現れる。
 背を向けているから顔はわからないが、やはり私の知らない人のようだった。だが、その佇まいには覚えがある。

 ────俺は誰しもに誇れるような騎士団長になりたかった。こんなところで懺悔を繰り返したとて、あなた様に許されるはずがないことはわかっています。それでも、俺は……あなた様にもう一度お会いしたかった。

 騎士団長、という言葉に聞き覚えがあった。
 目の前にいる彼は「永世翔華神物語」にも登場する、カイザーを守護する代々の騎士団長の一人かもしれない。
 ここで声が聞こえたということは、この人もあの悲劇で命を落としたのだろうか。なんとか声をかけられないかと思ったが、こちらの声は向こうに届きそうにない。

 ────みんな、あの白い娘の術にハメられていただけなのです。俺は部下たちもあの罠から救いたかった。俺が未熟なあまりに、あなた様を苦しめてしまいました。あなた様が救われることを願うしか、今の俺にはできません。

 気になる言葉が耳に入り、私の中で動揺が生まれる。ひょっとしなくとも、彼は私の知らない真実を知っているのではないか?
 それなら、その真実を掴みに行きたい。手を伸ばそうとしたが、その瞬間に騎士団長の姿は闇にかき消されてしまった。
 目の前から、誰もいなくなった。



「こうなることは最初からわかってたよ……これが本当の景色だったんだから」

 気づけば、闇の中から抜け出していた。聞き慣れた声が私の意識を呼び覚ます。
 今、私の目の前に豊かな景色は広がっていない。いつものワイン色のふかふかなソファも、大理石でできた高貴な部屋も、美しい調度品も、青空さえも。すべてが消え去っていた。
 空気は冬の温度だった。凍てつくような冷たい風が吹き、黒い塵が舞っている。辺り一面、レンガや大理石の瓦礫が散乱している以外、何もない。空は異様なほど真っ黒だった。星一つ出ていない夜よりも暗い。
 こんな夢は初めてだ。世界の終わりの真ん中に自分が立っている感じがする。
 何より────私が何よりも尊敬している古代の神は、この黒い空の下で私に背を向けていた。

「……どうなってるの? ここ、前まではもっと綺麗な場所だったはずでしょ」
「この夢自体が答えだ。地獄の一端を知ったせいで、お前の中の幻想が壊れてしまった。夢がここまで様変わりしてしまうくらい、ショックが大きかったんだ」

 ゆっくりと振り返ったカイザーは、ひどく悲しげな目をしていた。いつも堂々としていたのに、今は縮こまりそうな勢いで肩をすくめている。
 まるで、過去の行いを後悔しているかのように。

「お前に、謝りたいことがあるんだ」
「……何?」
「俺はずっと、お前に嘘を吐いていたんだ」

 カイザーは懐から何かを取り出すような仕草を見せた。気づけば、彼の手には見覚えのある本があった。それが「永世翔華神物語」であることは間違えようもない。

「ユキア。俺は……もうすぐ、お前の中から消える」

 カイザーの言葉が耳に届いた瞬間、心臓が強く跳ねた。冷たく澄みきった声による宣告が、頭の中に焼き付いていく。

「き、消えるって、なんで!?」
「『戦女神化』という力は本来、限りあるものなんだ。前にも、あれはエーテルとアストラルを混合して使う魔法だって話しただろ。本当はそれだけじゃない、俺の魂も削って初めて使うことができる力なんだ」

 ということは、「戦女神化」に必要なリソースはエネルギーの類と、カイザーの魂そのものだったのだ。
 自分の愚かさを目の当たりにした気分だった。理不尽に、怒りとやるせなさが込み上げてくる。

「今までどうして隠してたの!? 初めからそう聞かされていたら、あんなに頻繁に力を使ったりしなかったのに!!」
「むしろ、そうするとわかってたから言わなかったんだ」

 激情に声を荒げる私とは裏腹に、カイザーは至極冷静なまま受け答えをする。

「俺は古代末期で起きた『第二次巨大聖戦』で、ノーファに殺された。いや……厳密には、あいつにそそのかされた仲間と結託したノーファにやられた」
「え……ノーファ!? それに仲間って」
「俺を支えてくれていた、騎士団の人間たちだ。結構脚色されているとはいえ、俺の『記録』を把握しているお前ならわかるんじゃないか?」

