23 / 276
第2章「月下に煌めく箱庭」
23話 領主・フローリア
しおりを挟む
館の床に、白い天井からぶら下がるシャンデリアが反射していた。日光が窓に射しこむ廊下は、想像よりもずっと広い。
まるでお城の中を歩いているようだ。人気は全然ないけれど、その分静かで落ち着く。唯一聞こえるのは、私たちの足音くらいだ。
窓の外を見ながら廊下を歩く。館を囲い込むように、色とりどりの花や草木が植えられていた。見たことのない花もたくさんある。
ゆっくりと見てみたいけれど、あとにしよう。
しばらくすると、レノちゃんは廊下のある一室の扉を開けた。そこは二人分のベッドが置かれた客室だった。
「ここがシュノーとレノの部屋なのだ。ちょっとだけ貸してあげるのだ」
「ありがとう。そういえば、君の名前は……レノ、だったか?」
「そういえば、じこしょーかい、してなかったのだ。レノ・ソメイユなのだ」
シュノーちゃんと同じラストネームだった。
人間においてのラストネームは、確か同じ家族につけられるもの……だったはず。神の場合は、また少し違った意味合いになるのだけれど。
「シュノーちゃんの妹……?」
「そうなのだ! えーっと……オマエたちのことは、なんて呼べばいいのだ?」
「こっちも自己紹介しなきゃね。私は────」
とりあえず、私とメアもそれぞれ自己紹介をした。
しかし、レノちゃんは私たちの名前を聞いて、ピンとこない顔をして首を傾げる。
しばらく何かをブツブツ呟いたあと、ぱっと顔を上げて笑顔を咲かせた。
「うん! ユキと、メア! レノ、覚えたのだ!」
「あれっ!? 違うって、ユキアだよ!?」
「レノ、長い名前は覚えられないのだ!」
えっへん、と両手を腰に当てて誇らしげに胸を張った。
にっこりと無邪気に笑っていて微笑ましい。全然偉くないんだけどね!?
と、苦笑いしながらレノちゃんを見ていると、彼女の腰に携えられたものが目に入る。
「そういえば、レノちゃん。その腰に差しているのって、剣じゃないよね?」
「これ? これは刀っていうのだ!」
「かたな?」
「強力な武器種の一つだな。普通の剣よりも殺傷力が高いが、剣と違って片方にしか刃がないんだ。だから、自在に扱うには相当鍛錬を積まなきゃいけないと聞いている」
メアがレノちゃんの武器──刀を眺めながら、そう説明してくれる。刀を使う人は周囲にいなかったから、初めて知った。
レノちゃんはメアの説明に「おぉ~」と感心しつつ、刀の柄を手袋に包まれた手で撫で始める。
「レノの大事な宝物なのだ。それと、シュノーとお揃いなのだ」
「……そういえば、シュノーちゃんも似たようなもの持ってたね」
「シュノーはレノのおねーちゃんなのだ! 優しくて強くて、いつもレノのことを大事に想ってくれるのだ! だからレノも、シュノーが大好きなのだ!」
ニコニコと笑うレノちゃんは天真爛漫で、見ているこっちの心が安らぐ子だった。
シュノーちゃんが戻ってきたら、きちんとお礼を言えるだろうか。変わった子だけど、レノちゃんの言う通り悪い人ではないだろうし。
一体、何をしに坂を降りていったのやら。
「そーだ。庭園を見に来たなら、フーにあいさつするのだ!」
「フー? この庭園の関係者か?」
「ん~、確か、そんな感じなのだ。でも、レノとシュノーの大事な友達なのだ!」
レノちゃんは部屋の扉を開け、再び廊下の外に出る。どうやら、その人の元まで案内してくれるようだ。
私たち二人は、楽しげな様子で歩く彼女についていく。
