ディバイン・レガシィー -箱庭の観測者-

月詠来夏

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【巨大聖戦編】第7章「誰がための選定」

170話 さようなら

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 何もかもを断ち切る糸から逃れるため、高く高く飛んでいく。ティアルたちを置いていくしかなかったのが心残りだが、あの場にはクリムとアスタがいる。ジュリオがなぜか協力しているのがよくわからないけれど。

「わ、わぁ……地面がすごく遠いよ!?」
「あんまり下見んな、ユキア似のチビガキ! どうせなら上見てろ!」
「ステラになんて口利くのよ、あんた!?」

 何より、一回死んだはずのクロウリーが平然と生きているのが信じられない。こいつをステラに近づけたくないから、私はステラを抱えたままぐんぐん上昇した。
 アリアとカトラスさんの姿を探すが、いくら上に上がっても見つからない。最上階まで行くしかないだろうか。程遠い……。
 と、思っていたら階段の終わりが見えてきた。この先に仲間がいることを願いながら、最上階のフロアに降り立った。数個のランタンくらいしか明かりがないせいか、このフロアは薄暗い。
 
「あああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
「くそっ、またバーサーカー相手にしなきゃいけねぇのかよ! ふざけんな!!」

 いきなり、ものすごい叫び声が聞こえてきた。すごく見知った天使……アリアが、雄叫びを上げながら薄桃色の刃を振り回している。般若のような顔で両手剣を振り回し、藍色の装束の男の子を何度も斬りつけていた。
 アリアの頭に浮かんでいた、青白い輪がなくなっている。普段の男の子好きな彼女からは到底あり得ない光景だ。

「ゆ……ユキアおねーちゃん……これって」
「オマエら下がれ!!」

 切羽詰まったクロウリーが、私とステラの前に降り立って黒い鎌を振り上げた。神隠し事件のときに何度も見た黒い鎌が、白い影が持つ二丁の銀の斧を弾き飛ばさんとする。
 ふわりと舞った白い髪とドレスで、こちらに飛びかかってきた白い影の正体はすぐにわかった。楕円の模様が刻まれた翠の瞳が、私たちの前に立ち塞がる黒い天使に向けられる。

「久しぶりだなぁ、ノーファ。オマエら観測者と真の神をぶっ殺しに来たぜ」
「クレー? あらら……始末に失敗していたなんて、エンゲルったら本当に残念な子ねぇ……」

 おっとりと笑っている風を装っているけれど、小馬鹿にしているのは明白だ。思わずムッとしたけれど、アリアの他にもう一人探しているひとがいることを思い出してはっと息を飲んだ。

「ノーファ! お主の相手はこっちじゃ!!」

 白銀の巨大な鉄槌をノーファめがけて振り下ろしたのは、カトラスさん。笑いながら身を翻し、踊るように斧を振り上げて反撃する。屈強な右腕に刃が掠り、鮮血が舞った。
 カトラスさんにとってその程度は傷の内にも入らないのか、変わらず斧を構え続けた。そこに、クロウリーが「よぉ」と軽々しく声をかけた。

「カラスのじじい、百年ぶりだなぁ。何か言うことあるか?」
「……クロウリーか。相変わらず不敬な奴じゃのう」
「って、驚かねぇのかよ!? オレ何回か死んでんだが!?」
「お主の場合は想定内じゃ。それに、観測者の不死性の方が何百倍も厄介じゃよ」

 死んだ神が戻ってきたことのどこが想定内なんだ。未来予知じゃあるまいし。
 状況があまりにも混沌としすぎていて、もう突っ込むのも疲れた。それよりも、何がどうなってこのような状況になったのか知りたい。アリアもカトラスさんも、アイリスを探しに来ただけのはずだ。

「カトラスさん、アリアの奴どうしちゃったんですか?」
「ここに来たとき、すでにアイリスがまずい状況になっておってのう。アリアはそれを見て、手始めに一番近くにいたシファへ襲いかかったのじゃ」

 今までクリムやアスタたちの話でしか名前を聞いていなかったから、実際の姿は初めて見た。金色の瞳に✕の模様が宿っている子供がシファ……覚えておかないと。
 最上階も、さっきクリムたちと別れた階と同じくらいの広さだ。この塔の本来の用途は知らないが、戦うには申し分ないくらいのスペースが確保されている。
 どこを見ても殺風景な塔だと思っていたが、この最上階は少し違った。壁際に、銀でできた十字架が一本そびえ立っている。
 ────その十字架に、幼女の姿をした女神が括りつけられていた。

「アイリスさま!!」

 どういうわけか、銀の十字架にぐったりとしたアイリスが磔にされていたのだ。ステラが呼びかけても反応がなく、意識を失っているようだ。

「それにしても、ちょうどいいときに来てくれましたね。そろそろ死刑を執行しようかと思っていたのです」
「死刑? どういうことだよ」
「エンゲルが任務に失敗しなければ、このフェーズは必要なかったのですがね。せっかく手に入れた『最高神選定者』を起動させないといけませんので」