 カイザーの持つ本が目に入り、はっと息を飲んだ。彼にとって、あの物語は自分にまつわる記録みたいなものだったのだ。
 あの物語は、幸せな結末以外は本当のことだったのだ。彼の終わりは理不尽極まりないものだった。あの騎士団長の、人々の嘆きが頭から離れない。悲劇が脳裏にこびりついている。

「俺はあのまま死んで終わったかとばかり思っていたけど、俺はこの本の中に宿るだけの魂となって生き延びていた」
「それが、アスタの持っていた『永世翔華神物語』なのね……」
「ああ。どうやらこの世には『永世翔華神物語』が二冊現存しているらしいな。一つはお前が小さい頃から知っていた、図書館に残されたオリジナル。もう一つは作者がアスタのために作った複製だ。でも、こんな状態になるくらいなら生き残りたくなんてなかった」
「どうして」
「身を滅ぼすほどの絶望に突き落とされたというのに、自由に消える選択肢すらなかったんだぞ? のうのうと魂を浪費して終わるなんて、惨めだ」

 以前、カイザーが私に教えてくれたことがある。私の身体に宿る前のカイザーは、「何もない空っぽの世界」にいた。「永世翔華神物語」という本の中にある世界には、彼の気を紛らわせてくれるものなどなかった。それゆえに心が荒んでいたのだと言っていた。
 彼は常に元気で明るいと思っていたけれど────あくまで私からはそう見えていただけかもしれない。

「アスタがお前にこの本を預けたとき、思いついたんだ。俺の魂を削ることで後世の神に力を与えられるって。だから、俺はお前の身体に移って、力を貸すことにした」
「じゃあ、あなたは私に『戦女神化』を使わせて、魂を削らせて消えるつもりだったの!? そんなの────」

 言葉が続かない。胸が詰まって、声が出なくなる。
 カイザーの紅玉の瞳はひどく悲しげな色をしていた。簡単には言い表せない、複雑な面持ちで私を静かに見下ろす。
 どうして。どうしてこのひとも、私の前からいなくなろうとするの?
 そのうち私は、その場に膝をついた。

「確かに、卑怯だろうな。俺は命のやり取りが嫌いだったからさ。でも……ユキアには、悲劇を知らずに突っ走っていた頃の俺みたいに、ずっと前を見続けてほしかった。そのための力をあげたかった」

 もう、うまく言葉を聞きとれない。終末の風景も、大好きな神のことも見えなくなっていく。
 目を閉じたら前も後ろもない。ただ、終わりのない闇だけが広がっているだけ。世界が本当に終わるとするなら、目の前にはきっと何も残らない。

「こんなことを言える義理じゃないのはわかっているが、言わせてくれ。まだ終わりじゃない。すべてを取り戻す方法はある。そのためにはお前の力が必要だ。お前がいなきゃ、あいつは前を向けない」

 怒りも悲しみも、後悔も、何もかもが私を押し潰そうとする。

「……私は……」

 *

 目を開けたとき、沈んだはずの意識がはっきりとした。いつの間にか、辺りは真っ暗になっていた。すっかり日が暮れてしまい、街が宵闇に染め上げられている。
 途中までアスタを探し続けていたものの、今の私は路地裏に座り込んでいた。
 歩かなきゃあの子を見つけられないというのに、脚が疲れてしまった。一度座り込んでしまったら、もう一度立ち上がることすらできなくなった。
 コツン、と小さい靴音が響いた。誰かが路地裏に入ってきたのだとわかり、顔を上げる。
 向けた目線の先にいたのは────血まみれになった銀髪の少女。

「……ヴィータ!? あんた、どうしてここに」
「ユキ……ア……早くここから、離れ……」

 すべて喋りきる前に、ヴィータが私の目の前で倒れ伏した。力なく倒れた身体は動かず、立ち上がる気配もない。
 傷だらけなのかと思いきや、彼女に付着している血はすべて返り血のようだった。傷は再生しているということは、意識の方が何らかの阻害を受けているのかもしれない。