三人で長い廊下を歩く。
窓の外で咲き誇る花々も、目を奪われるくらい美しいものばかりだ。庭園に出るのが楽しみだ。
そんなこんなで廊下を歩いていくうちに、周りの扉より僅かに装飾が凝っているものを見つけた。
「ここがフーのお部屋なのだ。フーは身体が弱いから、静かにするのだ」
人差し指を唇に当てながら、「しーっ」と声を潜めている。
レノちゃんはその扉に近寄ると、軽くノックをする。しばらくして、「どうぞ」と少女の声が聞こえてくる。
扉を開けたレノちゃんに続いて、部屋にお邪魔する。
「フー、お客さんを連れてきたのだー」
「ああ、レノさん。いらっしゃい」
調度品や装飾品がいくつも置かれているものの、成金のような豪奢ぶりは感じられない部屋だった。
鳥を象ったガラス細工や、花瓶に挿された黄色や橙色の花。壁際にある本棚には、分厚い本が何冊か詰め込まれている。
部屋の壁際の真ん中に、大きなベッドがあった。三人くらいは一気に眠れるくらいの広さがあるが、ベッドの上にいたのはただ一人だった。
分厚い本を一冊だけ開き、膝上に置いて読んでいたようだ。
「ようこそ、永久庭園へ。私はフローリア・リュファス。この庭園の領主を務めています」
薄い金色の髪を一つにまとめた藍色の瞳の女の子が、私たちに笑いかけてくれる。どこか儚い微笑みだと感じた。私たちの見た目よりも若そうだ。肌も白いし、年の割に細身である。
私たちが礼をすると、領主──フローリアさんは申し訳なさそうな顔をした。
「きちんと客室で挨拶できればよかったのですが……レノさん、ごめんなさい」
「気にしないでほしいのだ。フーはレノの大事な友達なのだ」
「ふふっ、そうでしたね」
フローリアさんの横に歩み寄り、優しく抱き着いたレノちゃん。領主さんにも懐いていたのか。
しかし、今の彼女は廊下を歩いていたときとは見違えるほどに落ち着いていた。
「レノも客人なんだろう? 大丈夫なのか?」
「全然。私、こうして誰かを甘やかすの、得意なんですよ」
本人がそれでいいなら、別に構わないと思う。むしろ、フローリアさんがレノちゃんの頭を優しく撫でている光景は、見ていて微笑ましかった。
兄弟がいたりするのだろうか……?
「皆さん、お疲れのようですね。よろしければ、庭園に泊まっていってください。お部屋は、シュノーさんとレノさんの部屋の他にも空いてますから」
「い、いいんですか?」
「ええ。私も、久しぶりのお客様が来てくれて嬉しいんですよ。こんな風になってからは、外に出ることもままならなくなっていますから」
レノちゃんの頭を優しく撫でながら、フローリアさんはまた儚げな笑みを浮かべる。
フローリアさんは病気なのだろうか。人間には病気で生涯苦しめられる人もいる。一体何を患っているのか気になったが、心の中に留めておいた。
「先にお風呂を沸かしておきますね。ルルカに言っておきます」
「ルルカ……さん?」
「専属の庭師です。昔からこの家に仕えていて、私にとってはお姉さんみたいな人です」
庭師なのに使用人のような働きもしているのか……至れり尽くせりで申し訳ない。
思えば、私たちは前回の箱庭で戦いを繰り広げて、そこから休む間もなくこの箱庭に連れてこられた。十分に体力が回復していない状態だったのも、あの坂を上るのにかなり苦労した原因だろう。
魔物を倒せば帰れる可能性もあったから、その辺りを全然考えていなかった。むしろこの心遣いはありがたい。