 そもそも、私はここに来るまで誰がアイリスを殺そうとしたのかを知らなかった。クリムは調査の中でほぼ特定していたようだけど、結局聞けず仕舞いだった。けれど、犯人はエンゲル……いや、セルジュさんの兄であるジュリオだった。
 リコリスの正体がナターシャ先生だということは自分の目ではっきりと見ているし、私たちを殺そうとしたのは私たちが次世代の最高神候補だから。ここまでは理解できている。
 でも、「最高神選定者」って何? アイリスを殺したらそれが起動するって、どういうこと?

「名前だけで判断するなら、『最高神代替候補プラエパラトゥス』の中から一人最高神を決める奴のことってところか。アイリスの死でそいつが起動するって話なら、今まで『最高神代替候補プラエパラトゥス』の存在が公にされなかったのも納得できるな」

 クロウリーが肩に黒い鎌を乗せながら、私とステラを見遣った。
 こいつ、意外と頭が回るんだな。ちょっと悔しい、と思いつつステラの手を握る。小さな手は震えていたけれど、ステラは泣いていなかった。

「大方クロウリーの言う通りじゃ。アイリスの死後まで、お主らがそうだということは秘密にしておく決まりだった。『最高神選定者』による公平な選定を行うためにな」
「じゃあ……どうして、ナターシャ先生がユキアおねーちゃんたちに襲いかかったんですか?」
「うふふ、知りたいですか? 彼女こそが、他でもない『最高神選定者』だからですわ」

 ノーファが斧を光へと変えて霧散させ、丸腰の状態になる。クロウリーもカトラスさんもまだ武器を手にしているのに、随分と余裕そうだ。

「厳密に言えば、『最高神選定者』とはリコリスの脳に宿るだけの『システム』……まあ、言うなれば機械的な人格ですね。リコリス自身はその存在を知りませんでしたが、最高神候補のことは潜在的ながらわかっていたのです」
「で、なんでそれが候補を殺そうとするわけ? 元からそういう仕様なら、それを作ったアイリスがすごい極悪神になるわけだけど」
「元々は話し合いや軽い診断で決めるものじゃったが……百年前のデミ・ドゥームズデイを機に、ナターシャはミストリューダに加担し、アストラルに適応していたことがわかったのじゃ」

 ここまで話を聞いて、情報は大体集まった。一回脳内で整理することにする。
 ナターシャ先生の脳に宿る『最高神選定者』は、元々の形からかけ離れるくらい変質している。その大元の原因はアストラル。神にアストラルを適合させているのは、今までの状況からしてミストリューダなわけで……?

「────結局、全部あんたたちが原因じゃない!! そもそも、あんたが選定者とか次世代の最高神の話を知ってるのはおかしいでしょ!」

 ノーファを指さした私は、奴らを糾弾するつもりで大声で叫んだ。
 アーケンシェンでさえ知らなかった「最高神代替候補プラエパラトゥス」や「最高神選定者」の話は、どう考えたって機密事項だ。それを部外者、さらに言えば神に危害を加える敵が知っているなんて信じられない。
 こちらの剣幕をものともせず、ノーファはふふん、と偉そうに胸を張った。

「わたくしの手にかかれば、機密情報もすべて筒抜けですよ? なんたって、わたくしには薬を飲ませた『同胞』がいます。彼らが見聞きすることは、わたくしが見聞きしたも同然ですから」
「ちっ、いつからそんなに頭が回るようになったのじゃ……」
「オマエの『薬』万能すぎだろ! チートかよ!!」

 クロウリーの言うことに同意してしまう。どんな仕組みかは知らないけれど、ズルい気がするのは確かだ。
 ここまで情報を得たのはいいけど、正直アイリスをどうやって助けるかの方が重要だ。あいつに死なれたらキャッセリアが今以上に大混乱に陥るし、私も言いたいことが山ほどある。

「それにしても……いつまで遊んでいるの、シファ? いい加減片付けなさい?」
「姉さん、ごめ────」
「〈ルクス・ランスクラッド〉〈ルクス・イラプション〉〈ルクス・ブラストブレイク〉ッ!!」

 シファと呼ばれた藍色の装束の子供が、アリアの攻撃に圧倒されていた。ノーファの呼びかけに答えようとしたシファを巻き込んで眩しい閃光が走る。薄桃色の剣に光を纏ったアリアが、さらに光の魔力を暴発させる。
 最後に、シファの小さい身体に大きな刃を振り下ろし、壁を壊す勢いで吹き飛ばした。
 二連続どころか、三連続で系統魔法を叩き込むなんてかなり無茶をしている。怪我が再生する中、シファはよろよろと立ち上がってアリアを睨みつけた。