「ヴィータ! 何があったの、しっかりして!!」
「くふふ、ここにいたのか」

 忌々しい声が聞こえ、背中に悪寒が走る。立ち上がる前に振り返ったとき、一度いなくなっていたはずのニールが私の近くに悠々と佇んでいた。

「あんた……っ、ヴィータに何をしたの!!」
「さっき君に触れたときにねぇ、私の力の残滓を残しておいたんだよ。君を存分に利用させてもらうためにね。嫉妬深い息吹の方はただ眠らせているだけだよ」

 奴の言葉をすべて聞く前に、自分で立ち上がろうとした。だが、脚に力が入らない。まるで立ち上がる方法を忘れてしまったかのように、脚が動かせなくなっている。
 まさか、これもニールの仕業……!?

「感動の再会のところ悪いけど、君が好いていた彼はもういないよ」
「何、言って……!?」

 もう一度前を向いたとき、何かが路地裏に入ってきたことに気づいた。それは、ずっと探していた面影。

「────アスタ!!」

 立ち尽くしている面影へ叫んだ。しかし、彼は少しも動くことなく私を凝視している。怖いくらい静かだった。口も平たく閉じたまま。どうしようもないほどに見慣れたはずなのに、もはや別人だ。
 それだけじゃない。夜空色の目が黒ずんで、星の模様が闇で覆い尽くされているように見えた。

「ヴァニタス様に身体を捧げてもらったのさ。私たちは元より彼を狙っていたものでね」
「嘘、だ……アスタ! 返事しなさいよ、アスタ!!」

 何度名前を呼んでも、結果は変わらない。今のあいつの中身はまったく別物だ。

「残された君には、やってもらいたいことがある」
「な……何よ……あんたなんかにやってやることなんて何も」
「『蒼銀の断罪者セルリアン・コンヴィクター』以上に無力な君に何ができる? トルテも『星々の守護騎士スターリィ・ディフェンダー』も死んだというのに?」

 今、なんて言ったの?
 奴は私にさらなる絶望を突きつけたいのか、私のあずかり知らなかった真実を伝えてくる。

「アイリスの葬儀の日、トルテは黒幽病の悪化で命を落とした。『星々の守護騎士スターリィ・ディフェンダー』なんて、私を陥れるために嫉妬深い息吹と手を組んで、半ば自滅のような形で死んだ。彼女は傲慢なる星灯の妹に殺されたと言ってもいいかもな」
「トルテさんとティアルが……っ、仮にそれが事実だったとしても、ヴィータがティアルを殺したわけじゃないでしょ!?」
「いいや、今の私は真実しか話していない。君は理想に囚われて、その裏で犠牲が生まれていることにすら気づかなかった。ユキア、君は愛おしいほどに愚かな娘だな。間違った世界に背きたいがために、理想に心を奪われ続けていたなんて」
「違う!! 私はそんなつもりで夢を見ていたわけじゃない!!」

 悪魔の戯言に耳を塞いだ。これ以上、真実を乱暴に突きつけないでほしい。
 世界が間違っているからといって、それに背こうとしたわけじゃない。私はただ憧れていただけだ。カイザーみたいになりたかっただけだ。
 でも────犠牲が増え続けたこの現状でも、今までのように歩き続けることができるか? より多くの生命が葬られることになってでも、理想の光景を見たいか?
 自問自答を繰り返す。すべてが泥沼に沈んでいくような感覚だ。目の前に倒れた仲間も目覚めない。果てしない絶望が押し寄せてくる私の前に、黒い杖の先端がかざされる。

「君には正義のヒーローより、悲劇のヒロインの方が似合うと思うよ。『《Absolute Dominanceアブソリュート・ドミナンス》』」

 次に襲いかかってきたのは、黒ずんだ光だった。
 凄まじい眠気が、音もなく私を侵食しようとする。気だるさがとれるどころかどんどん強まり、いよいよ私は目を閉じるしかなくなった。

 *

「────ここまでやっても、君は私に従ってはくれないのかな?」

 二人の少女が倒れ、一人の少年が化け物に身体を乗っ取られ立ち尽くしている中。悪魔は、宵闇に佇む一人の男に問いかけた。
 黒い翼を携えた男は、片手で胸を押さえながら悪魔を睨みつける。口元についた僅かな赤黒い液体を拭うことすらせず。