「そうだ。もしよければ、庭園のお花も見ていってください。この庭園は人里よりも標高が高いところにあるのですが、本来ならば環境に適していない花でも綺麗に咲くことができるんです」
「……とはいっても、この庭園は少し寒すぎないか? それに、ある人から聞いたのだが、この庭園に咲く花は枯れないというのは本当なのか?」
メアの問いに対して、フローリアさんは「そうですね」と苦笑いした。
正直私も、ここは人が住むのに適していないと考えていた。
「この土地だけは特別なんですよ。あらゆる植物が永遠を得られるんです。あの花たちは、ほとんどが私の祖先が植えた者なんですよ」
「祖先?」
「ええ。リュファス家は、代々この庭園を守ってきたのです。今となっては、私しか残っていないんですけどね」
それはつまり、両親さえも失っているということだろう。先程出てきた「ルルカ」という人がいるなら、少なくとも彼女は孤独ではないのだろうが……悲しい話だった。
フローリアさんに抱き着いていたレノちゃんは、フローリアさんの膝元にある本に目を向けた。
「フーは何の本を読んでいたのだ?」
「ああ、これは────っ、ゲホッ、ゲホ……!」
「っ! フー!」
急に咳き込み始めたフローリアさんの背中を、レノちゃんは優しく撫でる。
私も思わず駆け寄って様子を見た。胸を抑えて苦しそうだ。何か言葉をかけても、返す余裕もなさそうだった。
「うっ……ごめんなさい。少し落ち着きました」
「……レノのせいなのだ。フーに気を遣わせすぎたのだ……」
「レノさんは悪くないですよ。ユキアさんとメアさんも、私のことは気にせずゆっくりしていってください」
「でも……!」
「ユキア、行こう。レノも」
メアが私の手を引いて促す。魔法でどうにかなるようなものではないということを、この時点で察した。
私の近くに駆け寄ったレノちゃんの目には、深い悲しみが宿っていた。
まるでお城の中を歩いているようだ。人気は全然ないけれど、その分静かで落ち着く。唯一聞こえるのは、私たちの足音くらいだ。
窓の外を見ながら廊下を歩く。館を囲い込むように、色とりどりの花や草木が植えられていた。見たことのない花もたくさんある。
ゆっくりと見てみたいけれど、あとにしよう。
しばらくすると、レノちゃんは廊下のある一室の扉を開けた。そこは二人分のベッドが置かれた客室だった。
「ここがシュノーとレノの部屋なのだ。ちょっとだけ貸してあげるのだ」
「ありがとう。そういえば、君の名前は……レノ、だったか?」
「そういえば、じこしょーかい、してなかったのだ。レノ・ソメイユなのだ」
シュノーちゃんと同じラストネームだった。
人間においてのラストネームは、確か同じ家族につけられるもの……だったはず。神の場合は、また少し違った意味合いになるのだけれど。
「シュノーちゃんの妹……?」
「そうなのだ! えーっと……オマエたちのことは、なんて呼べばいいのだ?」
「こっちも自己紹介しなきゃね。私は────」
とりあえず、私とメアもそれぞれ自己紹介をした。
しかし、レノちゃんは私たちの名前を聞いて、ピンとこない顔をして首を傾げる。
しばらく何かをブツブツ呟いたあと、ぱっと顔を上げて笑顔を咲かせた。
「うん! ユキと、メア! レノ、覚えたのだ!」
「あれっ!? 違うって、ユキアだよ!?」
「レノ、長い名前は覚えられないのだ!」
えっへん、と両手を腰に当てて誇らしげに胸を張った。
にっこりと無邪気に笑っていて微笑ましい。全然偉くないんだけどね!?