「くそっ、手数をバカみたいに増やしやがって!! 腹が立つ!!」
「もういいわ。時間稼ぎにはなったし、よしとしましょう」

 ノーファがそう言ったとき、カトラスさんが雷に打たれたように動きだした。

「っ、クロウリー!! 子供たちとこれを頼む!!」

 ひどく切羽詰まった声だ。大きく屈強な身体で、私とステラをフロアの隅へ突き飛ばしたのだ。その後、クロウリーに向かって何かを召喚し、それを投げた。
 私はステラを抱え込んで床に倒れた。クロウリーは武器を構えつつ、何かを受け取ったために動き出せなかったようだ。

「原初の弐、剛毅の名に於いて啓示せん! 不屈の────」
「遅いですわ。『《Crystallize Rainクリスタライズ・レイン》』」

 淡々と放たれた詠唱とともに、天井から銀色の雫がいくつも落ちてきた。キラキラと輝く雫が地面を叩きつけた瞬間、六角柱状の結晶が何もかもを突き破りそうな勢いで突き出てきた。
 雫が地面に当たるたび、銀白色の結晶が増殖していく。フロアが銀白色の結晶で埋め尽くされる頃には、カトラスさんも結晶の内側に閉じ込められていた。

「カトラスさん!!」
「じじいがやられるって……マジかよ……!?」

 銀色の雨はすぐに止んだが、フロアの隅に突き飛ばされたから助かったのかもしれない。真ん中にいたら、きっと私たちも結晶にされたか、あるいは突き破られていた。
 突然、クロウリーがこちらを向いて何かを突き出してきた。カトラスさんから受け取ったものだ。

「ユキア似のチビガキ、武器ないならこれ持ってろ!」
「えっ!? わ、わたし!?」

 アイリスがいつも持っていた金色の杖だった。持ち主は磔にされている状態だったし、ずっとカトラスさんが持っていたみたいだ。
 私は自分の武器があるけれど、ステラはまだ持っていない。いざとなれば、アイリスの杖でも使えるかもしれない────きっと、そう考えたのだ。

「……ユキア……ルナステラ……そこに、おるのかえ……?」

 弱々しくか細い声が聞こえた。はっと息を飲んで、真っ先に反応を見せたのはステラだ。

「アイリスさま! 目が覚めたの!?」

 目を覚ましたアイリスはかなり衰弱しているように思える。生誕祭での大怪我の影響が尾を引いているのかもしれない。
 ノーファは銀白色の結晶に飛び乗って、斧を構えた状態で結晶の間を飛び移っていく。

「初代最高神……ローゼマリー・アストライアの最後の娘。今、ここで潰してやるわ!」

 だんだん、ノーファが十字架へ近づいていく。私は黄金の双剣を召喚し、アイリスの居場所をしっかり見据える。
 戦女神化したまま浮遊し、結晶を飛び越えてアイリスの元へまっすぐ飛んでいく。だが、黒い結晶の翼みたいなものを展開したシファが、私の行く手を阻んだ。

「っ、そこをどきなさい!!」
「無駄だ。あいつの寿命はもう限界なんだよ」

 胸に剣を突き刺そうとしたが、シファの片手で刃を止められた。刃を押し返されてすぐに、彼の背後から結晶の破片が飛んでくる。その何本かが突き刺さり、身体が激しく痺れた。銀白色の結晶の上に投げ出され、身体が滑り落ちそうになる。
 すぐにシファが翼で追撃しようとしたとき、クロウリーが鎌で攻撃を仕掛けた。

「シファ! アリアはどうしたんだよ!!」
「あいつも姉さんの餌食になったよ。おれたち観測者に偽神ごときが勝てるわけねぇんだよ、バーカ!!」
「────口の悪いクソガキはねんねしろってんだ!! 〈AstroArtsアストロアーツ〉!!」

 クロウリーがシファの気を引いている間に、なんとか結晶の上によじ登った。もう一度浮遊して、アイリスの元へ急ぐ。
 気づけば、ノーファが斧を構えて高く飛び上がろうとしていた。アイリスが今までにないくらい弱々しい顔で私を見ていた。

「それでは、さようなら」
「やめて────っ!!!」

 白い髪が舞い上がり、凶器を持った少女が飛び上がったのだとわかった。
 無意識のうちに右手の剣を放って、アイリスに向かって手を伸ばした。もう少しでアイリスに手が届く。そう確信したとき、アイリスの口が動いているのが見えた。
 何て言っているかまでは、聞こえなかった。

「『フェリシタス・コーラー』!!!」

 手を伸ばす中、必死の叫びがこだました。
 辺りを埋め尽くしていた結晶が一気に砕け散る。欠片が勢いよく飛び交ったが、構わず手を伸ばし続けた。
 その直後、私の身体が────生温かい赤で染め上げられたのだ。
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