「前に言っただろうが。テメェには二度と協力しないって」

 男──クロウリーは荒い呼吸とともに、肩を上下させながら言い放つ。

「ふむ……可能性は皆無じゃないと思っていたのだが」

 ニールはつまらなそうにクロウリーを見遣っていた。今にも掴みかかりそうなクロウリーとは違い、ニールは至極冷静な態度を貫き通している。

「だって、ほら。君が今この場にいるのは、どうしてだと思う?」

 クロウリーの表情が一瞬強張った。言葉の真意を測りかねて言葉が詰まる。

「君の中には私の一部が入っている。いくら君に『自己反魂』の権能があるとはいえ、肉体が回復しなければ骸に宿った無意味な魂でしかない。だから、君はここに舞い戻らざるを得なかった」
「……何が言いたい」
「傍観者でいられる時間は終わったんだ。君には『蒼銀の断罪者セルリアン・コンヴィクター』を食ってもらうよ」

 嘲笑とともに、心臓に冷たい楔を打ち込まれる。理性が突き崩され意志を奪われる前に、こちらも嘲る笑みを浮かべた。

「アイツが『権能』を覚醒させる前に殺せばよかっただけの話じゃねぇか。そうせずに放置したのはどこのどいつだ? 目先の享楽にばかり目を向けてるから後手後手に回ってんだろうが」
「自分の立場を理解する気がないのかなぁ。ただ始末するだけでは面白くないだろう。ただでさえ、私の生はめっぽうつまらないものだというのに」
「知らねぇ。テメェなんぞに好き勝手にされるほど、オレは落ちぶれちゃいねぇんだよ」

 苦しい胸を押さえていない方の手で、黒の鎌を召喚し構え出す。
 ニールは────正義の味方のようにとれる彼の行動を、冷たい銀の瞳で眺めるのみだ。

「……正直、期待外れだ。いつから、そんなにつまらない人間になり下がったんだ?」

 宵闇が支配する路地裏の空気は、二人の人影が放つプレッシャーで張り詰め、まるで固まってしまったかのように動かない。悪魔の背後に佇むヴァニタスは、少年の身体を奪い取って間もないためか、大人しく二人を眺めている。

「私はかつてこう言ったね。『新たな力を得た君が成長して、いつか私を倒しに来てほしい』と。あれ、嘘だったんだよ」
「あ?」
「君が蘇った経緯を考えたらあり得ないことなんだ。悪魔の一部を入れられた君は私に従うしかない。君の意志の有無に関わらずね」

 クロウリーは胸を押さえる手に力を込めた。内側からじくじくと、焼かれるような痛みが這い上がってくる。それは、悪魔の一部がまるで毒のように全身を蝕んでいく感覚だった。

「私はてっきり、君が早々に『蒼銀の断罪者セルリアン・コンヴィクター』を殺すものだと思っていた。君たちが互いに憎み合っていることはわかっていたからね。それなのに、君は彼に与するような行動ばかりとり、彼もまた君への憎悪を失った」

 だが、それ以上に耐え難いのは、目の前の悪魔が向ける侮蔑の眼差しだ。

「私なりに考えたんだ────そもそもの前提を見過ごしていたのが悪かったね。先に『慈愛の白天使グレイス・リリーバー』を殺しておくべきだった。それこそ、君が彼女を殺したと見せかけて、『蒼銀の断罪者セルリアン・コンヴィクター』に永遠の憎悪を植え付けるべきだった。ああそうだ、その方が絶対に面白かったに違いないよ」
「────いい加減にしやがれ。その汚い口で、アイツらを侮辱するな!!」

 魂の奥底から絞り出した、血を吐くがごとき咆哮が宵闇に響き渡った。声に呼応するように、彼が握る黒鎌の刃が禍々しい赤と黒の光を放ち始める。胸を焼く痛みも、全身を蝕む悪魔の力も、今のクロウリーにはどうでもいいことだ。

「忌々しいほどに……眩しい輝きだな」

 滾る激情を前にしても、悪魔は目を細めるのみ。

「本当に、虫唾が走る」

 そして悪魔は、彼に仕込んだ猛毒に意識を向ける。
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