と、苦笑いしながらレノちゃんを見ていると、彼女の腰に携えられたものが目に入る。
「そういえば、レノちゃん。その腰に差しているのって、剣じゃないよね?」
「これ? これは刀っていうのだ!」
「かたな?」
「強力な武器種の一つだな。普通の剣よりも殺傷力が高いが、剣と違って片方にしか刃がないんだ。だから、自在に扱うには相当鍛錬を積まなきゃいけないと聞いている」
メアがレノちゃんの武器──刀を眺めながら、そう説明してくれる。刀を使う人は周囲にいなかったから、初めて知った。
レノちゃんはメアの説明に「おぉ~」と感心しつつ、刀の柄を手袋に包まれた手で撫で始める。
「レノの大事な宝物なのだ。それと、シュノーとお揃いなのだ」
「……そういえば、シュノーちゃんも似たようなもの持ってたね」
「シュノーはレノのおねーちゃんなのだ! 優しくて強くて、いつもレノのことを大事に想ってくれるのだ! だからレノも、シュノーが大好きなのだ!」
ニコニコと笑うレノちゃんは天真爛漫で、見ているこっちの心が安らぐ子だった。
シュノーちゃんが戻ってきたら、きちんとお礼を言えるだろうか。変わった子だけど、レノちゃんの言う通り悪い人ではないだろうし。
一体、何をしに坂を降りていったのやら。
「そーだ。庭園を見に来たなら、フーにあいさつするのだ!」
「フー? この庭園の関係者か?」
「ん~、確か、そんな感じなのだ。でも、レノとシュノーの大事な友達なのだ!」
レノちゃんは部屋の扉を開け、再び廊下の外に出る。どうやら、その人の元まで案内してくれるようだ。
私たち二人は、楽しげな様子で歩く彼女についていく。
三人で長い廊下を歩く。
窓の外で咲き誇る花々も、目を奪われるくらい美しいものばかりだ。庭園に出るのが楽しみだ。
そんなこんなで廊下を歩いていくうちに、周りの扉より僅かに装飾が凝っているものを見つけた。
「ここがフーのお部屋なのだ。フーは身体が弱いから、静かにするのだ」
人差し指を唇に当てながら、「しーっ」と声を潜めている。
レノちゃんはその扉に近寄ると、軽くノックをする。しばらくして、「どうぞ」と少女の声が聞こえてくる。
扉を開けたレノちゃんに続いて、部屋にお邪魔する。
「フー、お客さんを連れてきたのだー」
「ああ、レノさん。いらっしゃい」
調度品や装飾品がいくつも置かれているものの、成金のような豪奢ぶりは感じられない部屋だった。
鳥を象ったガラス細工や、花瓶に挿された黄色や橙色の花。壁際にある本棚には、分厚い本が何冊か詰め込まれている。
部屋の壁際の真ん中に、大きなベッドがあった。三人くらいは一気に眠れるくらいの広さがあるが、ベッドの上にいたのはただ一人だった。
分厚い本を一冊だけ開き、膝上に置いて読んでいたようだ。
「ようこそ、永久庭園へ。私はフローリア・リュファス。この庭園の領主を務めています」
薄い金色の髪を一つにまとめた藍色の瞳の女の子が、私たちに笑いかけてくれる。どこか儚い微笑みだと感じた。私たちの見た目よりも若そうだ。肌も白いし、年の割に細身である。
私たちが礼をすると、領主──フローリアさんは申し訳なさそうな顔をした。
「きちんと客室で挨拶できればよかったのですが……レノさん、ごめんなさい」
「気にしないでほしいのだ。フーはレノの大事な友達なのだ」
「ふふっ、そうでしたね」
フローリアさんの横に歩み寄り、優しく抱き着いたレノちゃん。領主さんにも懐いていたのか。
しかし、今の彼女は廊下を歩いていたときとは見違えるほどに落ち着いていた。
「レノも客人なんだろう? 大丈夫なのか?」
「全然。私、こうして誰かを甘やかすの、得意なんですよ」
本人がそれでいいなら、別に構わないと思う。むしろ、フローリアさんがレノちゃんの頭を優しく撫でている光景は、見ていて微笑ましかった。
兄弟がいたりするのだろうか……?
「皆さん、お疲れのようですね。よろしければ、庭園に泊まっていってください。お部屋は、シュノーさんとレノさんの部屋の他にも空いてますから」
「い、いいんですか?」
「ええ。私も、久しぶりのお客様が来てくれて嬉しいんですよ。こんな風になってからは、外に出ることもままならなくなっていますから」
レノちゃんの頭を優しく撫でながら、フローリアさんはまた儚げな笑みを浮かべる。
フローリアさんは病気なのだろうか。人間には病気で生涯苦しめられる人もいる。一体何を患っているのか気になったが、心の中に留めておいた。
「先にお風呂を沸かしておきますね。ルルカに言っておきます」
「ルルカ……さん?」
「専属の庭師です。昔からこの家に仕えていて、私にとってはお姉さんみたいな人です」
庭師なのに使用人のような働きもしているのか……至れり尽くせりで申し訳ない。
思えば、私たちは前回の箱庭で戦いを繰り広げて、そこから休む間もなくこの箱庭に連れてこられた。十分に体力が回復していない状態だったのも、あの坂を上るのにかなり苦労した原因だろう。
魔物を倒せば帰れる可能性もあったから、その辺りを全然考えていなかった。むしろこの心遣いはありがたい。
「そうだ。もしよければ、庭園のお花も見ていってください。この庭園は人里よりも標高が高いところにあるのですが、本来ならば環境に適していない花でも綺麗に咲くことができるんです」
「……とはいっても、この庭園は少し寒すぎないか? それに、ある人から聞いたのだが、この庭園に咲く花は枯れないというのは本当なのか?」
メアの問いに対して、フローリアさんは「そうですね」と苦笑いした。
正直私も、ここは人が住むのに適していないと考えていた。
「この土地だけは特別なんですよ。あらゆる植物が永遠を得られるんです。あの花たちは、ほとんどが私の祖先が植えた者なんですよ」
「祖先?」
「ええ。リュファス家は、代々この庭園を守ってきたのです。今となっては、私しか残っていないんですけどね」
それはつまり、両親さえも失っているということだろう。先程出てきた「ルルカ」という人がいるなら、少なくとも彼女は孤独ではないのだろうが……悲しい話だった。
フローリアさんに抱き着いていたレノちゃんは、フローリアさんの膝元にある本に目を向けた。
「フーは何の本を読んでいたのだ?」
「ああ、これは────っ、ゲホッ、ゲホ……!」
「っ! フー!」
急に咳き込み始めたフローリアさんの背中を、レノちゃんは優しく撫でる。
私も思わず駆け寄って様子を見た。胸を抑えて苦しそうだ。何か言葉をかけても、返す余裕もなさそうだった。
「うっ……ごめんなさい。少し落ち着きました」
「……レノのせいなのだ。フーに気を遣わせすぎたのだ……」
「レノさんは悪くないですよ。ユキアさんとメアさんも、私のことは気にせずゆっくりしていってください」
「でも……!」
「ユキア、行こう。レノも」
メアが私の手を引いて促す。魔法でどうにかなるようなものではないということを、この時点で察した。
私の近くに駆け寄ったレノちゃんの目には、深い悲しみが宿っていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
余命半年の僕は、君を英雄にするために「裏切り者」の汚名を着る
深渡 ケイ
ファンタジー
魔力を持たない少年アルトは、ある日、残酷な未来を知ってしまう。 最愛の幼馴染であり「勇者」であるレナが、半年後に味方の裏切りによって惨殺される未来を。
未来を変える代償として、半年で全身が石化して死ぬ呪いを受けたアルトは、残された命をかけた孤独な決断を下す。
「僕が最悪の裏切り者となって、彼女を救う礎になろう」
卓越した頭脳で、冷徹な「悪の参謀」を演じるアルト。彼の真意を知らないレナは、彼を軽蔑し、やがて憎悪の刃を向ける。 石化していく体に走る激痛と、愛する人に憎まれる絶望。それでも彼は、仮面の下で血の涙を流しながら、彼女を英雄にするための完璧なシナリオを紡ぎ続ける。
これは、誰よりも彼女の幸せを願った少年が、世界一の嫌われ者として死んでいく、至高の献身の物語。
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
魔法筆職人の俺が居なくなったら、お前ら魔法使えないけど良いんだよな?!
川井田ナツナ
ファンタジー
俺は慈悲深い人間だ。
だから、魔法の『ま』の字も理解していない住民たちに俺の作った魔法筆を使わせてあげていた。
だが、国の総意は『国家転覆罪で国外追放』だとよ。
馬鹿だとは思っていたが、俺の想像を絶する馬鹿だったとはな……。
俺が居なくなったら、お前ら魔法使えなくて生活困るだろうけど良いってことだよな??
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる